変わる俺たちの放課後

どうも、みんながどんな放課後を過ごしてるか気になる涼木直人です。「俺たちの放課後」シリーズは「不思議な俺たちの放課後」から読んでいただけると嬉しいです。
ちなみに僕は、男子校に通ってるので、放課後はいつも乱暴です。(殴り合いになることもしばしw)

 今日はちょっと精神を削る一日だった。というのも、高校に入学して間もない俺、千島晴男は、みんなの話題の中心になってるのだ。それも、同じクラスの谷岡美羽さんが俺に接しているのが原因で
『おい、あいつって無情の谷岡と唯一まともに接することの出来る千島か?』
『ほら、あの子よあの子。今年入ったっていうあの谷岡ちゃんの彼氏よ』
学年どころか、学校中で話題にされてる。ってか、みんな、勘違いしてませんか?俺は別に美羽さんとそういう関係じゃないですよ。
 まあ何とか放課後まで精神が崩壊することなく生き延びた俺は、帰宅の準備をしながら近づいてくる無表情の女子、美羽さんに声をかける。
「今日はどうするの?」
「普通に帰る」
 なんか毎日普通に帰ってるのに疲れてる気がするのは俺の気のせい?
「いつも通りに帰るだけか・・・」
「だ、だったら、今日、私の家に来てもいいけど・・・」
 え、何そのドキドキ展開。顔が無表情じゃなかったら、俺反射的に賛成してたよ。
「顔に出てる」
「え、また?」
 俺、必死にポーカーフェイスしてるつもりだったのに・・・
「大丈夫、毎日練習すれば出来るようになるはず」
 練習しすぎると美羽さんみたいになるような気がしてならない。
「それも大丈夫。私は元々こうだから」
「すみませんでした!」
 もう俺、何も言わなくても会話出来るんじゃないか?
「で、私の家、来る?」
「ど、どうかな?」
別に行きたくない訳じゃない。ただ、俺は年相応の女子の家にお邪魔したことがないから勇気が出ないだけなんだ。
「べ、別に、私の家は大したことないわよ。三階建てで庭があるぐらいよ」
「是非行かせていただきます」
 この人、かなり裕福な家に住んでいますよ。
「やっぱり大きい家だと気になるの?」
「・・・気になります」
 ちょっと傷付いちゃったかな?
「あれは嘘」
「嘘かいな!」
 思わずつっこんじゃった!
「でもオッケーしたから来てもらう」
「はめられた!?」
 まあいっか、どうせ今日は暇だし。

変わる俺たちの放課後

次の回では、実際に春男が美羽さんの家を訪れますのでご期待下さい。
後、知り合いとかに「俺たちの放課後」シリーズを勧めていただけると何よりです。

変わる俺たちの放課後

今日も俺の放課後がすごいことに・・・

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-06-02

CC BY-NC-ND
原著作者の表示・非営利・改変禁止の条件で、作品の利用を許可します。

CC BY-NC-ND