存在しない何かへの憧れ

「音楽とは存在しない何かへの憧れである」とフォーレは言った


ビタースイートサンバ聴きつつ真夜中のアポロを口の中で切り離す


みょうじだけひらがなになるこうほしゃの様に時々優しいオレだ


後ろからおどかそうとしたおとうとの白髪の二、三に思いとどまる


宇宙一短い手紙が落ちるのを大きな川のそばで見ていた

存在しない何かへの憧れ