みんな、みてる

なんとなく頭に思い浮かんだことを書いてみました。深い意味はないです。

ベッドから身体を起こして伸びをする

朝ごはんを食べる

しばらくソファでぼーっとして

腰を上げて 歯を磨く

着替えて 支度をして

重い扉を開けて 外へ出る



朝日が漏れて 目をくらます

清々しい天気 雲はひとつもない

駅までの道を歩いていると 何人かの人とすれちがう

そのうちのまた何人かは すれちがう瞬間 少しこっちを見ていた

駅に着いて ホームの先頭で電車を待つ

後ろに人が並んできた

後ろに並んでる人は、少しだけこっちを見ていた

見えないけど そう感じた

空には少し雲が出てきた



電車に乗る

空いてる席に座る

少し混んでるのに なぜが自分の両隣は誰も座らない

スマホをいじってると 車両にいる人達の半数はこっちを見ていた

見えないけど そう感じた

視線を上げると 無理やりこっちを見ないようにみんなも視線を背けた

青空は ほとんど見えなかった



目的の駅に着いた

みんな 一斉に降りた

後ろに歩いている人や 横に歩いている人が こっちを見てる

見えないけど そう感じた

駅を出ると 雨がポツポツ降っていた



大きな交差点で待つ 加えて前で待っている人がこっちを見てる

信号が青になって みんなが一斉に歩き出す

後ろの人に追い越され

すれちがう人に 肩をぶつけられる

邪魔そうな目で見られる

交差点を過ぎても こっちを見てる人がいる

見えないけど そう感じた

雲が黒くなり 雨が強くなってきた



いつもと違う道を通ってみる

見られている

路地裏へ駆け込んでみる

見られている

知らない建物へ入る

中にいる人に 一斉に見られる

雨は更に強くなり 雷も鳴り始めた



建物を出て 雨に打たれながら知らない道を通る

みんながこっちを見てる

雷が建物にあたり、燃えている

周りの建物が崩れている

電柱が倒れ 高架線が崩れ

破片が空ににあがっていく

みんなは 平気そうにこっちを見てる

必死に走る

走って

走って

走って


まだ崩れていない 見覚えのある建物があった

急いで階段を上り 扉へと駆け込む

重い扉を開け 中に入る

外の出来事が嘘のように静かになった

息を荒げて ソファに座る

腰を上げて 着替えて 歯を磨いて


ベッドに入った

みんな、みてる

みんな、みてる

なんとなく頭に思い浮かんだことを書いてみました。深い意味はないです。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-04-07

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