召喚士と十二の召喚石【黒猫と精霊】

召喚士と十二の召喚石【黒猫と精霊】

あいかわらず下手なの書いてます。

 「そういえばさージン、しってる?高校生が最近行方不明なんだって。」
 美咲がナイトメアといるあいだ、悠とジンは噂話を話し合っていた。
 「あーそれ?おれも最近聞いたぞ。それも女子ばっかだし。」
 「そんなのただの噂に決まってるよ。誰かが流した嘘に決まってる。」
 「嘘じゃないよ。」
 二人そろってビクッとした。声がした方向に顔を向けると、福島美咲がいた。
 いつもと様子が違う。ブリっこみたいな声ではなく、澄んだ、鈴のようなかわいらしい声だった。
 「えっと・・・・福島さん、何か用があるの?」
 悠が困った顔で話しかけると、岬はけらけらと笑いかけた。
 「ちょっと悠ちゃんに相談したいことがあるの。きてくれる?」
 「え、今は」
 「いいからいいから。」
 美咲が無理やり悠の腕を引っ張った。
 (わっ!?)
 とんでもない怪力だった。片手で引っ張られたのに、立つことができたのだ。
 「こっちこっち。」
 そのままグイグイ引っ張られていった。


 美咲が連れて来たのは生徒会室だった。
 (そういえば福島さんて生徒会で書記係だったな・・・・)
 ガチャンと音がし、後ろを振り向くと、美咲が内側から鍵をかけていた。
 「・・・・なにしているの?」
 「・・・・・・・」
 美咲がこっちを向いた。
 「きゃあっ、ど、どうなってるの!?」
 美咲の眼は、血のように赤く染まっていた。
 「ふふふふふ・・・・・・・・」
 不気味な笑い方だった。笑いが治まると、にやにやしながらこっちを見てくる。
 「うちね、好きな人がいるの。」
 一歩、また一歩と悠に向って近づいてくる。
 (だからなんなんだろ・・・・・・・・?)
「かっこいいしスポーツ万能。おまけに頭もいいし。美人なうちにぴったり。」
 うっとりしているが、ソバカスまみれの顔に引き寄せられている男子はまずいないだろう。
 「でもちょーっとうるさいハエがいるのよねぇ。悠ちゃん、誰のことだと思う?」
 「さ、さあ?」
 「それはね」
 手をぐいっとひねられた。
 「いたっ」
 「・・・・・・あんたのことよ、悠」
 次の瞬間思いっきり突き飛ばされ、机の角に頭をぶつけ、倒れた。
 「う・・・・・」
 頭がくらくらする。胸の上に足を乗せられた。
 「調子に乗ってんじゃないわよ。ジンはうちのものなのよ。・・・・・・さっきも指輪なんかちゃっかりもらって。ジンは見る目がないのね・・・・・・それと、さっきの指輪、よこしなさい。」
 そういうと、胸ポケットに指を突っ込み、指輪を引っ張りだした。
 「あーら、あなた六月生まれ?うちの一番嫌いな月よ。だってジメジメしてるもの。」
 手のひらで指輪を転がそうとした、その時だった。

             バチィッッッ
 雷の様な音がした。それと同時にケダモノの様な叫びが教室中に響いた。
 美咲が猫のように飛びのき、指輪は放り出され、床に乾いた音を立てて、落ちた。白銀の輝きを放ちながら。
 「・・・・・・・・わいの眠りを邪魔するのはだれや?」
 あきらかに指輪から声がした。関西弁の、少年の声が。
 「あーいわんでもええわ。”ニオイ”でわかるから。・・・・・・うーん、女が二人か。」
 輝きが増していった。今では眩しいくらい光っている。
 「起きたもんはしゃーねーかぁ。」
 一瞬、教室中に光が放たれ、次のときには獣が一匹だけ、指輪があったところに座っていた。
 獣は何の種類かはわからない。猫のような顔立ちに、ウサギのように長く、垂れた耳。耳には黒いギザギザ模様。犬のような体型で、トカゲの様なとがった爪。長い尾を優雅に揺らし、体は白銀で、まるで真珠のような美しさだ。背中からはドラゴンの翼が生えている。
 「くあ~あ」
 獣が猫の様なあくびをした。
「お、びっくりしとるな。おはようさん。わいは召喚獣”アクセリア”や。よろしゅうな。」


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召喚士と十二の召喚石【黒猫と精霊】

ちょっとイジメが入っていました・・・・
次はちょっとした戦闘シーンいり!!

召喚士と十二の召喚石【黒猫と精霊】

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-02-14

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