人生幸朗のパラドクス

人生幸朗のパラドクス

 昔、西の国に、人生幸朗という万能のベテランつっこみ芸人がいた。

 彼は、正しいことを言った人間には、「当たり前のことを言うな!」
と、つっこみ、間違ったことを言った人間には、「わけの分らんことを
言うな!」と、つっこんだので、誰にでも、つっこめた。

 しかし、あるとき、一人の若手芸人が、一計を案じた。

 彼は、「私は、『わけの分らんことを言うな!』と、つっこまれるで
あろう」と、言ったのだ。

 もし、彼の言ったことが、正しいとすれば、人生幸朗は「当たり前の
ことを言うな!」と、つっこまなければならず、それでは、彼は、間違っ
たことを言ったことになる。

 しかし、彼が、間違ったことを言ったとするならば、人生幸朗は「わ
けの分らんことを言うな!」と、つっこまなければならず、それでは、
彼は、正しいことを言ったことになる。

 しかし、人生幸朗は、間髪置かずに言った。
「わけの分らんことを言うな!」


                             おわり


  注、このエピソードは完全なるフィクションです。

っていうか、その前に、皆さん、人生幸朗師匠のことはご存知ですか?

人生幸朗のパラドクス

人生幸朗のパラドクス

今は亡き、ぼやき漫才の人生幸朗氏を偲んで書きました。 …って、ネタ古すぎですよね。 超短いので、読んでやって下さい。

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-02-14

CC BY-ND
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CC BY-ND