牧場物語 ミネラルタウンの変人たち2
こうして変人たちの町へ住むことになったクレアは
あまりの変人ぶりにカルチャーショックを起こし
春の月は特に何もすることなく
家で漫画やアニメゲームを読み漁る日々を過ごしていました
そしてある日ー
それをみかねた町長がクレアの家へやってきました
牧場物語 ミネラルタウンの変人たち2
[chapter:199Ⅹ年×日〇日△曜日 雨]
私はいつもと変わらない毎日を過ごしていた・・・
いつもと変わらない日々にもう飽きを通り過して飽きだしている。
今振りかえってみると、
変な人生だったなと思う。
「あー・・やることなんかないかな」
金髪の少女は布団の上でゴロゴロしている。漫画を読み漁りながらため息をつく。
同じ漫画ばかり読んでいるのだ。飽きてきている。
しかし周りを見渡すもすべて読み漁ったゲームやアニメばかりなのである。
外に出ようにも気が進まないこととお金がないためアマ〇ンも呼べないのだ。
残念
「そうだ、みつさ〇しよう」
そう言って積み重ねたゲームの山をあさるも
「・・ない」
のであった
この少女、相当ルーズだ。どこに何があるのかほとんど把握していないのである。
物を置く位置も適当なので物がなくなることは日常茶飯事のこと。
・・・自分で言っててなんだか悲しくなってきたぞ
こういうときこそ牧場物〇の出番だというのに!
やってもやっても終わりの見えないゲームこれぞ牧場・・
「クレアくん!クレアくん!そこにいるのはわかっているのだよ!!!」
ドンドンドン!さわがしくドアをたたく音がする
このしゃべり方はいわずもがな
「はい、なんですか町長」
けだるそうに返事をする。ドアは開けない。みつさ〇どこだ
「なんですかじゃないのだよ!こっちが言いたいのだよ!」
・・・そうだよな。そうだよな。俺も何とかしたいと思ってるんだよ
あの牧場
においがすさまじいのである。もうほんと。やばい。
周りの迷惑極まりないすさまじい臭い。これはなんとかしたい。けど
あの広い面積を何とかするほどの気力が俺にはない。
のでー
「ちょっと市役所の業者さん呼んできてといてください」
お手上げである
「いやいやいや!市役所ないからここ!」
粘る町長
さすがになんとかしないと。町長を。
みつさ〇探す気力すらもなくなってきた。
「はい、なんですか」
やはりけだるそうにドアを開ける。町長が真っ赤な顔をしてかんかんである
「クレアくん!牧場を何とかしたまえ!臭くて仕方ないのだよ!!」
「それはそうなんですけどなんかなあ・・・」
「なんかなあ・・・ではないのだよ!はやく撤去してくれたまえ!」
「そこは市役所がー・・」
「クレアくん!!」
あーはいはい・・・耳が痛い。頭がガンガンする。
「あー!またクレアくんは夜まで遊んでいたのだね!??もう君と話をしたのはいつだったか覚えがないのだよ」
「たしか春の月だった気がします」
「もう夏の月なのだよ!??これからどうするのだね!そんな働きもしないで」
「おなかすかないのと税金ないんで別にいいかなと」
「もっと別の理由があるんじゃないのかね・・?」
ごもっとも
ドアの外で延々と会話?やりくりはつづく・・
「いやあ・・ちょっと外が怖くて」
「中で遊んでいる人が言うセリフかね!とにかく牧場を何とかしないとこの家をゴッツさんに撤去してもらうのだよ!」
「え、それはこまる。にーとになっちゃう」
「もうにーとなのだよ!!!」
改めて言われるとショックだ・・うん
しばらく呆然とした。にーと。
このままだとニートどころかホームレスになってしまう
「・・・わかりました。せめて牧場だけは綺麗にしておきます」
「そうじゃなくて!・・いや、いまはそれでいいのだよ・・・・・はあ」
とても、ため息。町長はお疲れである。
とはいえ、言ってしまったからにはやるしかない。
一応にーととは言えそこはなんとか守りたい謎のプライド。
・・だったらニートはしないのだが
「ちゃんとやるのだよ」
ギクリ
「はーい」
というわけで、リアル牧場物語の再誕である。
さて、まずはなにをしよう、か・・
「みつさ〇でいうとまずは物を拾ってそれを売る!だな」
・・・しかし牧場が臭い。まずはこっちを優先して何とかすることにした。
牧場は石、枝、切り株、大岩、牛の・・でとても汚れていた。
とりあえず、牛の・・をピッチフォーク(はじだ〇をやるまではこれの名前をさすまただと思っていた)で除去することに成功。
ただ処理する場所がないのでとりあえず出荷箱に出荷しておいた。多分何でも売れるだろう。たぶん。
あとの石と枝については小さかったのでなんとか資材にすることができた、が、石は資材にならなかった。
・・コロボック〇ステーショ〇のやりすぎかな?ここでは石は資材にならないらしい。残念
資材についてはそれらしい置き場があったのでそこに入れることにした。狭い。これはいつかいっぱいになりそうだ。
そうすること数時間・・気が付いたら日が暮れてしまっていた。夕日が眩しいぜ・・
「おいおいおいおいおいおいなんだよこれは!??」
出荷箱の方から声がした。ん・・声・・・?ま、まさか
「新手の変人か!??」
くあっとふりむくとそこにはまさに新手の変人らしき人物がくさそうに牛の・・をつかんで振り回していた。ヤメテ!!!
「こんなものいれたのはおまえか!せめてくえそうなものを入れろよ!くさっ!!!」
「いや、なんでも売れるかなと思って、くさ!!!」
「売れるかこんなもん!くさ!!!」
「そこをなんとか肥料にしといてくださいよくさ」
くさい、ほんと、くさい、、、
まずはそれをなんとかしてほしい切実に
ムキムキマッチョの男は嫌そうに袋の中へ牛の・・を入れ始めた。うわあ。。。
しかしよくはいる袋だ。よく入りすぎて自分のかばんもそういえばなんでだ?・・気にしないことにした。
「肥料会社でも嫌がるぞこんなもん・・・そういえばおまえ誰だ」
愚問である。お前も誰だ。
「俺はクレア。牧場主だ」
「ふざけんなよおまえ」
「すまん」
春の月は本当に何もしていなかったからな
「俺はザク。出荷箱の荷物を詰め込む作業をしている。次はちゃんとしたもの入れろよ?
あとたまには顔を出せ。お前のうわさは町長から聞いてる。毎日出荷箱除きに来てるのに全く
一回も顔を見たことがないからどうしたのかと思ってたんだぞ。」
あ、意外とまともそうだこいつ。少し安心した。
「あ、はい、次からは気を付けます」
コミュニケーション能力不足をこじらせつつもそう答える。シャチクか・・もう少しまともな返事をすればよかったと今更ながら後悔してみる。
そしてしばらく間が空く。すると、よし!と、何かを思いついた様子
「ずっと家の中にいたらだれともしゃべれなくなるだろ!ちょっと店こい!」
半場無理やりそういわれ俺はしぶしぶついていくことになった。変人とまた会わないかが心配だ。
やはりそこに変人はいた
ミネラルタウン 宿屋
「あ、いらっしゃい!ザクさん一人?」
懐かしのランちゃんである。相変わらずみつあみがブンブンと忙しそうにふりまわっている
「いや!今日はコイツと一緒だ」
あ!とランちゃん。トトットとこちらへ駆け寄ってくる。みつあみが何故か重力を無視してこちらに飛んできたのでそっとよける。いかんちょっとかすった
「ひさしぶりー!元気してた?もう何か月ぶりかな!ずっと見ないから心配してたんだよ?」
ぶんっとみつあみがまた頬をかすめる。話に集中できないではないか!
「あー・・まあちょっと」
「そう・・言いにくかったらいいからね?また会えてうれしいなあ」
そうテンプレートな話をしていると上からウゲッ
「あ」
「げ」
いた。UMAが。
「あー!!!おまえどこいってたんだよ!俺が課した本返せ」
ドタドタと階段から駆け下りてこちらの胸ぐらをつかんでぐいぐいされる。一応女子だぞ。一応。。
「借りてねえよ!どこもいってねえよ!クリフと間違えてるんじゃねえよ!!!」
「あれ、そうだったか・・?いかんな、なんかニート臭くなってたからつい」
ひどい・・そんなにニートっぽいオーラだしてたのか・・・・
ふっと話すとあれー・・とグレイは思い出そうとする。
「名前なんだっけ」
そこまで忘れたか
「キミの名前が思い出せないんだ!!!」
「そう、それ、は知ってる」
・・元ネタは気にしないでくれ。あれはよかったボロ泣きしたぞホロリ
「あー・・そうそう、クレアだったな。久しぶりだな。最近会わないからすっかり忘れてた」
「ひどいな。」
「更にしゃべらなくなったな」
「主人公だからな」
「そうか」
「痛そうな目で見るなよ・・冗談だよ・・・・・」
少しテンションが下がった雰囲気で会話は続く。おまけのクリフがいないことに気付く。まさかー
「なあグレイ、クリフはどうした」
「・・お前のような感の強いガキは嫌いだな」
ま、まさかー
「おまえらついに」
「そうじゃない!なんともねえよ。いつもどおり教会にでもいるんじゃねーの?」
慌てふためいて否定された。逆に怪しいが多分大丈夫だろう。
・・・よ、よかった・・この町何でもありだからもうさ。うん。。
そして後ろからランちゃんのみつあみが後頭部にぶち当たる。痛い。
グレイは手慣れた様子でさらなる追撃をよける。こいつ。慣れてやがる・・
「それより、紹介したいヤツはいるんだ。おーい」
え、また変なのきたの?
そう思うと上からなになにー?とすこし高めの声で男性が下りてきた。
紫色のバンダナをしただいぶ日に焼けた男の子である。深い色をした青い目は海のようだ。
「ん、なになに?そんなに俺の目を見つめちゃってー」
ぐ、そして、なんだかちゃらそうだ・・
「こいつは、カイ。夏になるとやってくるナンパ師だ」
「ちょっとやめてよーナンパなんてしないって。大丈夫だからよろしくな?」
笑顔でそういうとぎゅっと握手された。いやそうなのだろうか・・果たして
「手慣れてるなお前」
「そう?あっちのほうじゃそんなもんだよ」
「都会じゃもっとやらないだろ」
「んーそうだなー実家のほうならやるんだけど、最近は冷たいからなあ・・世間の風が」
「お前が熱すぎるんだよ湘〇の風か」
とても仲がよさそうで何よりである。カイとやらはどうもクリフの代わりのような立ち位置に感じた。危うしくりふ!
「そんで、アンタ名前は?この町じゃみない顔だな」
「春の月にきたばかりだからな、名前は、クレアだ」
言われてしまった。どうも引きこもっていると反応が鈍くなんて言えばいいのか出てこなくなるようだ。なるほど
「おまえがいうなよーふーんあんた・・」
少し間を置かれる。苦手だ・・何もしゃべらない空間が
そして、にやり、となんだか意味深の表情をされた。そして
「いや、なんでもない」
なんじゃそりゃ
「これからよろしくな!あ、そうそう、もしよかったら店にも来てよ。おれんちは海の家だからさ。待ってるぜ」
お、おう、お金ができたらな・・
こうして夜も更け客が酒に酔って盛り上がってきたところで俺は店を後にする。
もう少し外に慣れないとどうも人と話はできなさそうだ。あいや、もともと話になっているのかわからなかったが。。
ぽてぽてと変な音を出しながら(なぜだ)走っていると途中誰かとすれ違った。暗くてよく見えない。
そしてすれ違いざまハッキリ、とは聞こえなかったがそんなように聞こえたような気がした
「夏か・・月余ばかりと思うなよ・・」
俺は聞こえないふりをしてその場を立ち去った。
[chapter:199Ⅹ年■日×日〇曜日 快晴]
私はいつもと変わった毎日を過ごしていた
トーマスの武力行使におびえながら(トーマスごときに脅かされるクレアさんとは)
山に落ちているアイテムを拾っては投げ拾っては投げ
そうしているうちに多少は資金がたまってきた。よし
花の使い道があまりないので適当に女の子にあげていたら最近どうも女の子たちの目線がおかしい気がする
この前はお茶に誘われこの前はお泊り会をしようと提案をされた。
部屋の汚さはお墨付きなのでいつか綺麗になったら、と、丁重に断ったが
そんなこんないろいろありながらもクレアさんは海辺にいた。少し遅くなってしまったがカイのお店に遊びに来たのである。
「おう、いらっしゃい」
特にほかの客はいなさそうだ。カイはとてもヒマそうである。
「だーれもいないっしょ?誰か宣伝してくれればいいんだけど」
とはいえこの町の人口数的にもそこまで効果はないような気がしなくもない、が
そう思っているとちょうど誰かが来たようだ。
しかし、カイの表情はぎこちない。どころかむしろとてもいやそうである。
「コラー!カイーッ!!!」
海のさざ波にプラス罵声が響き渡る。カイは即座にため息をつく。
ふと振り返ってよーく見てみると、あれは、、、
「リック」
だった
「またポプリをたぶらかしたな!今日という今日は許さないぞ!」
そんなよく聞く捨て台詞を吐きながらリックは階段を駆け下りカイのほうへ詰め寄っていく
「なんだよ、何にもしてないよ。ポプリから来るんだからどうしようもないだろう」
「いーや!ポプリはおまえにたぶらかされてるんだ!」
「そうじゃないって、もう聞き分けの悪いお兄さんだな」
「お兄さん言うな!」
話の進展は特になさそうである。やれやれ
「ところで、メニューはなにかあるの?」
「あー・・説明したいのも山々なんだけど・・・ちょっと待ってな」
リックの相手に忙しそうである。
「ポプリがおまえに騙されてないかこれから毎日来るからな!」
「えー勘弁してよ、ただでさえお客さん少ないのに」
「今日はいいとしてまた明日な」
「もう来ないで」
まるで・・こほこほ・・・カイも大変そうである。
顔芸をしながら町へ戻っていくリックを見送りながらようやくメニュー表を渡される
・・・・・少ないぞ
「焼きとうもろこしとスパゲッティとかきごおりしかないじゃないか」
「スパゲッティだけは俺しか作れない自信はあるぜ」
「メニュー増やそうよホットドックとかポテトフライとか」
まさかの3種類しかないという少なさ。宣伝以前の問題のような気がしてきたぞ。
「そうなんだけど・・まあそこは諸事情ということで」
なんだそりゃ
牧場物語 ミネラルタウンの変人たち2
町長にカツを入れられたクレアはしぶしぶ
せめて牧場仕事だけはなんとかしようと重い腰を上げました
「変人たちの相手をしなければ何ら問題はないか」
しかし変人たちはいたるところへ潜んでいるのでした