象を背負って生きる

人は誰もが象を背負って生きる
例え華奢な肉体であっても
自らよりも大きな象を背負って
よろめきながらも人は歩く

肉体が潰されそうになって
最も死に近い恐怖を感じたとき
人は自らが背負う象に嫌悪して
地に放り出してしまいたくなる

果てしなく大きな象は
不思議にも人の背中から離れずに
まるで死んだように眠っているようだ

もし象が微かな息を続けるならば
僕はその決して強くはない温もりをいつの日にか
自らの背中に感じることができるだろうか

象を背負って生きる

象を背負って生きる

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-10-11

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