【マーブル模様の、恋の話】 乱藤四郎→主清←長曽祢虎徹

初期刀・清光と主の、出会いのお話。

清光さんのイヤリング、綺麗ですよね。印象的で。
初期刀でイヤリングしてるの、清光さんだけだし。
審神者のオリジナル感を出すには、主が選んだイヤリングやカフスを付けさせるのが一番だと思うんだ・・・。

デザインの違う耳飾りをしてる、沢山の清光さん萌。

ファーストコンタクト、きっと審神者にとっても初期刀にとっても、
最も緊張する瞬間なのでは、と。

七草さんは、何話していいか判らんイタい沈黙を回避する為、
清光さんにプレゼントを用意した系審神者さんでした。

本丸が機能するまでの手順て、
こんのすけ立ち会いの許、初期刀の選択・顕現・挨拶→チュートリアル→本丸入城→初鍛刀
・・・っていうのが一連の流れだと思っております。

ファーストコンタクトで一番緊張してないのは、実はこんのすけだったり。

長曽祢さんが不憫属性。
乱さんも不憫属性。

真性ショタという性的指向に、清光さんの健気さが打ち克ったのだと、ご解釈頂ければ。
ホント、憧れるコと結婚するコは違うんだよ・・・。

清光さんの健気さがあれば、ピアノでも薬学でも古武術でも、何でも極められると信じてます。

【マーブル模様の、恋の話】 乱藤四郎→主清←長曽祢虎徹


 清光と言えば、まず目を惹くのは赤い色。

 瑞々しい、真紅。

 彼の主はと言えば、真っ先に釘付けになるのは黒い瞳。

 大抵の者は親しみよりもまず畏怖を覚える。乾いた闇の色。

 だから清光は、自分と主の恋に模様を付けるとしたら、真紅と黒のマーブル模様だと思うのだ。恋模様、という言葉通りに模様を付けるとしたら。

 とりどりの、沢山の色は要らない。赤と黒だけでイイ。


「川の下の子です。加州清光。扱いづらいけど、性能はいい感じってね。」


 初期刀5振の中から、彼は迷わず『加州清光』を選んだ。

 どうやら事前に決めていたらしい。

 刀を取る手が、とても丁寧だったのを今でも覚えている。


「可愛くしてるから、大事にしてね。

 これから宜しく、俺の主♪」


 背ぇ高っ。ゴツイけどカッコイイ。服はシンプル過ぎるけど。精悍な偉丈夫タイプ。20代? 30代? 武人かな。なら刀の知識も、少しはあるのかな。

 2m10cmの大男を見上げて、初見の印象はそんなトコで。

 寂しそうな、ヒトだと思った。何かに酷く落ち込んでいるような。悲劇を経験して、絶望して審神者になったクチだろうか。

 それなら、少し媚びてみせれば簡単にオチ・・もとい、愛してくれるだろうか。

 そんな失礼な予想を裏切って、初めて聴いた『主』の声は落ち着いた、大人のオトコの声だった。


「こちらこそ宜しく頼む、俺の初期刀。

 早速だが、お前に贈り物を用意したんだ。試しに付けてみてくれるか。」


「?? 主がくれるモノなら、何でも嬉しい、け、ど・・?」


 言葉通り、本当に早速で、唐突な。

 愛されたい系実戦刀の『加州清光』の辞書に、基本、否という言葉は無い。

 ご丁寧に桐箱に入ったソレを、『主』は手ずから蓋を開いて、清光に見せてくれる。

 入っていたのは、一対の工芸品だった。清光には初めて見る形だが、左右対称の形をしている所を見る限り、体の左右同じ場所に付けるのだろうか。

 コレ何? って訊き返したら、機嫌を損ねるかな。

 考えたら、察したようなタイミングで説明をくれた。

 清光をよく見ているのだろう。山姥切国広辺りなら、無言で白布を引き被るのだろうが。含む所の無い、むしろ理解したいという情熱を感じさせるその視線は、構われたがりの清光にとっては心地良いモノだった。


「初めて見るかい?

 イヤーカフスっていう、西洋の耳飾りだよ。最初にお前の映像を見た時にな、そのイヤリングが綺麗だと思ってさ。」


 スルリ、と。

 初めての『主の体温』が、清光の肌に触れる。主がその長い腕を伸ばして、掌で包むようにして、清光の白磁の頬を撫でたのだ。

 武骨な指の背に触れて、金色ダイヤ型のイヤリングがチャリ、と微かな音を立てる。

 いかがわしさなど欠片も含まない優しい動きは、清光に強い印象を残した。


「爪紅と迷ったんだが、耳飾りにした。爪紅は、これから日常的に塗ってやれるから。

 コレな、ピアスっていう別型と違って、耳を傷付けずに飾れるんだ。

 1000を超える審神者が居る中で、誰も彼も、初期刀をたった5振から選ぶ。当然他所と被る事もあるだろう。だが俺の初期刀は、『加州清光』は、お前だけだ。

 見分け自体は、霊気を視れば簡単に付くんだが。

 やっぱり明確な『俺の』感が欲しいと思ってな。俺の初期刀に成った記念とでも思って、付けてくれると嬉しいね。

 こういう『束縛の強い主』は嫌いかい?」


「ううんっ、そんなコトない、嬉しいよっ♪ 今日俺に会う前から、俺の為に用意してくれたんでしょ? 愛されてるって実感出来るもん♪♪

 戦場で失くさないように気を付けるからっ。」


「ははは、構わねぇよ、失くしても。

 落とした耳飾り拾おうとして首刎ねられるなんざ、笑えねぇ冗談だ。幾度失くしても、日常の内で壊しても。ちゃんと新しいのをやるからよ。

 まずは1個目、喜んでもらえて良かったぜ。」


「もしかして、俺と話すの緊張した?」


「そりゃ緊張もするさ。こんな可愛い美人が赴任してくれるんだからな。

 陸海空その他、軍役なんざあらかた舐め尽くして戦事には慣れてる。部下も何千と居た身だ、今更『部下遣い』には緊張しねぇが・・・。

 『絶対服従』する部下ってのは、流石に初めてだからな。」


「・・・・・。」


 心臓に目釘をブッ込まれた気分だった。

 賢明な沈黙とフリーズした笑顔を選択した清光に、その反応に。主はむしろ、満足したらしい。

 165cm。

 35cm小柄な刀剣男士の耳許に、唇を寄せて吹き込むのは艶っぽい低音だ。


「イイ表情だ。自分に及び得る危険を、よく知ってる奴のカオだ。

 それでいい。

 俺には矯正し様の無い『歪み』がある。自制は出来てるが、危ういモンだ。部下には慣れてるが、同時に命令慣れもし過ぎてる。初めての『刀剣男士』相手に、接し方に誤りがあるかも知れねぇ。

 要は、世辞にも聖人君子じゃねぇってコトだ。

 折に触れて諫言してくれ。ちゃんと聞くからよ。期待してるぜ、俺の初期刀。」


「あ、るじって、さ・・・。」


「ん?♪」


「もしかして、監察方・・諜報部みたいなトコにも居た?」


「・・・・・。」


「監察方の奴らが、こうやって花街の女との距離を詰めて、情報収集してるトコ見た事ある。

 俺、遊女じゃなくて初期刀なんだけど。」


「・・・イイね。

 その聡明さ、頭の回転の速さ。ますます気に入った。主相手だからって、文句言うの躊躇わないトコもな。」


 口舌でなく、本気で見込んだらしい。

 清光の耳許から唇を離した主は、改めて、彼の紅い瞳を覗き込んだ。

 主の口許はシニカルに笑んでいたが、黒い瞳には光が灯っている。真剣な光が。


「悪かった。直前まで居たトコが諜報部でな、まだクセが抜け切ってない。

 陸海空、諜報部、宇宙にも居たし、海外も色んな国に派兵された。異国の話は、新選組の刀には聞き苦しいかい?」


「ううんっ、聞きたい、主の話・・・沖田君たちだって、別に外国人を差別してた訳でも、世界中を敵視してた訳でもないんだ。ただ、当時の政情が色々あって・・・。」


「うん、お前の話も、沢山聞かせてくれな。

 鍛刀を始めるまで、当分は2人暮らしだ。たっぷり語り合おうぜ。」


「なんなら閨で語り合ってもイイけど?

 主、俺のタイプだし♪」


「男もイケる口なのは否定しないが、誘惑禁止だ、清光。

 どうせ長曽祢虎徹辺りと重ねてんだろ? 似てるって言われた事あるんだよ、研修先で。タイプ的には同じ分類だってさ。別にイヤって訳じゃねぇが、俺単品を見て欲しい。

 主に『元カレ』の面影を見るの禁止。これ最初の主命な。」


「イイも~ん♪ 別に重ねてないから。

 まぁ初恋なのは確かだけど。」


「やっぱりか。」


「っ♪ 主、妬いちゃった? 妬いてくれた?

 俺、愛されてる?」


「煽るな、清光。本気になりそうになる。」


「・・・ね、主。耳飾り、付け方判んないな。

 して? 主の手で・・・。」


「・・・誘惑禁止っつったろ。

 悪い子だな。」


「ふふふっ♪ 誘惑なんてしてないよ、甘えてるだけ・・・。」


 清光の細腕が、主の逞しい首に回る。2頭の黒蛇のように。

 主の力強い腕が、指先が、清光の腰を包み、撫でる。背伸びしたヒールの足許を、気遣うように支え、己が胸に抱き寄せる。


「あのぅ、お二方・・・。

 そういう事は、チュートリアルをお済みになられてからの方が宜しいかと。お布団を敷かれるお手間が省けましょう。」


「・・・ウチの『こんのすけ』は、生臭いネタもイケる口かい。

 コレも個体差なのかね。」


「審神者様と初期刀の関係性は、千差万別で御座います。

 総じて強く結ばれる傾向が高う御座いますれば。審神者様がブラックに堕ちた時、真っ先に折られるのも初期刀なら、審神者様と夫婦同然になる確率が最も高いのも、初期刀という存在。他に兄弟姉妹、親子、親友・盟友・一の従者と、まこと、実に千差万別。

 故に初期刀に限っては、政府もある程度、『特殊な関係性』を容認して御座います。

 どうぞ心置きなく恙なく、仲を深められますように。

 政府が第一に求めるのは、戦績のみで御座いますれば。」


「『特殊な関係性』だって。

 もしかして俺たち、政府公認?♪ ・・・主?」


「・・・堕ちねぇよ。」


「・・・・・。」


「堕ちたくは、ねぇな。」


「・・・守ってあげるよ、主。」


 こんのすけの澄まし顔を、てっきりカルく受け流すかと思いきや。

 醒めた真顔。光の無い、乾き切った闇色の黒瞳。まるで最後は嫌でも堕ちるのだと諦めているかのような。抵抗するのにも疲れて、せいぜい『予防接種の注射が少しでも痛くないといいな。』と、投げ遣りに受け入れているかのような。

 そんなカオで、小さな狐を見下ろした主の、横顔に。

 清光は思わず、懸命に言い募っていた。


「清光。」


 意外そうに瞠目し、清光を見下ろした主に。光を戻した漆の黒に、訳もなくホッとしてしまう。このヒトに見てもらえないのは、怖い。

 なるべくなら視界に入っていたい。


「俺が、守ってあげる。敵からも、主自身からも。

 『矯正し様の無い『歪み』がある』って言ってたね。言ってくれたね。主の怖れる主自身の歪み、欠け、他の人と違うトコ。

 全部見せて。俺だけには、曝け出して。受け止めてあげるから。」


「・・・後で、万屋に行こう。

 ナイフを買ってやる。本体とは別の刃物を。お前の独断でイイ。俺が救いようのないクズに成り下がったと判断したら、スッパリ殺せ。使い方も教えてやる。

 本体じゃなければ、お前まで堕としちまう心配はねぇだろう。」


「いいよ、貰ってあげる。それで主が安心出来るなら。

 弱くて優しい、俺の主。」


 もう一度腕を伸ばして、今度は主の頭を胸に引き寄せるようにして、抱き締める。

 強く、ギュッと。

 主は素直に、額を清光の細肩に預けてきた。

 弱り切ったように、或いは安心したように、彼は深い息を吐く。

 この時の清光は勿論、主の『闇』の具体的な内容など、何も知らなかった。内容など、どうでも良い。どんな事であろうとも、主の為に最善を尽くす覚悟を決めたのだ。


 アレから、17年。

 昨日の事のようでもあるし、無数のイベントに満ちていたようにも思う。

 思えば奇妙な邂逅だった。

 万屋で一緒に選んだアーミーナイフは、今でも手入れを欠かしていない。


「ねぇ、主。

 政府から招待状が来てたね。『15周年記念パーティー』だって。」


「連中、好きだねぇ。何周年記念ってのが。」


「近侍連れて来いって書いてあったんでしょ? 『初期刀』じゃなく。

 乱が喜んでたよ、お出掛けだって。」


「まぁ、15年も審神者やってりゃ、大抵の奴の初期刀は折れてるからな。

 だが、ウチにはお前が居る。折角3振まで同伴可なんだ、お前も来いよ、清光。」


「え~?♪ 俺も行っていいの? 可愛い『乱藤四郎』とのデートでしょ?」


「『本丸の』15周年だ。俺とお前で作り上げた城の。

 初期刀のお前が居なくてどうするよ。自慢させろ。」


「はーい♪♪ とびっきり可愛くしてくから、いっぱい自慢してね、主♪」


 2人で作り上げた、という箇所は、訂正も謙遜もしない。思えば『七草(さえぐさ)』という本丸名だって、清光が提案したのを主がそのまま採用したのだ。

 愛され刀の余裕全開の清光を、苦笑した主は抱き寄せて胡坐の膝に乗せた。白い肌を流れ下る漆黒の黒髪を、右手で弄んで指を絡める。

 2人共夜着を脱いで久しいクセに、否、夜着を纏わぬからこそ、か。未だ高い体温が、中々冷めやらぬ。

 空いていた主の左手を、清光は自ら導いて胸の飾りに触れさせた。夜の闇に薄く浮かび上がり、紙燭の灯りを受けて艶めく、ソコに。コリコリとしこった清光のソコは、妙に手触りが良くて主のお気に入りなのだ。

 主の指に弄ってもらえて、彼の初期刀は身をよじって甘い吐息を漏らす。

 密着していた華奢な背筋に、胸板を、腹筋を擦られる態になった主も『その気』になったらしい。

 むき出しになっていた首筋に、強く吸い付かれて思わず声が漏れた。


「んっ、ぁ、るじ・・、あるじ、」


「気持ちイイかい? 清光。」


「っ、ん、そこ、・・・すき・・も、っと、ぁ、っっ、」


 主の逞しい腕に、布団に組み伏せられた清光は恍惚の微笑で彼を見上げた。

 この男は激しく蹂躙する前に、いつも、いっそ優しく清光の頬を撫でる。

 閨事の癖など、よく知っている。知り尽くしている。情欲にギラついた黒い瞳も、口吸いが好きな事も、白い太腿を彼自身に擦りつけると悦ぶ事も。

 清光の紅い瞳が、蕩けていく様を見るのが好きな事も。

 全部、知っている。清光だけが。


「お前の尻は、柔らけぇな。手触りが良くてよ、」


「っ、ぅぁ、んんっ、・・っ、ダメ、そこ、ばっか、も、・・・っ、」


「いつまででも触ってたくなる。」


 耳たぶを甘噛みされ、吐息を吹き込まれながら、この台詞。

 いやらしい手付きで尻肉を揉まれ、腰を撫で回されて、清光の躰が震える。しっとりと汗の浮いた肌を、主の爪がなぞっていく。体の線を、焦らすような力加減で。

 もっと強く、痕を付けて。

 強請らせたいのが透けて見えて、でも清光が素直に強請らないのも、この男はきっと判っていて。

 その『弄ばれてる』感が、たまらない。

 骨の髄から、ゾクゾクとした快感が湧き上がってくる。


「あ、るじ・・・主・・っ、」


「どうした? 清光。」


 閨事の最中、清光の名前を幾度も呼んでくれるヒトだった。

 絡めた舌先から、口の端に滴った唾液を舐め取ってくれる。そのまま顎へ、頬へ。愛撫のようなキスに息を乱しながら、清光は別の事を強請った。

 膝頭で、自分を掻き抱く男の股間をグリグリと刺激する。


「ココ、舐めさせて・・・?

 も、だいぶ硬い、でしょ? 濡らしてあげる・・・。」


「イイのか? ココじゃなくて。」


「っ!!」


 女のようにビチャビチャに濡れた、清光の股間。先走りの液と、密のような汗と。

 媚肉に指を突き入れられて、清光の脳髄に光が弾ける。すぐに2本、3本と増やされた男の指は、清光の内側で肉壁を捏ねるように動き回った。

 反射的に閉じようとした足は、片方の太腿を強引に押え付けられて、割り開かれている。

 細い首筋、その鎖骨に溜まった色めいた汗を、主の獣のように太い舌が舐め取っていく。

 清光の媚肉が、キュゥッと一際、強く主の指を締め付けた。


「なぁ? 清光・・・どっちがイイ?

 指がイイか? 俺のでイきてぇか?」


「りょ、うほ・・・んっ、ゆび、指、イイっ・・!

 ぁん、そこ、ダメ、き、もち、イ、・・っ、っっ、・・っ!!!」


 いっそ容赦無い程の激しい快楽に、細首をのけ反らせた清光は呆気なくイってしまった。

 荒い息すら整わぬ内に、火照った躰に覆い被さっていた主の体温が離れていく。

 寂しさを感じる間もなく、清光は新たな快感に晒されていた。

 白濁に汚れた初期刀のモノを、主が口に含んだのだ。


「主・・あるじ・・・ぁんっ、」


 ソコ以外、触ってもらえない清光は、しかし他が寂しくても自ら慰める事はしない。出来ない、ように清光を躾けたのは、この男だ。

 主が下に触れている間は、両の手は敷布団に投げ出して、快楽に耐える事。

 喘ぎ、腰を揺らし、ただただ、主の舌遣いを、息遣いを、指遣いを。全身で追いかけ、熱を溜めていく。一方的に蕩かされる。

 とうとう静かに絶頂を迎えた清光を、彼の出したモノを、主は一滴漏らさず飲み干した。


「お前の出すのは、いつも濃いな、清光。

 そんなに長い事、放り出してるつもりはねぇんだが・・・。」


「『主に』出すのは、いつも特別だもん♪

 ねぇ・・・挿れて?」


「しゃぶって、綺麗にしてくれたらな。

 デカいの一発、ぶち込んでやるよ。」


「意地悪・・・。」


「俺一筋なクセに、遊んでるフリなんかするからだ。

 悪い子め。」


 甘く首筋から顎を撫で、つい先程まで清光の一物を舐め回していた舌を、今度は清光の舌と絡めて彼を陶酔させる。

 騎乗位に向き直りながら、主は清光の、その『膝裏まで』長く伸ばした黒髪を一房、引き寄せて口付ける。


「俺に気に入られたい一心で、髪まで伸ばしちまう程だもんなぁ?

 一途な事、健気な事。

 手入れ部屋に入りたくねぇクセに、戦場では真っ先に斬り込みやがる。それでいて掠り傷ときたモンだ。

 勇ましい事、強い事。」


「主、髪の長いコが好みでしょ? それも腰以上のロング。

 手入れ部屋入っちゃうとさ、デフォルトに戻っちゃうじゃん。髪の長さまで。アレ、絶対おかしいと思うんだよね。だって傷と髪、関係ないじゃん?

 でも武名高き七草本丸の初期刀ともあろう者がさ、髪を惜しんで後衛に引っ込むとか、それこそ格好つかないでしょ。そんな我が侭通させてんのかって、刀剣たち、主に付いて来なくなるでしょ。

 要するに、最前線に出ても軽傷程度で済めばイイんでしょう?

 俺が強けりゃ問題ナイってコトで。」


「『軽傷程度で』って、軽傷でも手入れしてぇんだがね、俺は。」


 手入れは、必ずしも手入れ部屋でしか出来ないモノではない。

 霊力の注入だけなら、縁側で日向ぼっこでもしながら、包帯越しに手を当てているだけで勝手に染み込んでいく。その方法なら修復されるのは傷口だけ。髪の長さまでは変わらない。

 ただ、自然治癒に毛が生えた程度の遅いスピード、というだけで。

 清光の弁を通せば、主の傍らで愛でてもらいながら、『ゆっくり、のんびり』治してもらうのが好きなのだ、精神までも癒やされる究極の手入れ悦、という理屈になるのだが。


「イヤだよ、ココまで、それも『綺麗に』伸ばすのに、どんだけかかったと思ってんの。

 それこそお手入れにだって、相応に気を遣ってんだから。」


 可愛らしくむくれながら、清光は猫のように背筋をしならせて、主の胸板に側頭を擦りつける。主の手で爪紅を施された、綺麗な手先で仕える男の肩口を撫でながら。

 武骨な指先が、黒髪に潜り込んで悪戯を施す。うなじに、背筋に、肩甲骨に。

 快楽に含み笑った薄い唇が、色の濃い男の乳首をペロリと舐めた。


「主こそ、いい加減、認めたら?

 俺相手にココ、こんなにして・・・。」


 剛毛の只中に屹立する、怒張した主の分身。

 既にして片手に余る太さのソレに、ソレの帯びた熱量に。清光の頬に差し色が昇る。


「俺の事、好きでしょ? 乱より、短刀連中より。

 真性ショタの性欲処理って言うには、ちょっとアツ過ぎるんじゃない?」


「色っぽ過ぎるお前が悪い。

 17年前から、秋の景趣で固定すべきだったな。」


「またまた、そうやってすぐ逃げる。」


 クスクスと含み笑ってもう一度胸板にキスすると、清光は鳩尾に、腹筋に、キスを施しながら舐め下って、主の獰猛な熱の塊を先っぽから口に含んだ。

 17年前。

 この本丸が本丸として機能し出したのは、15年前だ。主と清光が、審神者と初期刀として契約したのは、その更に2年前。

 殆どの本丸は契約と同時に機能を開始する。チュートリアルを済ませ、初鍛刀を済ませ、出陣をし、鍛刀を重ねて仲間を集める。

 ソレが、七草本丸では15年前。

 ではソコに至るまでの2年間は、何をしていたのか。

 内々の政府の仕事と・・・清光強化年間。当時からいずれ『ブラック本丸潰し』を開始する予定だった主は、逆恨みされて清光を害される事を、極度に恐れていた。それに少々珍しい異能を持って顕現した為、その手のコレクターも警戒していた。

 故に、霊的な守護を与える以上に、清光自身の肉体に武術を叩き込んだのだ。

 琉球古武術。

 空手と軍隊格闘をベースにした近接格闘スキルと、鉄扇術。

 自身は棒術をメインに遣う主だが、武器術全般を修めていた。格闘技と鉄扇術を、清光に伝授するまでの時間。清光が実戦戦闘術レベルに至るまでの時間が、2年。

 『内々の政府の仕事』は、戦績が無い事を政府に言い訳する為の、時間稼ぎに過ぎない。

 2年。

 広い本丸で2人きり、互いの肉体に密着して鍛える日々。濃密な時間だった。

 そして充分な時間だった。清光が主に恋するには。

 当時から既に、いずれ得る『乱藤四郎』を『捌け口』にしてしまう事を怖れていた主を言葉巧みに誘導し、彼との関係に色を持ち込むにも。

 主に初めて抱かれたのは、真夏の景趣の昼下がり。手合わせ場。

 鍛錬とは別の汗に濡れた、あの真夏の青空を、清光は今でもよく覚えている。

 病弱な初鍛刀の為、気候の安定した初秋の景趣に固定した今の本丸では、見れない空だ。

 清光だけの、青空だ。


「ん・・・俺、寝ちゃってた・・・?」


「清光。

 夜明けには遠い。まだ寝てていいぞ。」


 闇の中、瞳を瞬かせた清光の幼げな仕草に、主は淡く微笑んで啄むだけの軽いキスを与える。ふふっと穏やかに笑い返して、清光は首を伸ばして、主の額に軽く口付けた。

 主の大本命は、乱藤四郎。大本命過ぎて聖域状態で、乱自身満更でもない気配にも係わらず、プラトニック。

 初鍛刀の今剣は、完全な片想い状態。主にとって大事な道標であり、イイトコ息子止まりなので、これもプラトニック。

 恋愛的な意味での女性嫌いだし、贔屓にしている商売女も皆無。

 それが本丸の共通認識だ。

 主の『伽的な面も含めた伴侶』は、初期刀の加州清光。ただ1振だと。


「ね、主・・・。」


「ん。」


「イヤーカフス、新しいの欲しいな。」


「いいぞ、今度はどんなのにする?」


「一番最初にくれたヤツ、あったでしょ? チュートリアルでぶっ壊されちゃったヤツ。

 アレに似たのがイイ。

 15周年のパーティーには、アレが相応しいんじゃないかと思って。」


「17年経っても擦り減らないこの健気さ・・・!!」


「あのね、片方は粉々になっちゃったけど、もう片方はまだ持ってるんだ。皹入っちゃってるから、付けるのは無理だけど。

 主が初めてくれた物なのに、捨てるの勿体なくて。

 デザインは、ソレ見れば判ると思う。ソレの復刻版的な? そんなのが欲しい。」


「よし、明日にでも一緒に万屋に行こうぜ、清光。

 髪飾りや櫛、ストールも新調しよう。

 俺の世界一可愛い初期刀を、七草本丸の頂点に立つ一番強い初期刀を。古馴染みにも新人連中にも。お前を見る者全員に自慢してやろう♪」


「ふふふっ、主、子供みたい♪」


 掛け布を乱して清光を抱き締める、主のよく鍛えられた腕。

 17年前、初めで出会った頃と何も変わらぬ、衰えぬ。清光を愛してくれる腕。

 それも道理。

 審神者は刀剣男士と契約する。歴とした神格を持つ神と主従の契約を交わし、彼らの持つ神力を、直接その肉体に取り込む。

 故に審神者の肉体には、常に神通力が循環しているのだ。その力は審神者を守り、肉体を活性化させる。不老不死とまではいかないが、上手く循環させ続ければ、相当の年数を生きる事が出来る。

 ブラック審神者の一部は、その神気を受け止め切れず、毒されてしまった者であるとも、噂の中ではまことしやかに囁かれている。

 『歴史修正主義者』との戦争は比較的最近だが、神を従者として闇と戦う戦闘スタイル自体は、太古の昔から存在する。

 古い文献が正しければ、数百年の時を永らえた審神者も存在するとか。

 まだまだ、これからだ。

 17年程度、まだまだ、短い。

 まだまだ、もっと。きっとずっと、主と居られる。居る事を望んでイイ。

 清光はそう、己に言い聞かせる。


「心配するな、清光。」


「っ、主・・・。」


 我知らず、胸に寄り添っていた清光に。

 そのこめかみに口付けて、初期刀を見下ろす主の黒瞳は柔らかい。

 鋭いヒトだった。感情の機微に鋭く、そして優しく包み込んでくれるヒト。

 乱大事と言う口で、清光の一途な恋心を的確に汲み取り、安心させてくれる。

 ズルい、ヒト。


「ずっと、一緒だ。」


「ず、っと・・・? 本当に? 主、何処にも行かない?」


「あぁ、ずっとだ。

 それでなくても、元々俺の霊力特性は『自分の肉体の再生』だしな。今剣以来、契約した刀剣たちから霊力を貰い、清光、お前からも折節こうして、直接霊力を注いで貰ってる。

 俺の天寿は、当分先だ。

 それにチョイとばかしイレギュラーになるが、『記憶続きのお前』を『取り戻す』方法もある。勿論、折れないのが一番だが・・・最悪の状況も考えてあるってコトだ。

 俺が生きてる前提の方法で悪いけどな。」


「勿論だよ、当たり前じゃないっ。

 主が生きてるから、俺もって。そう思うんだから。主が生きてないんなら、折れた俺が復活する意味なんて無いっ。」


「泣きなさんな、清光。可愛い俺の初期刀よ。

 時間の事は気にしなくてイイ。

 ただ俺がお前に語る『愛してる』と、お前が捧げてくれる『愛してる』は、同じモンではないかも知れねぇ。

 それでもイイのかい?」


「イイのっ、そんなの、全部解ってての『今』なんだから。

 大体人間同士、刀同士でも、違う個体の感情が完全一致するなんて有り得ないんだから。同じかどうかなんて、気にするだけ無駄なんだよ?

 『主が俺をどう思ってるか』と、『俺が主に何をしてあげたいか』は全然、全く関係ないんだから。極端な話、主に俺の姿が見えなくても、俺の事を知らなくても。

 俺が主を、魂魄ごと守ってあげる。乱じゃなく、俺がっ。」


「お前の姿が見えない、か。

 そいつぁ寂しい話だな。こんな可愛い姿が見えないなんてよ。」


 瞳を細めて微笑した主は、泣きそうなカオを見せる清光の額に口付ける。


「もうお休み、清光。

 明日また、朝の光の中でお前の可愛い姿を見せてくれ。」


「うんっ。

 お休みなさい、主♪」


 朝まで一緒に居て、朝食にも躊躇わず同道してくれる。

 『真性ショタ』という本人の自己申告が、何かの勘違いでは、と首を捻る者が居る程に、主の清光に対する寵愛は自然だった。溺愛と言っても良い。今剣とも乱とも、それぞれ違う意味で。

 明日は万屋にデートだ、目の下にクマなど、出来ていないと良いのだが。

 主の匂いに包まれて、清光は安心して眠りについた。


 華やかなシャンデリアが輝いていた。

 政府主催の神職の集まりなのに、洋式の立食パーティーとは、これ如何に。政府のやる事は妙なトコでアレだ。

 その華やかなシャンデリアの光を受けて、今、一番輝いている艶っぽいタキシードの美少年。

 プロのピアニスト、ではない。

 刀剣男士の競うコンサートで優勝経験のある、幕末男士。

 グランドピアノに向かう仲間の晴れ姿を、乱は讃えていた。讃えてはいた。半眼で。


「ねぇ長曽祢さん・・・。

 ボクね、別に自分が一番目立ちたいとか、そんな頭のカルい女みたいな事は思ってないんだ。」


「あぁ。」


「主さんに『お触り禁止』って言ってるのは、言っちゃったのはボクの方だし。

 主さんは、ボクに無理強いするような人じゃないから。尊重してくれる、優しい人だから。」


「そうだな。

 優しい御方だし、清濁併せ呑む、意思強き御方だ。本丸が栄えるのも道理だな。」


「清光さんの事も好きだよ? 頼りになる総隊長で、七草本丸の切り札で、エースで、流石主さんの相棒! って思う。

 でもね、本当にたまに、ね、」


 長曽祢は凛々しいタキシード。乱も、可愛らしいフリルのカクテルドレス。

 15周年記念の宴で、2人並んで見上げる壇上で、今。

 グランドピアノを弾きこなしているのは、彼らが総隊長・七草本丸の初期刀。

 清光だ。

 乱の胡乱な半眼と、長曽祢の嬉しいような寂しいような、複雑な視線を受けているのも。


「何と言うか、こう・・・『固定近侍はボクなのにっ!!!』って気分になる事があるの。

 主さんの本命って、ボクだよね? って。」


「そう訊ねれば、主は大喜びで肯定してくれるだろうな。」


「清光さんを見ながらね。心の目線がボクを見てないんだよ、あのヒト。

 何ていうか、タイプのアイドルと、実際に結婚するコは違います、みたいな。

 確かにね、清光さんは可愛いよ? カッコイイし、強いし、健気だよ? 恋敵に回して勝てない相手ナンバーワンだよ?

 見た目は言うまでもないけど、それ以上に中身がね。

 レベルはカンスト、今でも最前線に出ればA勝利確実、戦死者なんて絶対出さない。

 仲間思いで気遣い屋、大所帯の本丸をちゃんと漏らさず見てて、繊細な子からも懐かれてる。陸奥守とも上手くやってるし。

 主さんに対してもさ、すっごい尽くしてるじゃん? 髪の長いコが好みだからって、髪を綺麗に伸ばして、櫛が通ってて、いつも艶々で。

 髪が短くなるからって手入れ部屋から逃げ回る姿とか、ボクでも可愛いなって思う。

 ピアノ習ったのだって、主さんが音楽苦手だから、何かの折に代わりに弾けるようにって。主さんが恥掻かないようにって。ナニソレ超健気・・・!!

 ウチの清光さんて言ったらイヤーカフスが目印だけど、全部、主さんからのプレゼント。

 しかも壊れても大事に仕舞っておいてる健気さ・・・!!」


「薄々気付いてるが、敢えて訊こう。

 乱よ、何故ソレを俺に言うか。」


「長曽祢さん、ソレをボクに訊くの?

 清光さんの初恋相手が、長曽祢さんだからに決まってんじゃんっ! 今からでも遅くないから、清光さんの愛情を取り戻して。でないとボクが安心出来ないっ。

 長曽祢さんだって清光さんの事、好きでしょ? 結構あからさまに、目で追ってるじゃん。ボク知ってるよ?」


「・・・・・・・。」


 予想通りの答えに、長曽祢虎徹は苦笑と共に瞑目した。

 こめかみが痛い。揉んでみるが、痛い原因は血行不良ではないのであまり意味はなかった・・・きっと清光に構って欲しくて頭痛を訴えれば、本気で心配して薬を手配してくれるのだろう。主の為に学び覚えた、最先端の薬学で。ウチの本丸の筆頭医師は薬研藤四郎ではない。加州清光だ。

 新選組時代から、長曽祢たちには付喪神としての姿があった。勿論近藤はじめ新選組の面々には視えていなかったし、神としては幼く、境界も曖昧だったが。

 刀剣関係は今とさして変わらない。局長の刀である長曽祢を、他の4振が慕う。長曽祢もまた、他の4振の面倒を見るのが楽しかった。

 当時の清光にどう思われていたのか、正直、気にした記憶は無い。長曽祢にとって4振共が可愛い弟分で、大事な仲間で。5人で居られるのが、ただ、楽しかった。

 刀剣男士として本丸で再会して、驚いた。

 女性的でありながら闘志を感じさせる瞳に。印象的な真紅と漆黒に包まれた、しなやかな体つきに。好戦的でいて冷静な太刀筋に。努力家でお洒落な一面に。

 鉄扇を翻して舞うように戦う様など、その美しさに思わず見惚れたものだ。

 気付けば、特別視しているのは長曽祢の方だった。


「しかしな、乱。

 俺の好・・目で追う清光になったのは、今の主の影響が強い訳で」


「たっだいま~♪ 長曽祢サン、乱、俺のピアノ聴いてくれた?♪♪」


「お帰りなさい、清光さん。

 腹立つくらい綺麗な音だった。」


「ふふっ、それはどうも。

 乱のそういう素直な感情表現、結構好きだよ? ね、長曽祢サンは? 俺のピアノ、綺麗だった? 上手に弾けてた?」


「あぁ。とても。曲名もロクに知らん不調法者で悪いな。」


「ううんっ、聴いてくれただけで嬉しいよ。

 コレ、お土産。この花好きでしょ? 長曽祢サンにあげる♪」


「あぁ。ありがとう、」


「主だ、行かなきゃ♪」


『・・・・・。』


 自らが貰った花束から、黄色いフリージアを一輪抜いて。

 長曽祢に手渡した清光は、しかし礼の言葉を聞くのもそこそこに、再び人波に消えてしまう。そんなに人数の多くないパーティーなので、駆け寄った先で主の腕に甘える清光の姿が2人にもよく見える。

 主は終始上機嫌で、昔馴染みの審神者相手に清光を自慢しているようだった。

 その清光の耳には、主が初めて贈ったモノを復刻したのだというカフスが飾られている訳で。

 シャンデリアの許、燦然と輝く紅玉髄の耳飾りに。長曽祢は思わず目頭を押さえた。


「・・・やはり安定に代わってもらうべきだったか。

 清光のピアノ聴きたさに、主の誘いを受けてしまったが。迂闊だった。他の男の傍で笑っているアイツを見るのが、こんなにツラいものだとは。

 普段は『他人』が居ないから、そんなに浮き彫りにはならんのだが・・・こう、『外』で改めて見るとな。」


「判る、判るよその気持ち・・・!

 でも拝み倒すなら堀川さんでしょ。安定さんは、いくら長曽祢さんの頼みでも頷かなかったと思うな。長曽祢さんとは全然別の意味で、清光さん見たくないヒトだから。」


「前の主、か。」


「・・・清光さんがね、言ってた。

 自分と安定さんは、沖田さんの『想い方』が違うんだって。清光さんは『思慕』だけど、安定さんは『愛情』。相棒と思えばこそ清光さんが、沖田さんを忘れたみたいに今の主の横で笑ってるのも、抱かれてるのも、理解したくないんだって。

 ついでに言うと、今の主由来の異能力を使ってるトコもね。」


 2人の視線が、長曽祢の手許に集まる。

 フリージア。

 清光の異能は、植物操作だ。


「俺は・・・ソコは、別に気にならんがな。

 清光は沖田殿を忘れている訳ではない。前を向いているだけだ。それにどんな能力でも、持っているのは清光自身だ。刀の切れ味が個々で違うようなモノだろう。」


「そういうトコ、オトナだよね。長曽祢さん。

 清光さんが、どうにかして長曽祢さんに乗り換えてくれないものか・・・。」


「・・・・・・。」


 綺麗な花を前にして、真剣な瞳で下半身事情丸出しな事を口走る乱。

 長曽祢はもう何も言うまいと思った。



                          ―FIN―

【マーブル模様の、恋の話】 乱藤四郎→主清←長曽祢虎徹

【マーブル模様の、恋の話】 乱藤四郎→主清←長曽祢虎徹

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 時代・歴史
  • 成人向け
  • 強い性的表現
更新日
登録日
2016-08-06

Derivative work
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