あの頃

あの頃の、あのままの君とキスができたら
きっと僕は幸せだろう、
きっと僕は幸福だろう
世界のどんな人よりも
宇宙のどんな人よりも
あの頃の君は眩しかった、美しかった
周りのどんな男の子も君の笑顔に夢中だった
僕もその一人だ
あの頃僕は君を思って、詩を書いたりしていた
けれどそれらの詩を決して誰かに見せようとはしなかった
見せればその美しさが
あせてしまうと信じていたから
今、君は亡くなり、それらの詩だけが残っているけれど
僕の心は君と共にある
あの頃、交わした会話の一つ一つも
僕はずっと覚えているよ
そうして君の美しさを
僕は詩にしようとしている
それらの詩もいつかは完結するだろう
きっといずれ陽の目を見るだろう

あの頃

あの頃

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-06-08

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