*星空文庫

ゴーレムの少年

ドライアドの本棚 作

いきおいで書きました、ご容赦ください。

(ゴーレムの手袋)
手袋をして作らないと、精霊の魂は宿らない、
ヤルはそうやって聞いていたのでいつも丁寧にその通りにしていた、
父はいつも煩かった、ゴーレムを作る職人はもうそう数は残っていない、

父は、いつも失敗しては成功までずっと一室にこもりきり、
うまくいかないと癇癪を起す

何が大切かなんて子どもにはわからない
そんな事をしっている子供がいたらそれこそ恐ろしい、
子供っていうのはただバカみたいに遊ぶ事で失敗を求め、学んでいくものだ

そういっている自分もまだ子供と言えば子どもなのだが、
ゴーレム作りへの情熱は人一倍だ、
何しろこれは物語だ。

ある日、悪魔に誘惑された事があった、
悪いゴーレムを作ってみないかと
そんな事をすればどうなるかわかっている

だが思ったのだ
(そう、それもいいかもしれない)
なぜなら、作る事こそが目的なのだから、
それも今は架空の話、
なぜなら素晴らしい親友もいるし、
しかってくれるゴーレム職人の師匠もいる

はっきりとした回答をしないので
かつて告白してきた、今の恋人が、
水が苦手としっていて僕を突き落とした事もある。
(死ぬかと思った)
そんなこんなである意味恵まれているからだ。

だがそれだけじゃないよ
要するに、父の死だ、
それこそが僕に悪魔をみせた。
人は才能があっても、どう使うかはわからない、
才能は性格の一部にすぎないが
僕が僕として恵まれている事に飽きない事も
才能の一つかもしれない。
嫌な事がなければ、落ち込まない才能だ。
あるいは、職業とは分かれている人格かも、

もうひとつ秘密をうちあければ
隣は靴屋で、父の愛人が住んでいるのだが、その愛人が父のゴーレムを受けついで……
彼女はもう動かない父の腕時計を大切そうにとっているが。
隣の店の壁を突き破って、
最後に僕を止めたのは、父の残したゴーレムだ、
彼が最後の仕事をとげた。
休日に仕事の事は考えたくないしね
という事で君にひとつゴーレムをあげるよ、
悪魔から身を守る為におひとつどうぞ。

『ゴーレムの少年』

『ゴーレムの少年』 ドライアドの本棚 作

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2017-05-13
Copyrighted

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