僕ら二人 他詩編

ああ、僕ら二人が
もっと早く出会っていたなら
こんなに悲しい思いをすることもなかっただろう

僕は君といると一人きりの頃を思い出す
一人で教室でさびしく
みんなの話を見ていた頃を思い出す
その思い出にはつやがついている

古いさびしい思い出よ
安らかに眠れ、楽しい現在(いま)よ、ずっとつづいてくれ
君よ
僕に優しく、僕の人生を美しくしてくれる君よ
永久(とわ)にぼくと共にあれ
君のおかげで僕は自分の人生を取り戻した
だから君よ
永久(とわ)に僕と共にあれ、君よ
美しい君よ



少年のころは
一人さびしく遊び、恋も知らなかった
けれど季節はめぐりゆきて
今ある僕がここにいる
今ある僕がここにいる
ああ、過ぎし少年時代の思い出よ
さみしく野花を眺めていた思い出よ
今は僕の内にあれ
悩める僕の思い出よ
今は僕の中にあれ
そうして過ぎし日の思い出を
かすかに残す風景よ
季節が過ぎるように
君たちも過ぎてくれ
僕がもう一度
悲しい涙を流さないように
風景よ、さびしく去れ



あなたを知るまでは
僕は恋を知らなかった
今、僕はあなたを知って
この胸はときめく
あなたを知り、恋を知り
僕は大人になっていく
少年時代の思い出も
それにうち勝つことはできない
恋、恋、僕の恋
あなたと一緒に歩くのは
今ある、僕の定め
君の髪の毛を、君の眼を、君の心を
知って僕は大人になる
あの小さな花々が
いずれ大きくなるように

僕ら二人 他詩編

僕ら二人 他詩編

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-08

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