*星空文庫

微温い

土村奈保留 作

嵐の前の高揚感
ぬるい風と薄暗い天気
湿った土の匂い

風に吹かれて魂が何処かへ飛んでいくような気がした

沿岸と山岳の間で
頂から田園を駆けて

ぬるい風に溶けていくような
私がなくなるような

恍惚
鳶が空を廻る
投影
没入
嵐がくる

嵐にのまれて綺麗になる
私がなくなり綺麗になる


ぬるい風が私をさらう

『微温い』

『微温い』 土村奈保留 作

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2017-03-20
Copyrighted

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