『鳩』

紅蛇 作

※研究のために、複数の人が共同で使用しているアカウントです。作品に感想を入れてくださると嬉しいです。宜しくお願い致します。

紅蛇さんによる作品です。

鳩ってロボットだと思うの。だって彼らって同じ事ばかりを繰り返しているでしょう?
生まれて、飛び方を教えてもらい、巣から離れ、一人で餌を見つけて、交尾をし、卵を温め、産まれると餌をあげ、終焉を迎える。これが鳩の一生。それってどの鳩も同じ事をしているよね。だから彼らはプログラムされている生物のように感じるわ。
鳩の歩き方もそうでしょ?彼らって首を振りながら歩くの。時々振るの疲れないのかしら?って思う事もあるわ。真似してみたけど首が攣ったの……。彼ら、相当すごい生き物よ。だから、彼らの首は歯車で動くカラクリ人形なの。
ガッタン、カッコン、ガッタン、カッコン。彼らの見た目もほとんど同じ。見分けが付かないわ。目に見える違いは模様だけ。たまに綺麗な白を身にまとった花嫁のような鳩がいるけど彼らはきっと特別。特別な時に使われるの。どんなモノにも特別な時にしか使わないモノってあるでしょ?だからその子達もきっとそう。
もし、彼らがロボットでプログラムされた生き物ならば……私は一体誰だろうね?私もこの話をするために造られたのかしらね?生き物って不思議ね。私たちも不思議ね。世界は『不思議』という名のプログラムで出来ていると思うの。私を含む全ての生物はそのプログラム上に造られたロボット。そして神と呼ばれている生物はこの世界のプログラムを造った本人『プログラマー』なのよ。
誰かこの世界をハッキングしてより、面白可笑しい不思議な世界に変えてくれないかしら。

『鳩』

『鳩』

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-23

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