甘いから辛くなる

甘いから辛くなる

   

ずっと一緒にいよう、と彼が囁いた。

そういうときの君が憎くてたまらない。

やさしい風が頬を撫でて去っていく。

その軌道をなぞるように彼が僕の目元を拭った。


いまだけ

ちょっとだけ


ものを言わず肩を貸す男はこの瞬間、僕だけのものだ。                                       

甘いから辛くなる

ご覧いただきありがとうございました。
本作は『あんたと俺とばかものと』と対になっております、
よろしければそちらも合わせてご覧いただけるとなお嬉しいです。

甘いから辛くなる

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-08-08

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