*星空文庫

君が神に似る

桐原 水刃 作

風の失速、言葉の海で
僕の世界は壊れてモノクロ
歪な憂鬱は藍色の隠喩
輪郭に触れようと神に近づく
くだらないトランペットの合奏
くたびれたブルーの幻想感覚
秘密の連想空間も
朽ちてゆく分裂のアンビバレンス

ああ、虚空の淵で
彩られた対幻想に溺れて
意味深に過ぎ去っていくだけの君の微笑も
冷ややかなゼロでしかなかったとしても

剥奪された劣等感
楔は遊離する

暴発――――
分離に喘ぐ非存在の交合
君が神に似る一巡の季節イメージ
快感の精査もマダラ模様の語義矛盾
最期の犯罪は鼓膜色の自己消滅(illusion)

言葉の世界は二律背反
神に似る君の完全な水槽、時計の波音
もう、止まらない連想線
君は完全なプラスチック、未完成の空想

『君が神に似る』

『君が神に似る』 桐原 水刃 作

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2016-08-06
Copyrighted

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。