十五の君

二十(はたち)を過ぎて
まだ僕の脳裏にあのころのままの君がいる
ずっと変わらない君がいる
あの頃のきまぐれでわがままで
魅力的で優しい君が
僕の心に残っている

なんでもできると思っていた
十五の頃のそのままの君がいる
僕も友達も女の子達も
皆、君から離れ
年を取ってしまった
君ひとり、十五才のままで
あの頃の笑顔のままでいる
それはとても悲しく、ちょっぴり嬉しいことだ
先に逝ってしまった君の死は悲しいが
二十(はたち)になった僕達の心を
十五の君は永遠に知らない

十五の君

十五の君

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-06-01

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