田舎

「今日子ちゃんへ

英語の安藤のエグザクトリー、今日17回‼︎
もうそればっかり気になっちゃって集中できないんやけど(笑)
って、数えてたらバレそうになってヤバかった〜(>_<)

昨日も今日も、やっちんかっこいい♡
あの新しい髪型、みんなにいじられてたけど、あたしはいいと思うな〜(^^)
あの襟足たまらん!(笑)

体育今日は体育館よね?? 」



「あかりんへ

数えてたんかいっ!(笑)
バレたら怒られるやろねー!てか、他にも数えてる人、ひそかにいそう(笑)

柳川くん、いつ髪切った?
気づかなかった^^;隣なのに(笑)
やっぱ愛の力かね〜♡

体育館みたいよー!バレーだって!やだなぁ。 」


ふふっ。安藤懐かしい。エグザクトリーなんてそんな言ってたっけ?
あれ?エグザクトリー?イグザクトリー?…まぁ、いいか。



「 今日子っち〜♡

ヤバい、やっちんが今日一緒に帰ろうって!!
嬉しいけど、他の人に見られたら絶対なんか言われるよね(笑)
見られんように、辻が浜の方から帰ろうかなー(^^)
あ〜‼︎‼︎緊張していまから吐きそう‼︎(笑) 」



「柳川朱理さま♡

なかなか合うね(笑)中野朱理よりいいんじゃない〜?

昨日はあたしまでなんかドキドキしたよ〜(^^)
でもあかりん噛みまくりやったから、あたしがしっかりしなきゃって(笑)
でも良かったね♡
まさか両想いだったなんて〜♡

辻が浜の方ならあんまり人いないんじゃない?
まだ2時間目なんですけど‼︎(笑)
保健室行ってこーい‼︎(笑) 」



カラン。カウンターキッチンに放置されたアイスコーヒーの氷が鳴る。
いつもそうだ。
片付けする途中に、手紙なんか読みだしたらもう止まらない。
結局片付くどころか散らかってる気さえする。

「うっ。うぅっ。びぇーん。」
あ〜もう起きる時間かぁ…早いなぁ…。
氷の音に反応して梨奈が目を覚ます。
「はいはい、いま行きますからね〜。」


バウンサーから抱き上げ、背中をトントンしてあやしていると、タイミング悪く携帯が鳴った。


「もしもし、わたくし保険相談本舗の中田と申しますが、こちら柳川今日子様のご携帯でよろしいでしょうか?」

「あ、ハイ。そうですが…」

田舎

田舎

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-08-21

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