鷲掴みにされた銭皮

例えば、両極端な兵士が細切れのサタンを隠蔽するような算段をしたと仮定する。そうした場合、やはり金槌も同様にサタンは陸海空の縁に瞬間的に移動する訳であり、勝どきを挙げた兵士達は貴金属工業の窓際へ追いやられる始末である。リンドウの花の花弁及び雄しべ及び雌しべの集合体は先導した上司等に対して侮蔑の感情をもって粉骨砕身を強要される状況へと彼等を追いやるだろう。そもそもリップサービスなどという概念の外枠は外壁の内側が中身の昇華を後押しした結果、形骸化されたサタンの拡散係数はリンドウの約七十倍を優に越える額となる。即ち、恐らく、きっと、つまり
、よって、しかし、多分、考えるに、即ち、我々杞憂的商号臨戦系中枠組み精神生命体α-992は以上の感情を一撃必殺の如く紙媒体を通して牛乳や砂糖、麻薬といった歯みがき粉に混ぜる行為は十点満点中七点程度のものであることを示している。これは結果的に、両極端の兵士達は細切れのセパレートパージという一種の過程のもと、流動の様な銭皮を鷲掴みにするということである。

貴方の言っていることが理解できません。正確には、貴方の言っていることを理解しようとする努力が無駄であることを本能的に理解しているために貴方の言っていることを理解しようとすることをしようとしません。
私は己の中である種の怒りという感情が発生したことを脳内のある特定の部位を介して理解しそれと同時にその感情を自己処理するべきか否かを考えるのであるが私はそういった情動を露にするという行為がいかに幼児的なものか知っていたため喉の先まで出かかっていた周囲の空気を一瞬にして第二次世界対戦中の硫黄島を彷彿とさせる殺伐とした空間に変化させてしまうであろう超巨大言語兵器を想像上の倉庫の中に仕舞い込みこれまた想像上の南京錠で鍵をかけることに成功しホッと溜め息をついて胸を撫で下ろすように右手を胸に当てて肋骨の固さを五指の隅々で舐めるように感じることで己のそのある種の怒りとも言える荒野の獣のような凶悪な感情の発生を押さえようと試みた。

淡い青の髪の彼は汚い机の上に靴を穿く様に勢い良く上り、怖い顔を友に見せ強く頷く形で首を振り回す。彼の友は唾を飲み遂に、金を払え此の猿が早く死ね等と酷く青い髪の彼を蔑む。青い髪の彼は泣く様な顔を見せ頷き、町に帰る為の金を馬の様に働く事で貯め、机の上を降り裸で町を歩き、其れ強く弱く順に繰り返す体を皆の元に晒す。湯が沸き血を返す。君の服の裾に在る白い糸は君の下の汚い足に垂れ、青い髪の彼の乗る机に付く。要は知り難く物は疎い街の影に隠れ常に前へ前へ進む力を失う人の盛り如し龍の尾の先に灯る赤い火は黒い旅。

ペン先にインクをつけて息を吹き掛けて一分程放置し、ペン先が乾いたと思ったらまたペン先にインクをつけて息を吹き掛ける。そういうことはどうでもよいと母に言われたがそういうことをしていようが何だろうが母には関係ないので私は相変わらずペン先にインクをつけて息を吹き掛ける行為を繰り返す。
ハイハットが音を鳴らした瞬間に隣に座ってる中年男性が奇声を上げた。一体何事かとその男に訊くと男は、何でもないから大丈夫と弱々しい声を上げた。一体何事かとその男に訊くと男は、何でもないから大丈夫と言った。別に私はその男を心配していた訳ではないのだが、一体何事かとその男に訊くと男は、何でもないから大丈夫と弱々しく話したからその男が大丈夫であることを理解し、私は別にその男を心配していた訳ではなかったのだがその男が大丈夫であることを認識したのであり、私の知りたいことはその男が大丈夫か否かではなかったがその男が大丈夫であることが分かったため、一応そうですかと男に対して言ったが私はその男に何で奇声を上げたのかを訊きたかった訳であり、決してその男が大丈夫かどうかを訊きたかった訳ではなく、私はその男にどうかしたのかと訊こうとしたが、先程その男が何でもないから大丈夫と奇声を上げた。一体何事かとその男に訊くと、その男は何でもないから大丈夫と言って、弱々しく何でもないから大丈夫と弱々しく声を上げて、何でもないから大丈夫と奇声をハイハットの音とほぼ同時に言ったと私は認識した。

筆箱を開けると従順な兵士達が銃剣を持って日本軍に襲いかかる光景を映像化した監督が死んだために襖の向こう側に広がるとてつもなく遠い世界を呆然と眺める男はポケットに手を突っ込んで彼女と手を繋ぐような動きを見たあの人は最終的に畳の裏を掃除するついでに障子をビリビリに破いてバケツをひっくり返す勢いでカールした髪の毛を指先でくるくる回し銭皮を鷲掴む動作をする。するようでしない。

鷲掴みにされた銭皮

鷲掴みにされた銭皮

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-03-28

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