*星空文庫

美少女と花について。

さよる 作

美少女と花について。

 美少女、と、花。僕は、まだ真昼間だというのに机の前に座り、ノートにその2つの言葉を書き込んだ。
 この2つの言葉は、よく同時に並び立てられることが多い。どちらも美しく、可憐だからだろう。被写体としても、この2つを揃えることで、幻想的で神秘的な風景が出来上がる。使える道具、というわけだ。
 まあ、身近に美しい花はあれど、美少女は探してもなかなか見つからないが。
 しかし僕の隣にはいつも、美少女がいる。ところが、花はない。僕はこの部屋から出ることができないため、花を探すこともできない。
「なら摘んでこようか、私が」
 不要である。
 花も美少女も、野にあるままに存在しているべきだ。茎を折り、葉を切り落としてまで、僕の世界に無理に持ち出すべきではないよ。
「なら私はどうなの」
 君は美少女ではないから別。
「さっき美少女が隣にいるって言ったじゃない」
 さてはて、何のことやら。

『美少女と花について。』

『美少女と花について。』 さよる 作

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2017-03-20
Copyrighted

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