さようなら


なくなった。




ずっと、ずっと

なにより大切にしたかったもの。



「私待ってるから、きっと。」




さよならと告げるあなたへと投げかけた言葉

実際は投げかけることなんてできなくて

ぽつり床に落としただけだった




誰よりも、

なによりも、

あなたを



大切にしたかった


好きで居たかった




…大好きで、痛かった。




私を形成していたものの8割は
あなたへの愛だったと思った
私はこんなにも空っぽだ
ある日突然抜け落ちてしまった



泣いた日々が嘘みたいに、

辛くて苦しくて仕方なかったあの日々が
まるで最初からなかったみたいに




悲しくないのに涙が出た
悲しくないはずなのに涙が出た





ねえすごく楽しかったんだよ

私少しでも変われたかな



あなたの中になにか残せたかな。





愛しい愛しいアドレスと一緒に

今までの私も消した



どうか幸せに。
どうか幸せで。


私はあなたの倍、幸せになります。




未練とか、愛憎とか、そんな感情はなくて
ただ、純粋に、
きっと、これからも
あなたは私の
大切な人。



ありがとう、
ごめんね。


大好きでした。

さようなら

さようなら

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-02-08

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