The way of the world

The way of the world

淋しかった。誰かに会いたいと強く思っていた。

「ねえ、、幸せになりたいってそんなにだめなことなのかな?」

ナビは強く溜息を吐いた。


ずっと一人ぼっちで、寒い夜空の下。少女は震えていた。


ザッザッ。音がする。

「やあ。」

声がした。

振り向くと君がいた。


「迎えに来たよ。ナビ。」


それは、単なる冒険の物語。
この時話しかけてくれた柳は、とても優しかった。

柳はいつもにこにこしている。
そんな柳を見て、ナビは心が洗われていた。

「ありがとう。柳。あたし、頑張るよ。」


そういって駆け出した。
いつもの朝だ。


「ねえ、柳。」

ナビは声をかけてふわりと笑った。

「どうしたの?」

柳は欠伸をしながら答える。

「あたしね、嫉妬してるの。」


「誰に?」

「柳にだよ。」
そう言うナビの表情は軽やかだった。

「だってなんでもできるじゃん。
あたしには、なーんにもないの。
空っぽなんだよ。ぜーんぶねっ。」


そしたら柳は腹を抱えて笑いだした。
「なっなにがおかしいんだよ!!」

ナビが怒る。

「いや、実はねえ。僕も同じようなことをナビに対して思ってたからさ。
お互いさまってことかな。」

そういってくつくつ笑った。

彼のことは大好きであるが、同時にすごく妬ましかった。
あたしは、素直になれてないから言えないが
君のこと、本当は忘れたくないんだよ。

The way of the world

The way of the world

  • 小説
  • 掌編
  • 冒険
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-08-23

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