*星空文庫

ぼくはことばをはなせません 作

「?」「どんぐりの帽子……」「帽子」 このままでは生きてはいけないかもしれなくて

ある午後に再現性が乗り込んだバスの行き着く運命通り

約束はだれともせずに生きていく 夕陽のあとも追いかけません

型抜きをせねばならないものなのでなければ愛など見せないでくれ

祈りには燃えつきやすい成分が含まれています 水の上で祈って

やむをえずわたしは猫になりますがあなたは帰らないと知っています

そぐわない思い出ですね うまれつき大きな音がこわいぼくには

試すだけキャンプの椅子を試したら今夜はまえだけ見て歩こうね

あなたには正しく生きてほしいから月を欠けさせまた満ちさせる

「風が吹くまま一編の詩になって小舟のようなあなたを追うの」

狂わない時計の針がさすものを仇をおもってはならないのです

いつまでも遠くならない悲しみはスタッカートでひきあげること

透明なひとの泣く声が聴こえませんか (透明な耳をしても)

まびかれた記憶のために手のひらと手のひらをつける拍手を、いま

いま印象が別れを告げるとき あなたはあなたへ わたしはわたしへ

『水』

『水』 ぼくはことばをはなせません 作

短歌連作15首

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2017-06-02
Copyrighted

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