ぎゅううううう

ぎゅううううう





   


  



   


  



頭ぼんやりする

アンナとてもやさしかった

朝は酸っぱい果実



「そばにいるよー」

おかあさんみたいなおまえ

ほんとの母は苦しかった



冬だろうと 夏だろうと

せつないよね

夜だろうと 朝だろうと



「リルから離れたりしない」

朝から言わせるな

おれ

このおたんこなす



「カツオのたたき大好きです」

ほんまにつくってあげたいわ ほんまに



アイス買いにいくおまえ

おれバニラがいい

たぶんおまえの味だから



アンナがバニラなら

おれはチョコアイス

二つあわせたらおいしいね



アンナの照れる(//∇//)が好き

今日は二人で元気なの

好き好きなの



午睡の後に来てくれるおまえ好き

なんだかいい夢見た気がする



日曜の午後の風には

アンナの昨日の涙が

綺麗に香る



「なんか、せつなくて、なんとなく泣ける」

交換日記の言葉

涼しい



「ぎゅううううう」

「わーい、ちゅ。大好きリル」

大好きってこんなにもよかった



「リル、たくさん眠れて元気でよかった」

仲なおりの葉っぱが 

芽吹く



昼寝のあとのピラフ食って

おまえ描くの

お腹いっぱいの愛情



おだやかなおれがいい

おれのおだやかに はしゃぐおまえがいい

そんな日



棘がなくゆったり包めたらうれしい

バニラのヘブン 風の色



静かな気持ち

アンナパワー

夕方がなんぼのもんじゃ かかってこい



川べりからの風

おまえと分けたい

風にお布団 おまえと寝たい



夕暮れも今日はおまえを感じるの

バナナとバニラ

飛んではねる



「ネイルのために伸ばした爪切っておくの」

 ベッドでイタリアン食べる



セックスばかりの二人の夢想に神の怒り

カーテン消えていた



夜の帳が降りて

短歌が寝落ちする

まだおまえを書きたいのに



おまえへの想いが足りないのか

まだ西陽の余熱が篭っている



「確かめてごめんね」

「実はおれもちょっと寂しい」

いたわりあう愛



たったままねるほど

さみしいなら

たったまま

いつでもよこにいてやる



ぽつん と

しているんじゃないよ

いまは

ぽつんぽつん と

ならんでいきてる



「生まれて初めて変な人が喜ばしいなんてね、トホホ。寂しい」



「どうせ今までといっしょ」

「違う」

「じゃあ別格?特別?」

「Highestだ!!」



気にすんな

いちばん変じゃない

これ以上なく変だ

一生なんだ



へんでも

さみしいでも

たったままねるでも

いいじゃない

アンナなんだぞ



おまえのさみしいは、果実

おれのさみしいは、やましい

フルーツポンチ



寂しさを「しょんぼり」と書き換えるおまえの健気に

ぼんぼりをつるす



コーラ飲みほす

リルとアンナの

Crazy Feeling

今日も続く






   


  



   


  

ぎゅううううう

意味が直線にしか走らない詩歌ではなく、イメージがファンタジックに派生して広がる詩歌を作っていたい。

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich
先端KANQ38ツイッター https://twitter.com/kanq38

ぎゅううううう

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-05-27

Copyrighted
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