白炭

白色にも色々ある
炭焼きの煙は白色でも
水蒸気の真っ白な白色
黄色っぽい白色
タールの燃える白色
青っぽい白色 変わっていく

温度 空気 水蒸気 時間 詰め具合
燃焼 熱分解 窯の癖…

迷路のような平均台を
あちこち引っ張られながら歩くみたいだ

しかし
決まりきった法則で窯は淡々と吐き出し続けるから
見習いながら 聞きながら
次の材を詰めるのを手伝う

炭焼きを知っているか
という問いは
明確な生き方を摑んでいるか
という問いに近い気がして

炭焼きを知っているか
と言う問いは
その人の意をくめているか
という問いに近い気がして

様子は外から分からないし
開けたら本末転倒

外からでしか知り得ないだろ

昇っていく
煙の色を見る 煙の色を見る

歩留まりは悪くていいから
良い炭を焼きたいが
僕には壊し癖 炭窯に慣れない

白炭は清錬 綺麗に焼き飛ばし
取り出し ケシコをかける過程で
表面にうっすらと白みがかかる
だから炭なのに 白

折った断面の黒
叩くと風鈴みたいに響いてほしい


炭焼きが終わった翌々日
純白の雪

咲きだした梅の花と

そのねじれた樹形を

ものともせず見下ろし

ほとほと

簡単に

嗤った

2017/2/10

白炭

白炭

  • 自由詩
  • 掌編
  • 成人向け
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2017-03-08

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