白い天井が空なら

白い天井が空なら





   


  



   


  

いちばん  かわいい









“おはよう”に

たくさんの景色や食べ物 届ける

無菌室のきみへ



一歩ずつ足跡をながめたら

昔のおまえが

これからを創る



朝陽から夕暮れまで

部屋に

パイナップルだ

ショートケーキだ

おれだ



がんばれるおまえを

にっこり待つ顔で

でっかいしあわせ 笑顔だぞ



しあわせは

ひろい海の貝殻

耳にあてたら聞こえる

“だいじょうぶ”



いつか

風が吹く 水が流れる 

花が咲く 広場ができる こころへ



自由でいろよ

自由は病院のベッドにもある

ふわっと浮かべて



“Hold on!”

辞書で調べろ

ほら勉強になる

ベッドでテストだよ



景色は

見えるさ 香るさ 暖かくなる 

おまえが景色 つくるんだ



時は無駄じゃないさ

何一つ

ちょっと渋谷でお茶するみたいに



元気はこっそりいま隣にいるよ

みつけてほしいんだよ おまえに










孤独をくれよ




寂しさもくれ。





   


  



   


  

白い天井が空なら

いつまでも書いてやる。

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich
先端KANQ38ツイッター https://twitter.com/kanq38

白い天井が空なら

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-07-03

Copyrighted
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