念佛りんの旅日記(鍋島騒動の巻)

お家騒動って何 わからない人にも昔の事が少しは、入りやすく読めるかも!

念佛りんの旅日記(鍋島騒動の巻)

皆様お初にお目にかかります。私の名前は念佛りん20才名前でもなんとな~く分かるように、お寺の娘でございます!だけど私はまったく寺を次ぐ気はなく演歌歌手になりたくて本堂を拝借して歌の練習?そりゃ~両親は怒るわな~木魚の代わりにマイク持って本堂中ガンガン鳴り響くし村の住人には和尚のしつけが悪いってさんざん言われてるみたいだけど、めげない私の性格と言う事で日本全国歌の修行に参ります!格好いいこと言ってるけど本当は寺を離れたいだけ、まっ、根っからの歌好きもあって歌わせてもらえばどこでも行きまーす早く寺から脱出しないと帰って来るたびに後継ぎの話し、もううんざりの私はそっと抜け出し今度は何処へ行こうかと思案中でございます。あっ‥忘れてた、私には変な能力があって見えてはいけないものが見えちゃう、みんなが思っているものと一緒この世の物では…そうなんだよね、霊、霊、霊そこそこ解決しないと消えてくれないんだな~それともう一つ!あまりくっついてきてほしくないもの、それはうるさい幼なじみであって同級生!小回虎次、葬儀屋の息子、こいつ強い名前のわりには名前負け仕方がないからマネージャーとして旅から旅へと旅烏。さてさて前置きはここまでにして2人でどこに行こうかとサイコロ振ったら佐賀県と出た!おい虎次行くぞ-。あのさ~りんちゃん佐賀県といったら鍋島の化け猫騒動知ってるかよ!!虎次おまえ怖がるくせにはそういうのよく知ってるな-…でも気にならないか猫が化けるって、昔から猫はいろんなことに使われるけど、この話しは本当は可哀想な話しなんでしょ!自分のご主人の仇討ちみたいなもんでしょ、寺にも猫七匹飼ってるし気になるな~よし!虎次行くぞ、そうと決まったら早くしないと電車なくなる!そうこうしているうちに所は変わって佐賀県に…着いたぞ~虎次思っていた以上に街がきれい素敵!やっぱり、りんちゃんも女だな…そういうところ好きだな~バカかおまえは何浸ってんだよ!!でもいい所だよね佐賀県特有のお雛様、鍋島小紋などもあって、いつまで見てても飽きない伝統のある街なんだな~空気もおいしいしね…ねえ!虎次今日泊まる所と歌わせてくれる所探さないと、とその前に腹ごなし、りんちゃんあそこに食事処って書いてある入ってみようよ、そうだね、こんにちはまだ時間大丈夫ですか!大丈夫だってあのご主人お勧めメニューあったらそれでお願いしまーす。あっところでこの辺りで歌のショーやらせてくれるような宿ないですか?それならあるあるここ出たら右に行って上を見れば大きな看板街道ってでてるよ!!そこだったらあんたみたいな人いっぱい来るから歌うたわせてくれると思うよ!旅館のおやじさんどじょうすくいなど自分でショーやってお客さん楽しませてるから、あんた可愛いし歌わせてくれるよ‥うふ、可愛いですって!!何にやけてんだよお世辞にきまってるじゃないかよ、虎次はデリカシーがない、こんなの連れてくるんじゃなかったな~ところでお嬢ちゃん歌手なの、はい!まーはしくれです。名前は念佛りんです!変わった名前だね芸名かい、いえ本名です、変わった名前だね、あの家はお寺なもんですから、へえ~、念佛寺って言うんです、まー人それぞれ人生あるから頑張りなよ!ありがとうございます。ご馳走さまでした。りんと虎次は街道へと急ぐことに、え~っと右に曲がってあっ!あった本当近くだねラッキーだね…やはり神様は私に味方してくれてるな、お前さ~寺の娘だろ、神様はおかしくないかい、虎次はうるさいな~この際どちらでもいいんだよ!でも夜になるまでに泊まるところが出来てよかった、これも仏様の導きご加護のおかげ、さっきと今と言ってること違うじゃんほんと、りんはいい加減だな~!うるさい、あんまりうるさいと家に戻すぞ!虎次おまえマネージャーだよな、マネージャーの仕事街道に行って部屋が空いてるか聞いてくるのもマネージャーの仕事だよな…分かった聞いてこればいいんだろ!!りんちゃんいっぱいで部屋がないって、えーうそ!虎次は歌のことも忘れてるみたいだしりんがもう一度聞いてみるよ、ごめんくださーい何回もすみませんが泊まるのは無理ですか?ショーはやってもいいけど悪いな~それでものは相談なんだけどここから歩いて15分くらいの所にほうづきという旅館があるんだけど実は客がさっぱりなんだよね、なんでなんでですか、それがでるんだよ!あれが…ひょっとしてあれ、そう、あれ…みんな怖くって寄りつかなくなって気の毒だよな…それでもよかったらこちらからほうづきさんに連絡とりますけど、どうされます、分かりましたほうづきさんに泊めていただきます。その前に歌はお願いしますね‥ねぇ‥りんちゃんやめといた方がいいんでは、何言ってるのよ野宿よりましよ、そうかな~‥僕は野宿の方がましだと思うけど…お前男だろ、しっかりしろよ!なんだかんだで歌も終わりお客さんたくさんきてくれて良かったねさあて、ほうづきに行くぞ-虎次お前足遅いな~遅いんじゃないよいや~な悪寒がはしってるんだよ、まーなりゆき恐れるな、とはいったものの、ほうづきの前に着いたね、そうだね、すみません街道さんから紹介されてきました念佛りんです。旅館の中ほどから女将さんがカウンターに、ようこそいらっしゃいました。みてのとおりです街道さんから何か聞かれましたか、はい少しだけ聞きました、その噂がほんとうなのか今晩私が突き止めてみましょうありがとうございますお客様、強い方ですね!一応寺の娘ですから…案内された部屋は広く掛け軸が掛かっていた、その掛け軸は江戸時代だろうか、とても綺麗な日本髪の女の人の絵だった、なんだか生きてるような絵、ちょっとぞくっとするな!虎次、食事は一緒たけど寝るときは隣だからな、分かってるけどちょっと怖いな、りんちゃんお願いです、隅っこでいいから一緒にいさせて、何考えてるんだお前、何も考えてないよ、第一こんな時にそんな気になれるかよ、ただひたすら怖いだけ!さあて、食事もすんだし、あとはお湯に入ってぐっすりだな~もう10時過ぎてきたしなんにもないよ、それでは虎次いい夢でも見られるように、お休み~そんないい夢みられるわけないじゃん寝られないよ~いつの間にやら寝息が聞こえる頃、どこからか鈴の音チリンチリン、りんちゃん何か音しない、うーん眠い寝かせてなんにも聞こえないよ空耳じゃないの、起きてよりんちゃんやっぱり何かいる、ちゃんとよく聞いてよ!チリンチリンチリンチリンほんとだどこから聞こえる、ぎゃー、どうしたの目の前にいるよ、あなたは誰、なんでどうして出てくるの、虎次、数珠ちゃんとはめてろよ!私はあなたを鎮めなくてはならない、けどあなたの名前もなんにも聞いてないですね言いたい事があったら言ってください!わらわは佐賀藩藩主、勝重の側室、豐、苦しくて苦しくて成仏する事ができず困っておるのじゃ、どうにか助けてほしいのじゃ、猫に食い殺されたわらわはまだ取り憑かれたままなのじゃ助けてほしい、分かったわあなたの言い分は、ちょっと待って交信してみる、豐の方様に入っているあなたは猫の、こまでしょ、そしてこまを動かしているあなたは藩主に殺された又一朗さんですね、そろそろ許してあげたらどうですか、こまも疲れているでしょうからここいらで成仏させて眠らせてやってほしい!もう充分でしょ!あなたの悔しい気持ちは私が全部持っていきます、偽りのない所へ案内いたします、それでいいのなら、こまの鈴鳴らして納得がいくまで待ちます。チリン!、ありがとう。それでは豐の方そしてこま、そして又一朗さんあなたたちはこのりんに身をゆだね成仏できるようにはからいましょう、それではあの世の道に迷わずに真っすぐに進みなさい二度ともどることなく、さらば! 
ノウマクサンマンダー バーザラダン センダン マーカロシャーダー
ソワタヤ ウンタラター カンマン
やれやれ虎次、すべてすんだぞーもう朝か、女将さんにすべて話してかえろう!!
さて、今度は何処へ行こうかな!りんちゃんその前に一度家に帰った方がいいと思うけど…おやじさん心配してるよ、それもそうだね、だけど虎次お前いくじねーな!
                 完

念佛りんの旅日記(鍋島騒動の巻)

ドラマにこういうの観たいなと思っても中々なく、だったら自分で書いてみようと思いました。ストーリーが重くなく怖い中にもお茶目さと明るさをとりいれました。少しでも多くの方に読んでもらえたらなと思ってます

念佛りんの旅日記(鍋島騒動の巻)

これから夏に向かってコミカルに怖い小説を書いてみました、ちょっぴり可哀想なところもあり最後にあったか~い気持ちになれたら嬉しいです!2人の掛け合いもちょっぴりおかしく想像しながら読んで見てください。

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2017-04-16

Copyrighted
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