一度壊滅したこの世界は今までよりも美しい

一度壊滅したこの世界は今までよりも美しい

<キャラ紹介>
タケル…主人公。兵士育成学校の生徒。頭は良くない。
ユウト…タケルの幼なじみで国王の甥。頭は良い方。
ハギ…ヒューム国の王。戦争好き。全ての種族と敵対している。

順次追加

プロローグ

西暦…と言ってももう西暦など存在しない。未来…と言っても空飛ぶ車やら空中に浮かぶディスプレイなんて物は無い。何故ならこの世界はもう事実上『壊滅』したのだから…。

続・プロローグ

先程言った通り、この世界は一度壊滅した。なぜ壊滅したか。それは第五次世界大戦にある。第二次世界大戦以降一時の平和が世界に溢れたようだが、まだ東南アジアなどでは戦争や紛争が絶えず続いていた。その戦争は更に発展。外国にも影響を及ぼし北アメリカ大陸の国々やヨーロッパの国々も加勢。こうして第三次世界大戦が始まった。第三次世界大戦は両軍ともいがみ合ったまま冷戦状態になり終結。しかしその5年後、多国籍のテロ組織がアメリカにてニューヨークを一夜にして占領。アメリカ政府はテロ組織との全面戦争を決意。ヨーロッパ諸国もアメリカに加勢し、第四次世界大戦が始まる。これはテロ組織の降参で終結。問題の第五次世界大戦はアメリカの主権者が変わり、その主権者がヨーロッパ諸国に宣戦布告をしたのが始まりとなる。アメリカとヨーロッパ諸国の戦争は120年にも渡った。これでは埒が明かないと思った両国は遂に核や水爆を使うようになった。核や水爆は放射能を撒き散らし、地球を死の星に変えた。そして世界は事実上『壊滅』した。その約40億年後、放射能は消え去り再び生物は進化し、人間が生まれた。この物語は新たな生物が生まれる中、それでも自分の正義を貫き生きる人類の物語である。

タケルとユウト

(兵士育成学校にて)「…えー、という訳で、今私達ヒュームは全面的に他種族と敵対しています。くれぐれも戦争以外で他種族と接触しないように。それでは本日の授業はここまで。」
(なんで敵対すんだよ…意味分からねぇよ…)
俺はタケルは種族同士の争いが気に食わなかった。何故数十億年前の事を繰り返そうとするのが分からなかった。
「おーいタケルー」
「なんだユウトか。なんだよ急に。」
「叔父さんがなんかまたエルフに宣戦布告したみたいだよ。」
「叔父さん…あぁ、国王さんね。また俺ら戦わなきゃいけないのかよ…。」
ユウトはヒュームの今の国王、ハギの甥だ。俺はユウトとは親友だがそれ故か正式兵でもないのに戦争に駆り出される。国王曰く、「正式兵ではないがユウトの傍に居てくれたら心強い。」だそうだ。
もちろん反論はしていない。国王は絶対とか言われてるからだ。数日後、エルフ国への攻撃が開始された。

戦場にて

『エルフ』は薬学と結界術に優れている種族で、特別、武力があるわけでもないが結界術でヒュームの侵攻をギリギリのところで防御していた。
しかし、ヒュームの侵攻は衰えるどころか、更に火力が増していった。
もちろん俺とユウトも、戦場に駆り出されていた。
「…ったく、なんで正式兵でも無い俺が戦場に行かなきゃいけないんだよ…。これで3回目だぞ…。」
愚痴をこぼしつつ、俺は救援物資をキャンプに運んでいた。
「タケルー、そんな事他の人に聞かれたらまた叔父さんに怒られるよー。」
ユウトが気の抜けた声でツッコミを入れた。
(こいつ…絶対戦場なめてんだろ…。)
心の中でそんな事を思いつつ救援物資を運ぶ。
そんな時、遠くで爆発音がした。
ヒュームは機械学に優れている。火薬を動力とする大砲やバリスタを使い、戦争をしている。
俺が運んでいた救援物資も、大半が火薬と食料だった。
先程の爆発音はエルフの結界を破った音だろうか。この爆発音をきっかけにヒュームの侵攻はピークに達した。

一度壊滅したこの世界は今までよりも美しい

<用語集>
ヒューム…人間の血だけで構成されている唯一の種族。機械学が発展している。
エルフ…人間と草食動物の血から構成されている種族。薬学が発展している。
シャルリ…人間と爬虫類の血から構成されている種族。高度な暗殺技術を持っている。
ドウガン…サル科の動物が進化した姿。頭は良くないが力が強い。
兵士育成学校…ヒューム国で兵士を育成するためだけに開かれた学校。四年制。
正式兵…国に正式に認められた兵士。ユウトは正式兵だがタケルは正式兵ではない。

順次追加

一度壊滅したこの世界は今までよりも美しい

国同士の戦いや復讐劇など様々な要素が詰まった小説です。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • アクション
  • 青年向け
更新日
登録日
2016-02-06

Copyrighted
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  1. プロローグ
  2. 続・プロローグ
  3. タケルとユウト
  4. 戦場にて