踊り

『踊り』

 月の下で踊りましょう
 あなたが疲れて、眠くなるまで

 私の手と、頬と、唇が
 あなたと、ずっと一緒にいるから
 
 血も、肉も 
 全部、あなたの後ろの悪魔にくれてやりなさい

 あなたの手で窓を開けましょう
 そしたら、もっと月がよく見えるでしょう

 涙など、忘れましょう?

 もっと身体を熱くして?
 
 燃えて、焦がして、あなたの声を灰にして
 空へはらはらと、舞い上がらせて

 どうしようもないほど明け透けなあなたの叫びが
 私は、聞きたいの

 祈り方を知らぬあなたの血は獣みたいに迸る
 
 さぁ、もっと、滾る喜びにむせぶ声を私にちょうだい

 あなたの無垢で粗野な魂の
 心の底からの歌声を、聴かせて!

踊り

かつてCessnaという名前で投稿したものです。

踊り

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-03-11

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