死に方を選べるなら

死に方を選べるならきっと余命宣告をされるような病気でと頼むだろう。

不謹慎で、とてつもなく最低なことを言っているけれど
そういうところに本心があったりする。

人生に疲れて死を選びそうになりながら前を向いてボヤけたそこに雨がもたらした影。

精一杯全うしたなど言えない今が余計に未来を消す。
過去なんて、思い出なんてそう思える今を積み重ねてここにいる。
誰のせいでもないよと言い聞かせて、自分を責めることに疲れていく。

悲劇は目に見える方がいい。それは、私のエゴイズムなのかもしれないけれど、
そこには、納得という概念が生まれる。
そこには、仕方ないという諦めにも似た優しさが生まれる。

死んでいくときこれらの生を受けて人は少しだけ満たされる。

死に方を選べるなら、今すぐにと、早まって、
下に落ちて行こう。

痛みなどないと、心の痛みが消した真っ黒い空の下を。

死に方を選べるなら

死に方を選べるなら

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-08-26

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