*星空文庫

素朴な妖怪。

ドライアドの本棚 作

 暗闇に提灯、色々な異国の伝説の衣装に着替えた若者たちが踊る日。
その人型の影は、暗闇でひときわ際立っていた。

 君はダレだ?
このハロウィンを楽しんだりしないのか?

 西洋の祭さ
それに、なんでもかんでも食いつくのは日本人の悪い癖だ。

 しかし、君といったらなんでもかんでも不満ばかりじゃないか
その原因を教えてくれないか。

 妖怪だからさ、
夜中まで灯りがついているんだよ、怖さがどれだけ減った事だろう、
死後の世界とのつながりに気付かない若者がどれだけ増えただろう
むしろ今では彼らのほうが妖怪らしい。

 ほう、妖怪とな、ならば教えてくれないか
なぜこの夢に出てきたのか?

 先祖を大事にしろ、明日が何の日か忘れたか?
がむしゃらに生きるのもいいだろう、
しかしときに文句をいわなければお前は抱え込んでしまうのさ。

 朝起きて、その男性は気が付いた
あの妖怪が誰かに似てはいないかと?
それは祖先の誰かだ、そう、大祖母だ、

妖怪話が好きで、
現代の若者が何に巻き込まれているかもしらない人だった
だが、好き勝手に若者を貶す人間を誰でもかれでもしかりつける人だった。

『素朴な妖怪。』

『素朴な妖怪。』 ドライアドの本棚 作

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2017-08-13
Copyrighted

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