きっと未来も

本作品は、ブラウザゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」の二次創作作品です。 山姥切国広×審神者(オリジナル)の夢小説です。苦手なかたはブラウザバックを推奨します。 何かありましたら、ご連絡ください。

国広の最高傑作

山姥切国広

安土桃山時代、堀川国広が、足利城主長尾顕長の依頼を受け、顕長所有の備前長船長義の山姥切を写して打ったもの。

国広の最高傑作とも言われる。

その後、本科の山姥切と共に、長尾顕長が所有していたといわれる。

小田原落城後、長尾顕長も領地を没収され、刀は北条家遺臣の石原甚左衛門の手に渡る。

現在は個人所蔵されている。


西暦2205年。審神者の手により、その刀も、命を授かることになる。

狐の子

狐とは哺乳類に属する動物のことであり、古くから日本や中国では人などに化けるとされてきた。現代においても以下の様な時に「狐」の呼称が使われることがある。

昔、ある男が一人の美女と出会った。
二人は惹かれ合い、やがて結婚した。
夫婦となった二人には子供も生まれ、幸せな生活を送っていた。

そんなある日、飼っていた犬が女に向って吠えかかった。
驚いた女は、その拍子に、隠していた尻尾を外に出してしまった。
女の正体は狐で、人間の姿に化けていたのである。
真実を知られてしまった狐は、愛する夫と子供を置き、泣く泣く自然に帰っていった。

家を出た狐は、悲しみに打ちひしがれながら日々を送っていた。
そんな狐のもとに男がやって来た。
男は狐に向かって、
「お前は私のことを忘れてしまったかい? 私はお前のことを忘れてはいないし、恨んでもいない。
子供までいる仲ではないか。あの家はお前の家だ、いつでも来て寝なさい」
と言った。

これは、平安初期に書かれた説話集『日本霊異記』にある、一つのお話である。

また、京都にある伏見稲荷神社は、「稲荷大神様」のお使い(眷族)は白狐というきつねだという。


西暦2205年、

狐とは言わないが、不思議な狐の「お面」の付喪神が、

ある霊の力で生み出される。

呪い

私は雪切 狐と言います。

狐のお面の付喪神です。

薩摩国にある本丸御殿で、代理の審神者をしております。

代理というのは、この本丸の主は、私ではございません。

この本丸は、私たちの親戚である、夏野家のものです。

その夏野家の娘、夏野希夏さんが主様でございます。

夏野家は兄弟が多く、希夏さんは下から2番目です。

私が生まれるきっかけとなったのは、雪切家の主、「雪切 誠太」の物好きから。

誠太は刀やお面、祈祷の道具などが大好きで、私も対象でした。

お面が夏野家に渡り、幾年が経つと、希夏さんの姉、林歌さんが、霊力を使い、私に魂を宿し、体を作り上げて今の私がいます。

そのときに、何故か大麻もついてきてて、私の主の性格がよくわかりました。


でも、私は刀剣たちとお話できません。

なぜなら、話すと必ず、その人を不幸にしてしまうからです。

私には妖術が備わっていて、

うまくコントロールができないのです。

みんな、重傷で戻ってきて・・・


そんな私は、

ある刀剣に興味を持ってしまいまして。

気になる

俺は山姥切国広。
足利城主長尾顕長の依頼で打たれた刀だ。
・・・山姥切の写しとして、な。

俺が今の主の元に来たのは一ヶ月ほど前。
桶狭間で倒れていた俺を助けてくれた。

希夏「あと少しで憑依されそうだったね・・・大丈夫かい?」
切国「ああ・・・。何故俺を助ける?写しの俺に、何を求める?」

すると、彼女は笑いながらこういった。

希夏「あんたには光が見える。ただそれだけのことさ。」

それが国広の傑作という意味か、
もっと他の意味かはわからない。

でも、少し救われた気はした。

主の元に来て数日たったある日、

初めて見る少女を見た。

赤髪の短い髪に、人形のような肌色、
頭には狐のお面を被っていて、瞳が大きい。

まるで狐を思い浮かばせるような、優雅な雰囲気を醸し出していた。

声を掛けようとしたが、その少女は俺に気づくと逃げてしまい、
逃げ込んだ部屋に彼女はいなくて、
そこには狐のお面しかなかった。

間違いない、この少女は、

俺と同じ、「付喪神」だ。

兄妹

さっきの刀に興味を持ちました。

私もちゃんと話せたらなあ・・・

??「狐ー?どうしたのそんな浮かない顔して。」
狐「兎・・・貴方、部屋の掃除はどうなったの。」

この明るい青色の髪の少年は、雪切 兎といって、誠太の作った脇差で、私の兄です。
しかし、世には知らされていないため、幻刀の種類に入る。
幻刀というのは名前の通り、幻の刀で、刀派有無関係無しに、歴史上に名が記されておらず、世間にも出ていない刀のことを指す。
最近では、歴史修正主義者の手に渡った幻刀があると聞き、
幻刀使いの審神者が多くなっている。
希夏さんも、その一人で。

兎「もう終わったよー。あとは他の奴ら待つのみ!」
狐「そう。」

私と喋れる者は、特別な力を持つ者のみ。
だから、山姥切国広や、そのほかの刀剣たちとも話せないんです。

兎「まんばくんに興味持ったんだね」
狐「なんでわかったのかは気になるけど、うん。」
兎「やっぱねえ。まんばくんもおんなじ顔してたもん。」

同じ顔?
どういう意味なのでしょう。

調べ物

ある日主が、必死に何かを調べていた。

切国「何を調べている」
希夏「んあ?ああ、あんたの兄弟・・・兄か弟か知らんけど、脇差のほうを調べてるんだよ。」

恐らく堀川国広のことだ。
堀川国広は、俺を作った刀工が、ほぼ同じ時期に作ったとされる脇差だ。
幕末の時、新撰組の土方歳三が使っていたとされる
ただ、幕末当時でも珍しいかつ希少価値も高い刀だったということから、贋作だったという説が有力らしいが、
俺にとっては兄弟だ。誰に何と言われようが。

希夏「色々辛そうね。真偽不明のまま、海洋放棄説が高いって。」
切国「何故突然調べ始めたんだ?」

すると、こう返ってくる。

希夏「あの子が最近自分から話しかけにきてくれて、嬉しいのよ。だからお返ししたいんだけどね、まだあの子のことなーんも知らないからね。」
切国「それでこんなことを」

前は俺のことも調べていたほど。
主は物好きだな。

希夏「親戚にそっくりだっていわれるほど物好きらしいよ。」

自覚してないようだ。

そうか・・・調べるか。
そうだな。

切国「なあ、聞きたいことがあるんだが」
希夏「ん?」
切国「前、見覚えのない少女をこの本丸で見たんだが、誰かわかるか?あんたの兄妹ではなさそうだが」
希夏「ああ、狐ちゃんか」

俺は、狐というやつがどんな者か、何故俺や他の刀剣を見て去ってしまうのか、いろいろなことを聞いた。

希夏「あの子は君たちと同じ付喪神さ。狐のお面のね。あと・・・あの子と直接、口で話すのは、もう少しあとにすることをおすすめするよ。」


______________________________不幸になりたくないなら

夏野家の呪い

希夏視点となります



私には記憶がない。
この姿のとき以外の記憶がない。
何故かわからない。
自分が本当に存在してるのかも定かではない。
だって、夜になると体が透けてることがあるから。
もしかするとこれは全て誰かが見ている夢の世界であって、
本当の意識はどこかもっと遠いところにあるのかもしれない。

でも、そんなことではなかった。
姉さんの林歌に聞いたんだ。

私たちの家は呪われてるんだって。

私たちの親は随分前に亡くなってるらしい。
唯一今の兄弟、姉妹が生き残った。

父の死因は不明。
母は心臓発作で亡くなった。
そして、林歌より年上の姉が、行方不明。

父は昔、その姉をとある神社に捨てた。
その数年後に、父は死んだ。
母は幼かった私たちを一人で育ててたらしい。
そして発作が起こり、死んだ。

その後は雪切さんの家に育ててもらった。
らしい。

覚えてないのは呪いのせいだと思うよと言われてる。

昔はそれでほっとしてたけど、
今では半信半疑。
なぜなら、私のアルバムをみてみると、
幼い頃の写真から、今の写真までの間がすっぽり抜けている。
それに夢でよくみる、記憶らしき風景や人物。
名前も、少しわかるんだ。
けど、思い出したくない。言いたくない。

なぜだろう。

加州「でねー、安定が馬を撫でてたら鯰尾がさー・・・主?大丈夫?」
希夏「ん、ああ、大丈夫よ」

近侍のこの子は、刀剣たちはそのことを知ってるのかしら。
きっと、狐ちゃんの呪いも、私の家がかけてしまったのかもしれない。
顕現させてしまった私が悪いのかしら。
ごめんね。

きっと近い未来に、

払い清めようか

きっと未来も

きっと未来も

本作品は、ブラウザゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」の二次創作作品です。 山姥切国広×審神者(オリジナル)の夢小説です。苦手なかたはブラウザバックを推奨します。 何かありましたら、ご連絡ください。

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-09-13

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

Derivative work
  1. 国広の最高傑作
  2. 狐の子
  3. 呪い
  4. 気になる
  5. 兄妹
  6. 調べ物
  7. 夏野家の呪い