溺れる女

書けば書くほど自分の愚かさと両親への申し訳なさでたくさん涙が出ました。

小学生

ほどほどの田舎で育ちでどこにでもいる元気いっぱいのバカ小学生。この頃は人生を間違えてなかったはず。
他の家族と違うところといえば、自転車を持っていなかった事。怒られるときに暴れる癖。
小学二年生の時からバイオリンを習っていた。しかし大して面白いとも思わず毎週練習をさぼり先生から叱られていた。両親は練習をしない私に発表会の時期はとてつもなく怒られたがそれ以外ではほとんど強制練習させる事はなかった。先生は私に
「こんなに練習しない生徒は初めて」
少しショックだったが、そんなもんだろう。と割り切っていた。賢い子ならここで悔しくて猛練習するだろう。しかし私は反省せずに少し落ち込んでまた練習しなかった。この腐った鈍い根性は私が人生を腐らせるひとつの原因となった。
親に怒られるときはどうやって乗り越えればいいか分からなかった。なぜなら兄弟はおろか歳の近い親戚もいなかったからだ。叫んだら怒らなくなるかと思い、必要以上に叫び暴れた。しかし、叫び暴れて親は一度も怒ることをやめる時はなかった。これを繰り返すうちに叫び暴れる以外に許される方法が分からなかった。この癖も人生を腐らせる原因である。
学校ではうるさいほど明るく活発なタイプ、将来の夢は漫画家。男子からはモテた。私の事が好きな子がかっこよかったら好きになるタイプで私が好きな人は必然的に両思いになることから、もし私がアピールすれば相手は絶対好きになると勘違いしていた。六年生の時になったソラくんも、もちろん私の事が好きだった。案外私は一途で中学になってもソラくんを好きでいた。
宿題は、珍しく小学生向け雑誌を読んでいるときに「宿題はサボったらダメだよ」という文字が目に入り、宿題は義務ではないと理解してしまった。それから毎日宿題はせずに遊んでばかりだった。親は気付いていたのか、私が嘘を付いていたのかは覚えていない。とにかくバイオリンでも言えることだが、したくないことはしない主義だった。

これでダメな人生の道具は全て揃った。

中学1年生

吹奏楽部に入りたくさんの友達でキラキラした新しい学校生活が始まった。
小学生の頃のサボり癖は無くなり毎日部活に励んだ。バイオリンをしてたという理由でコントラバスを志望して好きな楽器に触れる事が出来た。
ある日高熱を出した。その日は早退したが、2日後には這いつくばって学校へ行った。早退が特別な感じがあって、少し怠いだけで保健室に行くようになった。早退したいと先生に言った時、強く「ダメだ」と返され泣きそうになった。その姿を見て先生は「しんどいなら帰っていいぞ」と優しく言ってくれた。私も負けず嫌いな所がたまにあるので拒否をした。先生は早退癖や不登校を防いでくれたんだろう。
勉強は宿題すらしなかったのでほどほどの成績だった。しかし県内で1番成績の悪い学校の真ん中の成績であるので全国で見ると悪いに等しい成績だったかもしれない。
給食委員のときにジャンケンで負けて委員長になったこともあった。この時相方の委員長のサトシくんには大学になっても話す仲になっている。
中1が終わろうとしている時もソラくんが好きで毎日妄想をしていた。
そしてバイオリンはレッスンに行く回数が減った。
親へ暴れ叫ぶ癖は直らなかった。
女の子に悪口言われていじめられてると勘違いされていた時期もあった。
しかしこの頃が1番充実していたと思う。
この頃最悪な学生生活への歯車はすでに動いていた。

溺れる女

溺れる女

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-06-23

CC BY-NC-ND
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