小さな掌に、綿帽子でおめかしした真っ白な花

儚げに揺れる一輪の花

花風吹く景色に一つの岐路

未来まであと数岐路

いつもより距離のある一歩

水先案内人はその花自身

それはいずれをも杞憂に終わらせる私の光

それは寄り集まって歌う君たちの太陽

草むらに横たわって流れる雲を眺める

静かな心で同じ空が見える

汽笛が鳴る汀にて去りゆく花を見送る

ふたたび見える日には

内側に美しさを宿して咲き誇る

雨に、風に、気をつけて

この手が私の右上でゆっくり弧を描く

小さな掌に、綿帽子でおめかしした真っ白な花

小さな掌に、綿帽子でおめかしした真っ白な花

それはいずれをも杞憂に終わらせる私の光。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 青年向け
更新日
登録日
2016-09-20

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