アンニュイ


初めて魚で泳ぐ秘密は
囁く近さでキスもする。
水に溶けれない体の中身,
探りはじめる秘密が溺れる。
名前をまだ知らないこと,
知るまでにはあと何回?



ミルクの冷たさに痛めた心が
アイスクリームを食べられない。
カップは空になりもしない。
銀のスプーンは何処に行った?
隣の家で遊んでる?
底の甘みは溶けもしない,
短い舌のワタシを知らない。



星を撮る光量が足りない,
手のひらサイズのコンプレックス。
夢見る駱駝にもたれてスマホ,
涎の一つも垂らしてない。
着信メールが届いたからって
すり減る電池は愛じゃないよ。



毎日書いてる絵を綴る。
穴をあける辛さはなくて
工夫を施す手付きはたくさん。
捲っても下着は同じじゃない。
糊でくっ付く日々もない。
パラパラ漫画の動きじゃダメ。
クンクン匂えて 明日を約束。



耳朶を触って卵を溶く。
数が多い殻を捨てる。
昨夜を思い起こしながら
味蕾のアナタを味付ける。
湯気立つ向かいを待ってる,
一回きりの朝が始まる。



銀の鱗は眩しいかな?
灼かれてしまったアンニュイを忘れる。

アンニュイ

アンニュイ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-08-16

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