れんそうげえむ

維角 作

※研究のために、複数の人が共同で使用しているアカウントです。作品に感想を入れてくださると嬉しいです。宜しくお願い致します。

維角さんによる作品です。

 れんそうげえむをしましょう。意味何てないけれど、暇なのだから。
「れんそうげえむしたい人、この指とーまれ」
 早くしないと電気が切れる、まだまだ切れない、まだ切れない。蝋燭一本切れた!
 蝋燭と云えば、最近は余り蝋燭を使わないわね。みんな電気を使ってしまって、使うとしたら途上国ぐらいだわ。途上国も電気を使う様になってしまったら、蝋燭は使われなくなるわね。独りぼっち。独りぼっちと云えば、部屋の端にいる君。君はげえむに参加しないの?え、君は影鬼したいの?影鬼かあ。最近の子供って、余り外に遊ばないって云われてるわよねえ。失礼しちゃう。ちゃんと外で遊んでいる子もいるわよねえ?それに親が勉強する様にと云って、外で遊べない場合もあるわよね。大人も子供も、自分は責任を負いたくないからって、他人に責任を背負わせるだなんて、全く変わってるわよね。そう云えば、赤毛の君。髪型変えた?それとてもお洒落よ。どこでやったの?学校の帰りに教えて頂戴。ありがとね。さあ、れんそうげえむを始めましょう。ええっ。みんな影鬼したくなったの?仕方ないわね。私一人でれんそうげえむをしてるわ。影鬼をしてらっしゃい。ほら、一人だった君も。みんなで楽しく遊んでらっしゃい。君は一人じゃなくなるよ。(一人になるのは私だね。)私と蝋燭は、きっと仲良くなれるわね。仲良くしましょう、蝋燭さん。でも、連想げえむって、どうやるのかしら。私やった事ないのよね。よく考えてみれば蝋燭も使った事ないわ。
 あれれ?
 よく考えてみれば、私生まれていないわ。ままが途中で生むのを止めちゃったんだった。いやあ、忘れてたよ。そうだ、久々にままのところへ行こう。ままと云えば、ぱぱはどうしてるかな。そうだ、ままが殺しちゃったんだ。そうだった。ままは牢屋を出たのかなあ。あれれ。まま、ホームで思い詰めた顔しちゃって。自殺しようとしてるのかな。自殺は良くないよ。
「白線より下がってね」
 でもままは聞いてくれない。線路に飛び降りて、ぐちゃぐちゃのうちゃうちゃになっちゃった!
 ねえ、まま。れんそうげえむをしましょう。意味何てないけれど、暇なのだから。

れんそうげえむ

れんそうげえむ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-23

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