*星空文庫

ボール

ミミ 作

私は木の前で立っている。
目の前にボールを持った男性が一人。
その隣に別の男性が一人。
ボールを持った男性を男性A。その隣の男性を男性Bと呼ぶ。
男性Aがボールをぽんぽんと低く投げてはつかんでいる。
私を見て投げようか悩んでいる表情をした。
男性Bが男性Aを見ずに私の口元をじっと見続けている。
それが私は気になる。
男性Aがボールを振り上げた。
男性Bは止めない。
ボールが私の頬の右横にあたった。
木にぶつかって跳ねたボールは下に落ち男性たちの少し前まで転がった。
男性Aがボールをひろう。
もう一度ボールが投げられる。
今度は木から外れた。
そこで男性Aは後ろに下がった。


[結末1]
男性Bはボールをひろおうとはしない。
男性Bが私の前に進み出た。
君は僕に選ばれたいか。
彼は聞いた。
私はとまどって口を開きかけた。
彼が去ろうとする。
私は木を離れた。

[結末2]
男性Bが私を見つめた。
私はなにも言えなかった。
ボールは木のずっと後ろにある。
男性Aがポケットから新しいボールをだした。
私は目をつむる。
ボールが左の頭上にあたった。

[結末3]
男性Bはひろったボールを見つめると私にゆるく投げた。
私の左手に当たった。
痛みのなさに私は男性Bを見つめた。
男性Bが私の前に歩み出た。

『ボール』

『ボール』 ミミ 作

私は木の前で立っている。

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日 2017-09-12
Copyrighted

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