最速彼女☆TASさん

最速彼女☆TASさん

TASについて簡単に説明します。
「TAS」とは、「Tool Assisted Speedrun」を略した用語で、エミュレータなどのツールを用いて最高・最速のプレイを目指す動画のことです。ただしソフト自体を改造する"チート"とは意味が異なり、あくまでも"TASは実機で再現可能な範囲"で凄いプレイをするという点が特徴となっています。
(※実機で再現不可能の物をレギュレーション違反と言います。)
具体的にいうと、レアガチャなど確率が1%の物をツールの力を使って確実に出現させるのであれば――たとえ1%といえども確率がゼロでない限りは実機での再現が可能ですから、TASとして認められるということになります。
つまりTASさんなら1%の確率は100%の確率になりますw
その結果を引き出すために乱数調整という事をします。
乱数とはランダム性を生み出す数であり、それを調整する事で自分の望む結果を引き出す事ができます。

簡単に言えば"凄い事を簡単にやってしまうことができる"ということです。
そんなTASさんを僕は擬人化して彼女にするという物語を作ってみました。
TASについての説明は以上です。
TAS系動画のネタも入れてみたいと思います(笑)
パクリとパロディの違いが良くわからないので少し心配ですが頑張っていきます。

TASさんと俺

俺の名前は桜井 颯大(さくらい そうた)ごく普通の高校1年生だ。

そんな普通の俺でも実は彼女がいるのだ。

その彼女の名前は多須原 早見(たすはら はやみ)同じクラスである。

その子は少し変わっている所がある。
それは...



桜井「さっきからその場でクルクル回って何やってるんだよ?」

多須原「乱数調整だよ」


よくわからないが変な超能力が使えるのだ。

TASさんと露骨な調整

桜井「また乱数調整ってやつかよ。」

多須原「そうだよー」

多須原はまだ回っている。

桜井「なぁ、乱数調整ってなんだよ?それしたらどうなるの?」

多須原「簡単に言えば自分の好きな結果を引き当てることができるんだよ。」

桜井「んじゃ今クルクル回ってるのも何か引き当てたかったの?」

多須原「そうだよー?」

そう言い多須原は止まった。

どうやら乱数調整ってやつで未来も予測できるようだ。

桜井「やっぱりか。んで何を引き出そうとしてたの?」

多須原「桜井君が私に対する好感度アップを引き出そうとしてたの。」

桜井「なっ…」

桜井は頬を赤く染めた。

多須原「ほらね?」

多須原はニヤニヤしながら桜井を見ている。

桜井「お、お前なぁ…」

多須原「……………いやぁごめんごめん(笑)」

桜井「今のも乱数調整したな?」

多須原「なんだバレちゃったか」

桜井「露骨に調整をするな。」

TASさんと授業中

TASさんこと多須原は頭もとても良い。

先生「えーと じゃあp57の問題を多須原頼む」

多須原「√10-3です。」

先生「お、もう答え出してたのか。正解だ。えーと…次は何処にしようかな…」

先生「じゃあ多須原教科書の練しゅ...」

多須原「3√2です。」

先生「ちょ…まだ問題言ってない…」

先生「ん…んーと…」

先生「じゃあ...」

多須原「底3は1より大きいから5x<2x+3 よってx<1です。」

先生「ちょっと待て!?答えは合ってるが、問題言ってねぇし今のは高2の問題だぞ!?」

生徒A「流石TASさんだね!」

生徒B「美人で可愛いし頭もいいよなぁ」

生徒C「あの人IQ849あるらしいぜ?」

先生「849!?」

桜井「それ本当なのか?」

多須原「あ、うん。I.Qって言うゲームでIQ849取ったことあるよ」

多須原「でも壁抜け禁止縛りとかしてたから少し手こずったなぁ」

先生(何の話かさっぱりわからんぞ…)

多須原「あ、そういえばこの前の春休みテストも全部白紙で出しても満点だったんだよ。」

先生「おい誰かその採点者の先生呼んでこい。」

TASさんと不思議なノート

桜井「あー…今日も学校疲れたなー」

多須原「私も疲れたよー」

桜井「お前は勉強できすぎて授業が暇なだけだろ?」

多須原「うん 簡単すぎてやる事ないんだよねー」

桜井「だからと言って真面目にやってる俺に地味に授業妨害してくるのはやめてくれないか?」

多須原「えへへ(笑) ごめんごめ……ん?」

桜井「ん?どうした?」

多須原「ちょっと走るよ」

桜井「え?」

多須原「あと30秒位であの横断歩道に居る黒猫が車に轢かれちゃう」

桜井「な、なんだって?」

これも乱数調整でわかった事なのだろうか?とりあえずTASさんを信じて急いだ方が良さそうだ。

多須原「急いで!」

そう言って先に行った多須原を俺は後に続いて行った。


黒猫「ニャー」

多須原「く…あと10秒位か間に合わない…」

桜井「どうするんだよ?」

多須原「やむを得ないわね…」

そう言って多須原は一瞬で学校鞄から一冊のノートを取った。

桜井「お、おい?それでどうするんだよ!?」

多須原「…」

そう言って多須原はノートに『衝撃を吸収する壁』と書いた。

そうすると黒猫に向かって突っ込んで行った車の目の前に壁が現れた。

運転手「ぎええええっ!?」

そして車は物凄い音を立てて壁にぶつかった。

桜井「な、なんだ?何が起こったんだ?」

多須原「黒猫ちゃん大丈夫ー?」

黒猫「ニャーニャー」

桜井「お、おい多須原?そのノートは…?」

多須原「ん?ああ、これは不思議なノートだよー」

桜井「不思議なノート?」

多須原「そうそう 簡単に説明すると、このノートに今出したいものを書けばいつでもそれを出すことができるノートだよ」

桜井「ま、まじで!?何でも出せるのか!?」

多須原「あ、でも書き込むことのできる名前は、実在するものでないといけなくて、場所の名前、人の名前、商品名、曖昧な言葉、形や状態、酒や煙草とか、差別する言葉、下品な言葉、は書いても意味ないからね?」

桜井「そ、そうなのか」

多須原「何?いやらしい事でも考えてたの?」

桜井「いやいや違うよ お金が欲しくてね(笑)」

多須原「あ…あー 書いた物はしばらくしたら消えちゃうよ?」

桜井「なんだ消えるのかよ」

多須原「現にさっきの壁ももう消えてるでしょ?」

そういえば確かに車がぶつかっていた壁はいつの間にか消えている。

桜井「ほ、本当だ 凄ぇな」

多須原「まあ、でも黒猫が無事でよかったよかったー」

黒猫「ニャー?」

桜井「ところでさ?あの車壊れてるし運転手も気絶してるけど大丈夫なの?」

多須原「………」

桜井「………」

桜井「おい。」

多須原「ほらほら黒猫ちゃん?あっちのほう行ったほうが安全だよー?」

黒猫「ニャーニャー」

桜井「おい。」

多須原「猫は助かったので問題ありません。」

桜井「おい。」

多須原「車は壊れましたが、猫は助かったので問題ありません。」

桜井「おい。」

多須原「…………」

桜井「…………」

黒猫「…………」



多須原「問題ありません。」

桜井「おい。」

TASさんとゲーム

多須原「ねぇ?後で桜井君の家に遊びに行ってもいい?」

桜井「え?いいけど、急にどうして?」

多須原「この前桜井君がやってた‘‘ぶよぶよ”っていうゲームやってみたいんだー」

桜井「ああ、ぶよぶよやりたかったのか。でもあれ結構古いゲームだぞ?」

多須原「大丈夫大丈夫っ 私昔から今のゲームも結構好きだからさ」

桜井「そうなのか?」

多須原「でもぶよぶよはやったことないんだ。結構有名なゲームなのに(笑)」

桜井「まあまあ、俺がやり方教えてやるからさ」

桜井「あ、んじゃ俺はここで」

多須原「あ、うん わかった。家着いたらすぐ行くからね」

桜井「うん。また後でねー」

そして俺は家に入った。

およそ5分後…

ピンポーン

ガチャ…

桜井「はーい?」

多須原「こんにちはー」

桜井「!?」

おかしい。ここから多須原の家まで往復したら10分はかかるはずだ。
帰って着替えなども含め、自転車で来たとしても速すぎるだろう…。
いやそうじゃない…。何故玄関のドアを開けたら外ではなく多須原の部屋らしき所に繋がっているのだろう……。

多須原「お邪魔しまーす」

桜井「ちょっと待て!お前の家のドアは秘密道具か何かでできてるのか!?」

多須原「ああ、違うよ 乱数調整で空間歪めて桜井君の家に直接行けるようにしたんだよ。」

桜井「普通に来いよ普通に!」

多須原「まあ、いいから早くぶよぶよやろうよ。」

桜井「こいつ…」

下手したら急に俺の部屋に入ってくる事もあり得るかもしれない…。
色々気をつけなければ…。



颯大の部屋

桜井「よーし んじゃあ、やるか」

多須原「桜井君はぶよぶよ上手いの?」

桜井「ああ、結構自身はあるよ」

多須原「へぇ〜? んじゃ後で対戦しない?」

桜井「お前初心者だろ…」

多須原「まあまあ、良いじゃないのー(笑)」

そうして桜井は電源を付けた。
その瞬間…。

『か…勝ったわ!』
こうして深い理由など全くないぶよぶよ地獄は終わった。

桜井「!?」

ゲームが始まった瞬間、何故か急にぶよぶよのエンディングが流れ出した。

桜井「……お前の仕業か?」

多須原「なんのことかな〜?」

桜井「お前本当はぶよぶよやった事あるな?」

多須原「いやいやっ 本当にやったことないから教えてよーっ」

桜井「全く…」

多須原(焦ってて面白かったな)


5分後

桜井「基本はそんな感じだよ」

多須原「なるほどなるほど。4つ同じ色を揃えたら攻撃できるんだ。」

桜井「そうそう。それを上手くやって連鎖を繋げたらもっと強い攻撃が出せるからね。」

多須原「手始めにCPUと相手してみようかな?」

桜井「うん。それがいいと思うよ。」

多須原「……」

多須原は集中してやっている。

桜井「あ、おい そろそろ消した方が…」

しかし多須原のぶよぶよがいっぱいになった所で連鎖が始まった。

桜井「えっ ちょ…」

なんと19連鎖もして、CPUは呆気なく粉砕された。

多須原「なるほど。中々面白い。」

桜井「……」

桜井は唖然としていた。

この後も偶然とは思えない位に大連鎖をし、多須原は最低でも10連鎖以上は必ずしていた。
そして…

『か…勝ったわ!』
こうして深い理由など全くないぶよぶよ地獄は終わった。

ラスボスをも余裕で倒し、正真正銘のエンディングが流れた。

桜井「ま、まじかよ…」

こいつ本当に初心者かよ…

多須原「よーし…んじゃ対戦しようか!」

満面の笑みで多須原はこちらを見てきた。勿論俺は…






桜井「遠慮するよ」

満面の笑みで断った。

TASさんと部活

TASさんこと多須原は何でも素早く行動して完璧にこなせる。
そんな彼女も部活をしているのだ。

桜井「なぁ、多須原って何の部活入ってんの?」

多須原「ん?部活は色々入ってるよ」

桜井「えっ 掛け持ちしてるの?」

多須原「そうそう」

桜井「いつも俺と帰ってるけど部活はいいの?」

多須原「顧問の先生達が練習の必要が無いって言ってくるの。」

桜井「そんなに運動神経いいのか?」

体育の授業は、まだ高校に入ったばかりなので団体行動やラジオ体操などしかしていないのだ。その為、多須原の運動神経が良いのかよく分からない。

多須原「運動は好きな方だよ」

桜井「そうなんだ。多須原の運動してる所見てみたいな。」

多須原「いいよ? 今度の試合でレギュラーで出させて貰えるから見に来てよ」

桜井「入部してもうレギュラー入りかよ」

多須原が「えへへっ」と微笑む。

やはり女子バスケやバレーボールなどの部活に入っているのだろうか。
何の試合なのだろうか。

桜井「因みに何の試合なの?」


多須原「硬式野球だよ」

桜井「ん?」

うちの高校の野球部は女子は入れないはず...

桜井「マネージャーは運動なんかしないよ?」

多須原「何言ってるの さっきレギュラーで出るっていったじゃん」

多須原「あ、ポジションは先発ピッチャーだからすぐわかるよ」

桜井「ちょっと待て!?先発かよ!?何で多須原以外の男子が先発いかないんだよ!?」

もう滅茶苦茶何処から突っ込めばいいのかわからない。


そして試合当日...

伊狩「ふっ お前らみたいな弱小高校と練習試合をするとはな」

多須原「今日はよろしくお願いします。」

伊狩「何だこいつ?マネージャーか」

多須原「レギュラーです!」

伊狩「お前がか?笑わせてくれるぜ」

桜井「あ、あれは去年甲子園に出てた伊狩守君だ...!!」

伊狩「ウォーミングアップでおしまいにしてやるぜ」

多須原「ぬかしおる」どっ




挨拶を終えて


相手選手「あいつらの選手能力は入力済みさ。この試合もらったよ!」

相手選手「女の子は予想外だったが戦力に影響はないだろう。」

伊狩「調べる必要さえ無いと思うが、今回もご苦労だ。」


相手選手(こちらの今回の勝率は...)




『0%』


相手選手「ん?」





試合開始

桜井「多須原頑張ってー」


先攻は相手高校。先発多須原。

伊狩「へっ あいつピッチャーかよ?笑わせてくれるぜ」

ストライク!

相手バッター「うおっ!」

伊狩「えっ」

球速155km ストレート

伊狩「!?」

伊狩(何だ!?見間違えたのか!?)

ストライク2!

球速146km フォーク


伊狩「」

相手選手「や、やべぇ...もうあいつプロ野球選手になれよ...」

桜井「いやもうメジャー行けよ。」


この調子で多須原は順調にアウトを取り攻守交代となった。


一回裏

伊狩「あ、あの女が強いのはわかった。」

伊狩「だが!あいつ以外なら余裕で抑えることは可能!」



ベンチにて

一番バッター「伊狩の球なんて打てないよ...」

多須原「一番バッター君、ちょっと握手して?」

一番バッター「ん?うん」ぎゅっ

多須原「よし行ってらっしゃい。」

一番バッター「え?」

多須原「とりあえずヤケクソにバット振ってきて?」

一番バッター「あ、うん」

伊狩「余裕で抑えてやる!」

伊狩は全力のストレートを投げた。

一番バッター「うおおお!」コンッ

打った球はショートゴロだった。

伊狩「馬鹿め!任せたぞショート!」

ショート「あっ」

ボールはショートの股を通り抜けて行った。

桜井「...」


多須原の奴...何かしてるな...?


伊狩「ちっ...まあ、あの女が居るから少し調子が狂ったのかもな...」

恐らくその通りです。



2番バッター「なんとかして繋げねぇと...」

多須原「握手して?」

2番バッター「ん?お、おう」ぎゅっ

伊狩(シュートでもくらえ!)

カキンッ!

伊狩(よし。レフトフライだな)

レフト「うおっ」コテッ

桜井「ああ、転んだ...」


伊狩「」



3番バッター「行ってくるか...」

多須原「握手して。」

カキンッ!

ライト「あべし!」ゴロン!バタッ

桜井「ああ...」

多須原の仕業だ...

伊狩「ど、どうなっていやがる...」

伊狩「もう後が無い...俺が打たせないようにしないと...」

伊狩(4番か...ゲッツーでも取らせるか...)




4番ピッチャー 多須原

伊狩「」

多須原「行ってきまーす」

カキンッ!

ホームラン!!0-4


そしてその後も...


5番バッター「行ってくるぜ」

多須原「握手して」

カキンッ!


という感じで皆がTASパワーを受けてヒットを繋げていきノーアウトのまま、こちらの高校の打順が一巡した。
点数は0-9 そしてノーアウト満塁

バッターは多須原

伊狩「...」ガクガク

多須原「し ぬ が よ い」

カキンッ!

ホームラン!!
0-13

多須原「さて、撤収するか。」
アウト!
アウト!
アウト!
スリーアウトチェンジッ!


その後両者どちらも点を取らず一回表裏で20分もしないうちに終わり...


五回表終了後...

審判「コールドにより試合終了とします。」


桜井(八百長よりひでぇや)

とは言え勝ったので、それはそれで良し。





試合終了後

桜井「凄いや多須原!1人で8点も取ってたじゃん!」


多須原「ウォーミングアップで終わっちゃったな〜」

伊狩「」

周りの人「うわっ あいつ負けたぞ」

周りの人「あいつの事今度からバッティングセンターって呼ぼうぜ。」

その後、有名な(笑)彼は全国でいのかりバッティングセンターというあだ名が付けられた。

最速彼女☆TASさん

最速彼女☆TASさん

最速を目指す彼女との恋愛物語

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • 恋愛
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-10-20

Copyrighted
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Copyrighted
  1. TASさんと俺
  2. TASさんと露骨な調整
  3. TASさんと授業中
  4. TASさんと不思議なノート
  5. TASさんとゲーム
  6. TASさんと部活