『スライディング土下座』

紅蛇 作

※研究のために、複数の人が共同で使用しているアカウントです。作品に感想を入れてくださると嬉しいです。宜しくお願い致します。

紅蛇さんによる作品です。

そこは、ローマ帝国が支配しているニンジョーウ国の薄汚い海岸だった。
「あぁ、今日も暇だなぁ……」下半身丸出しで上半身大型のイワシのオッサンがつぶやいた。「そうだ、ツイッターでも開こう!」その変態じみたオッサンはふと思い出したように突然叫びだした。「あれれ?可笑しいなぁ。携帯がないぞ……」オッサンは丸出しの下半身を、ズボンのポケットの物を探すかのように触れ始めた。するとオッサンは「そういえば、携帯も、ツイッターも持っていなかった!ハッハッハッハッー!」とオッサンは自分の孤独な会話に一人で笑い出した。
「おい、そこの変質者!俺の縄張りで何してんだよ!キモイんだよ!」オッサンはその声を聴くと驚いた。なぜならオッサンにキモイといった生き物はモノクロのカモメだったからだ。「ごめんなさい」オッサンは素直に謝ってしまった。理由は簡単、なぜならオッサンはイワシの半魚人。イワシの天敵、カモメだったからです。しかもそのカモメの右目には、大きな傷があったからです。人間の社会でも同じで、傷がある怖い顔のおじさんがいたら誰でも怖いものです。「おい、その顔と香りには見覚えがあるぞ!テメェ、まさか俺様の妹にナンパしてたやつじゃねぇか!マジでキッモ!!」なんと、半魚人はロリコンだったのです!オッサンがナンパしたのは現役の小学生でした。「えっ!まさかあの鬼可愛い斑点模様の卵ちゃんのお兄さんだったんですかぁ!?」オッサンまた驚いた、なぜなら妹ちゃんは半卵星人だったからです。まさか、あの妹ちゃんはカモメの卵だったとは、カエルの卵ほどしかない脳では到底、オッサンは考え付かなかったのです。
オッサンはスライディング土下座をカモメにし、カモメはご立腹の表情で帰って行った。きっとカモメのヤクザは妹へ今日の事を報告するのであろう。オッサンは悲しいことに上半身がイワシなので腕がありません。なので可哀想に、オッサンは土下座の体制のままに干からびて死んでしまいました。
めでたしめでたし

『スライディング土下座』

『スライディング土下座』

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-12-23

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