ジンジャーエールに沈む

ジンジャーエールに沈む






   


  



   


  




残すことを望まず 

忘れるために歌を残さぬ人々がいた




歌が浮かばないので人生を採掘する

虚ろが

手招きする




こうして未だおまえの夢ばかり見る

おまえへの証明のように




きれいな愛

悪い人間でないのに価値の世界から遠ざかる




証言しよう

確かに誰も知らないおまえを おれだけ知っていた




生きてゆく 力がない者

押し寄せてくる断罪から逃れゆく




心配するという脅迫者の子供に生まれる

血が

疎ましい




生きるでもなく

死ぬでもない

誰にも知られたくはない  詩歌を書く




幸福ばかりでない世界

幸せがあった

腰を動かしてくれ




「あとコーヒー一杯だけ」が連結する

今日書き残したいこと




「悩みに生産はない」を覚えて生きられたけれど侘しくなった




徒労に無意味費やした片思いを思い出し

死にたくなる朝




アイデンティティの負債  溜まる

二十代の亡霊が

   追いかけてくる




地獄という硬球 伽藍堂を跛した

あの人こそ 救いを




遠く

電話の音

愛しい

おまえだ

ジンジャーエールに沈む午睡






   


  



   


  

ジンジャーエールに沈む

ジンジャーエールはカナダドライでスコッチを割るのが好きだ。

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich
先端KANQ38ツイッター https://twitter.com/kanq38

ジンジャーエールに沈む

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-06-04

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