『理想の死に方』

紅蛇 作

※研究のために、複数の人が共同で使用しているアカウントです。作品に感想を入れてくださると嬉しいです。宜しくお願い致します。

紅蛇さんによる作品です。

私は今まで寝ている間に死にたいと思っていた。夢の世界を彷徨っている間にいつの間に死んでいたかったの。痛みも、他人の悲しみも分からない儘。でも今は違うわ。今は地球にいる全ての生物と共に、この世から居なくなりたい。地球のみんなと一緒に死にたい。友達、家族、親友、離れ離れの友達、会ったことない人たち、これから恋人になる人、一生会うことのなかった人、大好きな人、嫌いな人、テレビでしか会ったことのない人、可愛い子猫達、サバンナを駆け回る動物達、北極の寒い海に泳ぎ回る生き物達、汗が滴り落ちる熱帯に住む生き物達、そうして色んな名前も知らない生き物達と共に私は死にたい。そうしてこの世界を一度、私を中心に終わらせてみたい。
みんなと一緒に「また新たな命が生まれる奇跡があれば!」と唱え終焉を迎えたい。死ぬ時一人だって誰が決めたの?誰もでしょ!だから私はこの世の生命体と死ぬの。そしてまた進化が始まるの。今の私達が生まれた様に。そうしたらまた新しい宗教が出来上がり、新しい発明が生まれ、新しい生き物が生まれ、私達が生まれる。これぞ私が考えた自分の輪廻!この世で生まれ死んで、また違う世で生まれ、また死ぬ。
これこそ私の望む理想の死に方だ。

『理想の死に方』

『理想の死に方』

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-23

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted