NYでITの仕事そしてハレンチLove
IT業界にてニューヨークに派遣された僕が、現地でどんな楽しい女性関係にほんろうされていくのか、お楽しみです!
NY赴任が決まっちゃった
ドドーンと飛行機の車輪が地面に到着し音が鳴るのと同時に、僕らのシートにはその振動が伝わってきた。
まるでニューヨークについたことを知らしめるかのように。到着と同時に感極まって拍手したり、口笛を吹くものもいる。
僕はニューヨークにやってきたのだ。丸い地球のどこそこに住む人たちが、同じように住んでみたいってあこがれているニューヨークに。
僕がニューヨーク行きを決めたのは、この夏のこと。大学卒業後から小さな日本の独立系IT企業で働いているのだけど、
5年目にして、海外展開を広めようというヘッドの狙いにのったのだ。
たいして有能ではなかった僕が、どうして選ばれたかって?
実状、いまどきの日本の男たちはニューヨークにあこがれなんて抱いていなのだから。簡単なものさ。
日本で働いている20代の男たちは、それなりに生きていけるお給料を日本国内で稼げて、
それなりの妻をめとって、そのうち子供でも授かれればハッピーだって思っている。
だから、誰も社内に海外派遣希望をだす者がいなかった。
「支社のある北京にでも行ってみたらどうだ?」僕はただ一言、飲み会の席で上司にこうして誘われた。
「そうですね。悪くないかもしれません」そう応えながら、彼女もいないし、どこに住んでみてもいいやって
思っていた。
だからたいして考えもせずに海外希望をヘッドに提出したのだった。
「君に海外へ行ってもらうことになった」飲み会の席で言ってた上司がなんとなく声をかけてきた。
「前に言っていらした北京ですか?」僕はなにげに聞いていた。
「ニューヨークに決まったよ」
「えっ?」ちょっと驚いて、再度聞いてみた。
ニューヨークって、あのフランク・シナトラのニューヨーク・ニューヨーク?頭の中で、その音楽がこだました。
「そうだよ。ニューヨークだ」まるで上司は僕の心の声が聞こえたように、うなずいた。
僕の頭の中でニューヨーク・ニューヨークの音楽は、さらにボリュームを上げていった。
ニューヨークでの住まい
僕は日本のIT企業から派遣された身だから、アパートも会社が指定してくれた。
アッパーウエスト。今時は家賃が2000ドルを超えるから、普通にサラリーマンやってるニューヨーカーも住めないエリアだ。
会社のサポートがあるから、20代の僕も住めるってわけ。
グレーのカールした毛糸みたいな毛でおおわれたトイ・プードルをつれている金髪の女がいた。
トイプードルは、まったく無視で僕らには目もくれない。もちろんそいつをつれてる女もアジア系の僕など
目に入らないようだ。
それでもドアマンはとても親切で、僕を見るなり「今日は天気がいいね」などと
声をかけてくれる。つたない英語で、僕は「本当にそうだね」ってほほえみ返した。
引っ越しも終わって一段落ついた。明日はいよいよ日系の銀行に派遣される初日だ。
その前に、ゆっくりとご飯でも食べようと、近所を歩いてみた。
本当に日本人がやってるの?ってちょっと中華っぽいインテリアな寿司屋があった。
もし会社に行く前にお腹をこわしたりするのも怖いから、そこに入るのはやめておいた。
そこから数ブロックのところにメキシカンのレストランがあった。
何を頼めばよいのかわからなかったけど、ドリンクのオーダーをとりにメキシカンのつばの広い
麦わら帽みたいなのをかぶった兄さんがやってきた。
「フローズンマルガリータはどうだ?」にやりと兄さんが笑うと、奥歯の金歯がキラリと光った。
「じゃあそれにするよ」僕は迷わずにそれにした。
フローズンマルガリータは、甘酸っぱくて、まるで僕のことを温かく受け入れてくれる
ニューヨークのように、全身にまったりとした感覚を与えた。
ギターを抱えた3人組のメキシカンが演奏をはじめた。
会社の初日、そんなにワクワクしていたわけでもないけど。やっぱり緊張して眠れなかった。
ITのサポートの仕事を一緒にやるって紹介されたのは、長年、ニューヨークに住んでるっていう
女と、一人は美人な白人の女の子だった。ちょっとベッキーに似てるかもって心の中で思った。
「こんにちは」
「こんにちは。はじめまして」
二人は、忙しそうだけどちゃんと手を止めて挨拶してくれた。
たどたどしい英語で、僕はコミュニケーションをとるのだった。
とはいえ、それなりに日本で勉強していたかいあってか、成績はよかった。
仕事の初日はクタクタ
初日の仕事から、アメリカ人からのコール。僕が電話に出ると、
NYでITの仕事そしてハレンチLove