ちっぽけな空

空なんて 晴れてても 曇ってても 空に変わりはない・・・
それは人も同じだと どこか心の中で呟いた

ちっぽけな人達

そんな どこか どこか ありそうなお話

僕たちはちっぽけな空に何を想うんだろう

始まりはいつも 思った事にならない

心臓が張り裂けそうだった


マラソンをやると後でじわじわ来る‘アレ‘だ

今日4月1日は高校生と言う名の、自分を変えたいと思ういわゆる‘高校デビュー‘という大事な日なのだ
朝10時だった。今頃ここぞとばかりに高校デビューを企む人がわんさか新しい人に話かけている事に違いない。これはまずい。今更学校へ行っても僕の想像した人物像ならない。まずいまずいまずい・・・・

簡単に言うと僕「鈴宮(すずみや) 進(すすむ)」は何をやっても強敵が現れ、颯爽とアニメの定番シーンみたいに負けてしまう。いやいやそれぐらい気にするなと言いたくなるのは多分僕が一番。いや、二番目に分かるのではないのかと思う
だがしかしそううまく振り切れる訳ではない。
僕はプライドこそはそこそこあるくせに、小学校の頃五年間も大好きだった子に告白して一生生涯を共にするという小学生にはえらく大人ぶった妄想と素晴らしきプランだったのに突如現れた一個上の先輩も僕の嫁に告白をしたのだ。まだ嫁じゃないけど・・・
先輩の容易は悪くはない。だが別に焦る必要も無かった。何故なら今まで親に散々怒られても僕はコミュニケーションを欠かさず彼女との時間を怠らなかったから。
サッカーで勝負して決着をつけようと言われたが負ける自身もなかった。彼女がサッカー好きなのも把握してたから。
失敗した
いや、勝負で言うなれば負け無かった。PKで一点取られた時には多少僕にも緊張が走った。が、その後8-1で見事勝ったが。
彼女はその先輩の一生懸命さというのに惚れたのか、僕に抱きついたりはせず、一個上で膝をつき泥まみれで敗北。LOSEと上に青い文字をいれてもよいぐらい今の姿がお似合いの彼に。
嘘だろ。汚い。やめろ。
言葉こそ出なかったが、きっとそんな哀れみな目だったんだろう。彼女は僕を睨みつけた。
それからと言うもの僕には勝負事にはめっぽう運が無い。勉強・スポーツ・趣味。やることほぼ全て9割の確率で負ける
そんな期待されといてがっかりされる事がありすぎて、今までの学校生活には見事‘陰キャラ‘という称号を埋め込まれた

遅刻して良いはずがない。休んで良いはずがない。もう後には退けない・・・何としても俺の人生を散々にしてきたこの称号を切り離さなければ。
・・・いっそ不良にでもなって・・・ダメだ。中3から体育系ではなく、文系に身を捧げた僕に不良に立ち向かう筋力は跡形もなく消え去っている
進「最悪だよ・・。」
アラーム7時設定にしといた時計が6時57分で止まっている。最悪すぎる。称号はこんなにも俺と離れたくないのか。段々愛着さえもわいてくる。はずもなく今俺の目の前に現れたなら間違いなく殴っている。
そんな事、妄想をものの3分で考えれるから頭は良いと思う。
プランを変更して朝食を抜き、身だしなみを整え、軽く舌打ちした俺はインコのくーちゃんに行ってきますと言って家の鍵を閉めて、少し錆びついてる黒色の自転車のペダルを踏みつけた。

「最悪だ」
こんな4月1日なんて大嫌いだと、大きな空をにらみつけて言い放った

始まり 2/1

俺は決めた

こいつ、陰キャラと言う称号と一緒に生きていく、と
客観的からみたらただの変人だろう。なにせほんの数時間前までは殴りたくなるほどの存在だったのだから。
ただし正確的に言うのであれば9時間前だ。ひとまず昼ご飯の時間まで間に合えばまだ大丈夫だと思い、普段動かし慣れてない体を最大限まで動かし、後2分で着きそうな距離で僕の最後に目に映ったのは僕に気がつきブレーキを踏むも一瞬で僕に迫る赤い車。
一瞬だった。幸いどこも怪我はしておらず、頭から血を流したぐらいだった。
進「な、何が幸いだよ、!頭から血を流すとか初めてだし、!!バカになったらもうニートになるしかねじゃねか・・・」
朝から嫌な事ばかりだったせいか、俺の口から不安の言葉が飛び出した。窓を見るも朝にらみつけた空は既に見えなくなっていた。金曜日だったから良かったものの、これでさらに月曜日に学校に行けなくなってきた。きっと自分1人で自己紹介をさせられるに違いない、と、本気でめんどくさいことになってきた。
病室のベットで蹲って1人虚しくなった。音楽を聞こうにも携帯は家に。暇を潰すには何もなさすぎるこの病室にただただ嫌気がさす一方だった。
眠ろうにもなんせ約9時間は寝たのだ。寝れるはずもなかった・


何もせず、ただじっと、考え事をしていた。

やはりこういう自分が情けないのか、どうしたら良い方向に行くか、考えるのは決定するまでただひたすら考える。
決定した後でも余韻に浸る時は大抵妄想だ。本当に考えるのが好きなんだなって呆れる程だった。
俺が時間通りに起きてたら・・・
自転車で通学しなかったら・・・
ダメだ。いつも鬱をテーマにしている俺にとって、音楽がなければ妄想の次の話が浮かびあがらない。
これ以上妄想してみろ お前を殺すと言わんばかりに、気がつけば俺の気持ちは吐き気で一杯だった。ここではいてたまるか、と、僕はすぐさま布団に潜り込み頭を両手で抱えながら必死に眠ろうとした。
進「上手くいかないもんだな。」
そう呟く声は自分でも痛感する程あまりにも弱弱しかった

いつもは嬉しい事が起きてから、俺をいたぶるんじゃないのかよ。反則だろクソッ と、瞼を閉じているのに涙を零さない事は無理だった

始まり 2/2

私の心は今にも口から心臓が飛び出しそうなくらい心踊っていた。
四月一日。今日と言う日をどれくらい待っていただろうか。まるで遠足前の小学生かっ。と、今日から何回も通るであろう学校のでかい校門を前に一人ニヤニヤしていた私 桜井(さくらい) 優菜(ゆうな)は今日から高校生である。
案外私達がこれから通うこの高校は広く、きっとこの校内マップ第2号君、通称[ニーゴ]には世話になること間違いないと確信し、もう一度ニーゴを使って私達のクラス1-Dの場所を確認して、誕生日に母に買ってもらった可愛らしいピンク色の小さい財布の奥にしまいこんで早々教室へ急いだ。

うん。
きっと大丈夫。大丈夫だよ・・・
頭が悪いのは仕方がないけど。元気なのが私の取り柄なんだし!
そう心に言い放ち、躊躇する自分に話しかけられる前に教室へ入った。

???「ゆ~~~~~~う~~~~なぁ~~~!!!!!!」

突如大きな雑音が流れ込んできた。
この初めての人がたくさんいる教室でよくここまでできるなぁと感動すら覚えた
この声は紛れもなく親友の 花咲(はなさき) 香(かおる)だ。茶色な自毛に内巻きのツインテがよく似合う超元気ガールだ
私に大きくハグをした後彼女は満面の笑みを浮かべ私を指定の席に案内し終えて、香はいつも通り私に話しかける。

優菜「ほんっと香は元気だねぇ。もうそう言うの羨ましいよ、羨ましすぎるぞこの~!」
ため息をつきながら私は香に嫌味を飛ばしてはみるが
香「オーホホホホ!!香のこのスタイルかつセンスは誰にも奪えないのよ!一生嘆くといいわ!!」
といつも以上に高い声をだす
こういう所が私は物凄く好きである。ほんとに香が言うようにこのスタイルは奪えないんだろな、としみじみ心から思う。
優菜「特に胸とか・・・」
香「んえ?なんか言った??」
にくい・・・こんなスタイル・・・!!!!
教室も騒がしくなってきた。私たちのクラス1-Dはざっと40人ぐらいだろうか。教室も少し、中学の時と比べてきつく感じる。。
あいにくと私はあまり人が多い所は好まない。だがしかし遊ぶ時は大人数が好きなので、何気に我が儘なやつだなと渋々感じる。
                           ー午前8時45分ー
先生と思わしき先生が片手にクラス名簿と思わしき物を持ちながら教室のドアを開け足を踏み出す
歳は35歳程度だろうか。体格が実に良く、いい感じに髭も伸びており、髪も癖があるのだろうか・・入学式というのにちょっと洒落ていない。いやいやまず第一に何故白衣なのだろうか。教壇の前に立ち、右手の物をその上に置くと

???「ああ~~。。ん、おおし皆席につけ。」
寝不足なのか気だるそうな声に、目の下にはクマができている。

????「あ~。皆さん入学おめでとう。今日からお前たちの先生になった楯崎だ。楯崎(たてざき) 龍司(りゅうじ)」
と先生は白いチョークを右手に持ち黒板にかきつけた。あまり綺麗な字ではないが読み取れる程度な字だ。

龍司「んん、、皆揃ってんな。ん、一人いないじゃねえか・・。んと、鈴宮 進・・何してんだか・・・」
めんどくさそうに、胸ポケットから赤いボールペンを持ち名簿らしき物にチェックしている。
普通入学式に遅刻するだろうか。きっと私より相当おっちょこちょいなんだろう。となんだか私はどこか安心してしまった。
結局そのまま遅刻というより学校に彼はこなかった。不良なのだろうか。恐ろしい。。。
先生は、一人生徒がいないことなど全く気にせず、淡々とクラスの簡単な自己紹介を済ませて、初めての授業が終わった。
帰り道は香と一緒なので一緒に帰る事にした。

香「いや~~あの子かわいそうだねぇ。月曜日に一人だけ自己紹介だよ!?私だったら耐えられないよ~。」
香はまさに月曜日にその子をいじってやろうかとニヤニヤしている。
この子はあまりにも元気、かつポジティブなのでやりすぎたらどうしようもなくなる。酷くなる前に止めなければならない。いわゆる私の役目である。
帰り道家付近で私は香と別れた。またね、と元気に手を振る香。絵になるなぁと私は自然に微笑み家に帰った。
家に帰り着き、自分の部屋に荷物を放り投げて、私はベッドへ身を投げた。

優菜「・・・・・・・・・」

特にこれといった出来事もなく、友達もできず、なんだか気持ちが下がる一方だ
幸い今回は学校で迷う事もなかったのでそれだけは本当によかったと思った。
数時間後お母さんとお父さんが帰ってきたので、夕飯の時に今日はね、と楽しげに話している私をお母さんとお父さんは笑顔で頷きながら聞いてくれた。
シャワーを浴び、私の髪に雫が滴る。あまり訳があるわけでわないがしばらくじっとしていた。
月曜日。。
なんだかこのまま友達できそうにないなって思うと随分悲しくなるものだ。
濡れた髪を乾かし
なんだか今日は疲れた と
机の上にある携帯を見つめ 触れずに布団の中へ入り 考える間もなく深い眠りに落ちていった

あの日に手が届いていたなら

怖いから 怖いから 泣くのかな
泣いたら 怖くなるのかな・・・・・・・

あの夕焼け、茜色に染まっていた 君と丸い太陽

出会ったら 出会わなかったら

本当に 一隅なもんだな

信じなければ 信じ続けなければ

きっと届く事はもうない。。

あの日に あの場所に あの匂いに あの時間に あの体に あの空気に あの体温に あのあのあのあのあのあのあのあのあのあのあの


ああ
届かないのかな それとも逃げられてんのかな
わからない。
また随分と昔な気がする。
きっと最初のあの時は いつまでたっても

あの月曜日に起きた事は 

掌中の中だ

Monday 1/3

何気なくまだ眠い。
今日は目覚ましではなく自然と目が覚めた。窓の青いカーテンを開けて空を眺めてみる。
一瞬綺麗だな と思うがすぐさま僕の脳は理解したのだろうか。今日は月曜日。あのおそれていた月曜日だ。ベッドからすぐさま出たのは良いものの、ただぼうっと立ち尽くして何かを考える様となってしまった。だが今更何を考えれば良いのか。今日の晩飯の事か?。
僕は惨めな気分になった。何を考えれば良いのか分からない上に、その、『何を考えれば良いのか分からないのは何故か』という一つの謎にも出くわしたのだ。非常にどうしようもない。もう朝っぱらからめんどくさいと思うばかりであった。

進「あぁぁぁ。眠いけど眠れないってわかる眠さだくそ。」

と小言で一階への階段を降りながら口ずさんだ。
今日はもう全員いないのだろうか。家の中はとても静かであった。ただ唯一物音がするならくーちゃんの小さく実に可愛く愛おしい鳴き声。
何度聞いててもとても素晴らしい。なぜここまで可愛いんだ。
やめよう。これ以上考えたらネガティブゾーンは完璧に広がりまくる。

リビングに入ると、茶色くて四角いいつも食卓に使われるテーブルに僕の朝食と思われるものが置いてあった。

黙って熱いブラックコーヒーをコップに入れて、パンとキャベツ、トマトと目玉焼き、めっちゃ王道やんけ…と思いながら口に流し込むように食べ終えると。支度をものの五分で終わらせて、玄関を開ける

進「ふぅ…行ってきます。散々な一日になりませんように」

Monday 2/3

外からは何やらガヤガヤと騒がしい。俺は今トイレにいる。
いや、望んでここに居座っている訳ではない。ここを出て右に曲がって最初に見えるのが自分のクラスだというのに。緊張しすぎている。
それにしてもだ、何故あそこまで朝早くから学校に来ている生徒が多いのだろうか。中学の頃は自分の家から学校までの距離が近かったのでクラスの中でも朝1を連続で記録していたのでなんだかとても入りづらい。どうしたものか と考える。
このままここを出たら間違いなく皆の注目を引くだろう。それはごめんだ。高校デビューはもう諦めたのだ。それに座席の場所も分からない。そこで間違えて女子の席にでも座ったらどうなる。最悪自分の顔に赤くはっきりしたジャンケンの[パー]が付くであろう。恐ろしい・・・
いくらなんでも考えすぎていると、深くため息をついた。すると聞き覚えのある音がふと聞こえた。いや、鳴ったのだ

[キーンコーンカーンコーン・・・・・・・キーンコーンカーンコーン・・・・・・]

進「は、はぁ!?う、嘘だろ!?だってまだ8時45ふ・・・・あああ!!」

またしても 失敗
中学の頃は9時ピッタリなっていたのでてっきり9時と思っていたのだ。しくじった。
急がないとHRに一人遅刻して廊下に・・・!!!
頭の中は急げ急げとエラーがでるばかりだった。

進「まだ、間に合うっ・・!!」

もう僕に羞恥心はなかった。
教室のドアを開け、クラスを高速で見渡す。僕の頭は超高速で回っていた。ひそひそと聞こえるがもうそんな事は気にしない。高速処理で机に人がいない所を探し出し、窓際の一個前の列の二個後ろと三個後ろが空いていた。僕は急いで二個後ろに座った。もちろんの事僕は無言になった。頭の中は既にパンパンだ。この羞恥心は後から来るだろうなと、顔を少し下に向ける。基本時間通りに動かない、守らない先生は嫌いだが今日はお礼を言いたい。ナイスだ、と後は先生を待つだけだと安心して肩をすくめようとした時だった。普段、いやここ一年間ぐらい僕の肩を触る人はいなかった。久しぶりに触られると僕の体はビクッと反射を起こした。後ろを振り返ると金髪の俺と同じぐらいの身長のチャラ男と思われる少年が立って僕を見下ろしていた。
俺の足はかすかに震えている。あぁ、俺は今日このチャラ男に散々ファーストフード店なのでネタにされるのであろう。おそらくこれは極上の大トロぐらいなネタであろうとくだらない事さえも鮮明に思い浮かぶ

???「あ・・・お前事故ったやつか!あはは仕方ねえよ。はやく荷物どかしてくれ。先生きちまうだろ?」

少年は意外に優しく 一瞬こう言える奴らがきっと女の子にモテるんだろうなと思いながら ありがとうと軽く頭を下げて言いながら荷物を移動し自分の席に座った。
僕が席に座ったと同時に先生も大きな欠伸をしながら教室へ入ってきた

龍司「うんうん、おはよーさん。お、今日は事故らなかったのかアクシデントボーイ」

と僕をニタァと見てにやけながら言った
誰がアクシデントボーイだ。いやその通りだが、むしろアクシデントボーイよりエラーボーイだ。やはりお礼など心から言わないようにしよう。勘だが多分こいつは嫌いだ。龍司と言う名前の割にはごっつい体格をしているがこう見えても理科・生物などなんでも担当教科はえらく天才らしい。なんでもかずかずの賞でここ五年銀賞以下はとっていない上に設計・作成も手がけるのでこんなおっさんっぽい先生はこの学校に生かされているのであろう。進と言う僕も進めてないのだから人の事は言えないが・・・
と先生は出席だけ確認し じゃあ俺は寝る!と言い放って教室を出ていった。

???「あっははは。こりゃ三年間楽できそうだな」

と、先ほどの少年がクスクスと笑いながらこちらを向いた

徹「あ、そういえばまだ名前言ってなかったな。徹。佐藤 徹って言うんだ。よろしくなアクシデントボーイ」

少年はこれでもかと言わんばかりの笑顔を僕に見せつけた。まぶしい。だけどこいつは友達になろうとしてくれるのか


進「うっせえよ。こっちこそよろしくなチャラ男」

俺は嬉しかったのか、まだ会って10分もたってないのに俺は素を出しすぎた。だが俺はあまり自分を隠すのは得意では無い。
むしろこれぐらいで嫌われるくらいなら最初から無かった事の方がいい。

徹「はぁ!?んだとコノヤロー!。金髪だからよく言われるけど全然違うからな?!おしゃれボーイって言えよ!?」

徹は自然と僕に言葉を返した。こいつなら多分大丈夫だろうと、保証なんてどこにもないが俺は少し安心した。
最近嫌な事ばかりだったからか。つい最近まで親に怒られっぱなしだし、車にはねられた時におそらく壊れたのであろう一万ちょいするミュージックプレイヤーは粉々になっていた。
だがなんと友達が一人できた。もちろん一人の方が楽なのだが 友達ができたのは目標でもあったのだ。なんにせよおおいに越したことはない。
なんだかは今日は一日良い気分で終われそうな気がする。油断したくはないが何故か不思議にそう思えてしまうんだ。

Monday 3/3

高校生初、三つの授業を終わらせて昼休みを迎え、俺は疲れた、と一つため息をついて授業で使った教科書をカバンの中に入れていた。
三時限目である数学Aと大きくかかれている教科書と様々な色ペンを直さず、まるで地獄から開放されて何か楽しんでやろうと言った様な顔をした俺の前の席の青年は俺に話しかけた。

徹「おあ~~~っ!!!やっっと終わった!飯食べに行こうぜ進!!」

少年、いや彼は相当お腹が空いていたのだろうか。笑いながらお腹をさすり、僕の返事を待たず僕の左手を掴み颯爽と僕を連れ出した。
あまりお腹が空いていない。むしろ今は食べたくない。
僕は元から食欲があまりない。一日飯を抜けと言われたらそこまで苦じゃないであろう。水分、大好物であるコーヒーまたはカフェオレさえ飲んでいれば三日は食べなくてもいい。それくらいカフェインは俺にとって大事だ。最低でも一日缶コーヒーは二本飲まなければだめだ。もうそれなしでは生きてなどいけない。完全にカフェイン中毒だった。正直風邪で寝込んでてた時にカフェインを取らなかった時は本当にやばかった。あの時は親にばれないように夜中2時に家を出て徒歩4分、往復約10分の自販機まで足を運んだのである。もちろん熱もおかげで37・5℃だった熱も39℃まであがった。あの日は散々だった。何故近くに自販機がないのだと、普通家から近い物なんじゃないのかと、それからあまり自販機を良いと思った事がない。何故なら基本パック式のカフェオレやコーヒーしか飲まないし、コーヒーは冬でもアイスだから。あったかい缶コーヒーなどそれはもう缶コーヒーなんかではないとさえ思う。
そういう懐かしい事を思いながら徹についていく。なにかのラブコメだと勘違いされないか怖いぐらいに俺は必死に走った。

~大食堂~

それにしても本当に広い学校だ。なんにせよまずこの食堂はおそらく体育館二個分に値するくらいだ。。
学校内・外、施設は最新の物も多く、そしてグラウンドも四箇所、武道場もあり自販機、売店、など様々ある。
全校生徒約5000人はおそるべし。。中学校人が少なかった場所で育ったのと、あまり大勢が好きじゃない俺に対して今にでも吐きそうだ。

徹はまるで何回もここに来たことがあるのか人ごみをうまくよけながらすぐさま食券のある所にたどり着きすぐさま財布からお金を取り出し「カレー大盛り」と表示されたボタンを押し、出てきた食券を愛おしそうに見つめると俺を置いて食券を受け付ける場所へ行った。
僕はあまりお腹が減っていなかったがなにも食べないのもあれだったので「サンドイッチ」のボタンを押しサンドイッチをもらいに行き忙しそうにしている従業員に食券を渡しサンドイッチがのった皿を片手に持ち徹を探した。あいつは勝手だなまったく。と呆れながら周りを見渡す。
思えば本当にでかい。まったくみあたらない。いくら徹がわかりやすく濃い人材でもさすがにこの広さは聞いて呆れる。

進「はぁ・・・無理だろわかんねえよ・・」
そう言い俺は近くの黄色い二人用の丸いテーブルに座った。まったく・・・と少し不機嫌そうにサンドイッチを食べながら次の時間になにかし返してやらねばとイライラする。二口目のサンドイッチを口に運ぼうとした すると向かいのテーブルに見知らぬ女子生徒がたちどまっていた

???「あの、急にごめんね、?ここ、一緒にいいかな、?」
黒い髪のセミロングがとても素敵な女子生徒が少し恥ずかしそうにサンドイッチを食べようとしている僕に話しかけた。



心臓が張り裂けそうだった

マラソンをやり切った後のアレだ

いやいやいやいやいやいやいやいや他に席あいてるし無理無理喋れない と心が暴れだした。
俺はコクッとただ無表情に反応を見せるが内心はもう真逆であった
あぁ嬉しい事は間違いないがこの子はなんだ 新手の清楚を見せつけ貢がせる系のやからか
きっとそうに違いない俺のお金は決して他人にはかさない。そして貢がない。貢ぐのは音楽で充分だ。
そんなまたもや妄想を考えるとあまり予想してなかった事を彼女は口にした


???「あの、その、ね、。事故・・もう怪我大丈夫なの?。」

と彼女にロクな事を聞くなと本音かつ毒を吐いたら間違いなく落ち込みそうな悲しげな表情をし、すこし俺との目をそらしながら彼女は言った
ふと思い出した。教室に入りすぐの机の子であった。
彼女はちょっと焦って自己紹介してなかったね、と苦笑いしながらいうと



桜井 優菜 と僕に告げて少しやりきったような顔を見せた

意味など

=楯崎 龍司=



毎日毎日本当に煩い

本気でイライラする時は多分誰の声も届きはしないだろう。
こうやって学校に俺だけの空間があるだけでも随分助かる。
これで何本目だろうか。午後6時を過ぎようとした時にあらかじめ用意していたコーヒーを飲む。
今日のコーヒーは微糖の気分だ。俺は味わう事が嫌いだ。5秒もしない内に冷えていた微糖のコーヒーを飲み干した。
椅子に大きく背もたれをかけ、天井を見つめる。
すると決して感情の込もっていない声が耳に響いた。

???「それ、7本目ですよね。カフェイン中毒になりますよ」

そう冷たいで俺を見下しながら言うと女教師は無糖の缶コーヒーを一口飲む

・・・・・・・・・・


そんな事言われなくても分かっている
伊達に理科・生物など伊達に20年間研究していない
俺に声をかけたのは俺がかけもつ1ーDの副担任の
安原 純子だ。
きっとまたいちゃもんをつけにきたのだろう。
真面目かつ冷静でクール。俺とは絶対噛み合わぬ存在であろう。

龍司「で、なんのようだい安原、先、生」

眼鏡をかけ直し、パソコンに目を向け、彼女に背を向けながらふてぶてしく言い放つ。

安原「先生はどう思いますか。今回の世界について。」

龍司「さあ、どうだろうな。まだ分からん。
    だけど、、もうそろそろ図書室に行けばわかるんじゃないんですかい」

安原「相変わらずですね。私はあの子が今回は違いすぎると思います。何かちが、」

龍司「あんたがここで何を言おうが息を引き取ろうがまだ関係ないだろう。帰んな」
だめだ
とてもイライラする。
つい大人気なく喋り口調が悪くなった
ちょっと沈黙が流れて、安原はドアの前まで無言で歩く。
なんの表情も変わらぬ。それでこそあなただと。心の中で呟いた・・・


安原「自身はありますか。今回に」

龍司「・・・。
    ある訳ないだろう。この前はお前が死んだ後・・」
安原「そうですか」

そう冷たくまるで俺の真似をするかのようにすぐさま去っていった
人の話ぐらい最後まで・・・・・・・・俺も言えないか・・・・
そう苦笑いし椅子に座る
龍司「ハズレだよ先生」
カシュッ・・・
9本目の缶コーヒーを開け、パソコンの中のフォルダを開き、不敵な笑みをこぼす

図書館1/2

=鈴宮 進=

放課後。やはり図書室・図書室と言うのはどこも独特的な匂いを放つ。嫌いではないが、集中力に欠ける。
結局昼食の後、徹を見つけ出し俺が最初に言葉を放つ前に ごめん と頭を深々と下げ両手には俺の大好きなコーヒーを持っていることもあり。俺もあれだけの広さなら仕方ないかと思い許すことにした。
既に徹と優菜はどこかで知り合っていたらしく仲良くメアドも交換していたらしい。
                                  あのチャラ男が・・・・・・・

昼食時には実は優菜も友達と食堂で食べる約束をしていたらしく。すぐにその友達と言うべき友達がきて、何の進展もないまま彼女達は去っていった。
イライラと変な期待が混ざり合っていてあの時はもの凄く頭の中はぐっちゃぐっちゃしていた。
そして今日は掃除当番ではないから気楽に帰れると思っていたが徹が今日優菜ちゃん達と図書室行くから先に行っといてと言葉巧みに僕に早々に告げどこかにいってしまった。
というわけでかれこれ30分近くまってはいるが。図書室の扉は一向に開こうとしない。
いや、相当待たされるのは分かっている事だったが。。宿題も終わり、通学バッグの整理も終わりすることもなくただ椅子の背もたれに深く腰をかけてじっとしている。

進「世界は残酷だな・・」

適当にそんなくさい独り言を呟く
主題を決め 次第に妄想を広げていく 悲しく より終わり何か見えなくなるように 一人暗くなっていく
こんな面白みのない世界なんて大嫌・・ 

ドッ!
突如背中を強く押され一気に背筋に電撃のような物が走る
進「おわああああああああああ!!??」
???「のおおおおおおおおおおおおおお!!??」

俺もビックリしたが俺を脅かした女の方がビックリしていた

優菜「こら香!!そんなことしたらダメでしょ!」
俺を脅かした女は優菜にこっぴどく叱られていた。女はぶつぶつと言い訳を言っているがおそらく優菜には通用しないであろう。その横では徹が腹を抱えながら必死に笑いをこらえているつもりなんだろうがクスクスと声を漏らしている
徹「いっやあ、、ほんと、ぷっ・・・・。まあ許してやれよ。お前が元気無いのを見てやったことなんだよ。」

と、笑いすぎて涙さえも出ている徹が俺の肩をポンっと叩いて俺に言った

???「いやぁ、さっきはすまんね少年。アクシデントボーイ君!私花咲 香!よろしく!」
と元気いっぱいに言う彼女に押されて俺は苦笑いしかできなかった。
俺を含む四人は椅子に座り、徹が皆にかたりかける

徹「ここの皆同じクラスだから是非仲良くやろうな。つー訳で今日は語り合おうぜ!ってな訳で今日な集まった!」
と、徹の発言から始まり
俺たちはごく普通の、高校生らしいたわいのない会話をし始めた。
少しだけど幸せだった。感じ取る事ができた。
優菜は香にツッコミをいれ 香はさらにボケをいれてくる 徹はそれに笑う 僕も笑いつつ茶々を入れる。


こんな日がきっと良い思い出になり 良い分かれ道にもなるんだなって 笑った




「今日の調子はあまり良くないです。安原先生。」
灰色の髪の女はそう言った

図書館 2/2

=海野 紗紀=



7限授業の終わりの後の放課後、私はとある人物に呼び出されて別館の図書室に足を運ばせていた。
図書室内を見渡せば人はちらちら目に入るが、あまり人気がないのを感じ取り内心安心する所もあれば 残念 と思う
背もたれに腰深くかけている青年もいれば 資料を整理していて切羽つまってまるで話しかけるなと言わんばかりのオーラを出している人もいる

とりあえず適当に空いている席へ、通学用バッグを置き自分も座ってみせる
どことなく図書室 本がたくさん置いてある所は不思議と落ち着くものだ。
どこかで見たことのあるような どこかで感じたことのあるような どこかで匂ったことのあるような この
           


                        変  な  感  じ



「あら、待たせてしまったわね。ごめんなさい。」
私に声をかけた人がいつのまにそこにいた。
別にそんなに待ってなどいないし、気さくな人だなぁと心なしか思ってしまった。
安原 純子。。私たち1・Dの副担任。何故だか異様に付きまとわれている。
ただなんとなくなのか、なんとなくではないのか、決まった言葉は
「体調はどう??」
の言葉から始まる。別に嫌とかそんなのではない。もっとなにかこう、ひっかかる所があるのだ
もちろんそんな訳の分からぬひっかかる事などわかるよしもなければ、探る余地もないし、今更純子先生に
「なんでそんな事を聞くんですか」 なんて事聞けない訳ではないが 聞いたらダメな気なんて
なにを考えてるのかもわからなくなった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

純子「元気ならいいの。。気分悪くなったり、変な感じ、?とか、違和感があったら遠慮なく言ってね?」

変な感じならばさっき感じたが別にいいだろうと思い私は頷くだけだだった
元から体調は良くはないし 体も色々と弱い私だから と。今日は考えない事にした
先生は用があるから先に帰ったが私はただそこにぼうっといるだけだった

徹「はぁ!?嘘だろそれ!進ってそんな事あったのかよ!」
進「笑うなよ!!!!」

もうこの図書室は真ん中付近にいるあの四人で満たされているようだ
通学用バッグを手に取り、図書室を出た
確かあの四人は同じクラスだったはずだ。まぁそんな事はどうでもいい。

あぁ

今日はなんだか変な日だ

あの4人を見て自分が一人なのが恥ずかしいのか辛いのか

わからない

わからない


わからない




目には何故か涙がたまって溢れ出していた


おかしな日だなぁ ほんと

招待 1

-------佐藤 徹--------



PM9時48分
店の中のゴミを集めて俺は店の裏側にあるゴミ捨て場に早々と思い袋を持って足を運ばせ汗を手で拭い、最近買った携帯を眺めて時間を確認しては友達と一緒に撮ったプリクラの待ち受けを見てよりバイトが終わるのも後少しなのでつい自然に笑みが溢れる

ったくなんつー変顔してんだよ・・・・笑

また遊び行きてえな・・・

そう思いながらゴミがたくさんはいってもちろん良い匂いではない袋をきつく結んでその袋を投げ込んだ
高校生活が始まり多少疲れは感じやすくなっているが。小学校の頃から新聞配達も経験しており、校則違反ではあるが中学校二年生の時からレストランでバイトもしていて、父親が禁煙もしなければ酒も飲まず小さい頃から武道、特に剣道と柔道、空手を極めていたらしく、遺伝なのか体は丈夫な方ではあった。。
しかしそんな体質も役立っているとは言えど、中学校からバイトをはじめたのはその誰よりもかっこよくて、誰よりも自分を褒めてくれて、誰よりも強くて、誰よりも大好きな父親が亡くなった、殺されたからである。
もちろん誰にも話したくなければ詳しい事なんて誰にも言っていなければ嘘だってついてきた

姉が父親に憧れ優秀な警官にはなったがそれでも家計は裕福なものではなかった。そんなこんなでバイトを掛け持ちだってしている。
もちろん俺も警官になる予定だ。父親よりも立派な警察官になって、それから・・・・

どうしたいんだろう

改めてみれば父がとても素晴らしい警官であったのは日本内で一目おくぐらい知っていた
ただでも俺は父親に近づきたくて ただそれだけで 
あの人のことをもっとたくさん知りたくて

「ありがとうございましたー。」
一体今まで何回こんな事を言ってきたか。
わかった所でなんにも変わりはしないけど。。なんて思っていたら暖かく包容力があってどこか落ち着くおじいちゃん店長が話かけてきた
「徹君はほんっとよく働いてくれるねぇ・・最近ここ何日か入りっぱなしでしょう。売れ残りのシュークリームとお弁当もっていきんしゃい。」
と優しく言ってくれてとても嬉しかった
「いいんすか!?ありがとうございます!!」
今日の晩飯を確保してついつい、うきうきしてしまっている
お疲れ様でしたー と店の方を向き遅くならないうちにちょっと足早に歩く

バイトに入る前に買って飲み干さずに取っておいた黒い炭酸ジュースが俺の体をまるで浄化しているみたいだ
多少炭酸も抜けて、生ぬるくはなっていたが今日も放課後腹がちぎれるぐらい進達と笑いそこからバイトだったからか、喉も渇き、体力もなくなりかけていた俺を復活させてくれた、なんだか幸せな気分だ。いや今はきっと幸せだ。なんて不気味に笑っていると後ろから声をかけられた

「そこの君、こんな時間に何をしているの」

やばい。これは非常にまずい。
学校ではバイトはしていいが11時には家についていなければダメであり、将来があやうい!
そりゃ金髪なのはめだつけど・・・!!!自毛だから・・・・・!!!!
警官は女だ。まだ距離はあり全速力で走れば逃げれる・・・・・・・・・・・・


はずだった
俺の視界が180度回転した
逃げようと思ったその瞬間女警官はまるでチーターのようにすぐに距離を縮め俺に見事な背負い投げをお見舞いしてやったのだ
まあこの地域でそんな事ができて間合いを詰めるのがいかにも父譲りといいたい。
「さ!観念しておとなしく・・・徹!?」
投げられた時からすでに抵抗なんてしてないっての、、、
あははと苦笑いしながら手を差し伸べる姉に俺は渋々何も言えず手を取り立ち上がった
事情を説明するとまあまあ納得してくれたのか、仕事も今日は上がりらしいので一緒に帰る事にした
車通りも少なければ人通りも少ないから俺たちの声はなんだかステージで反響するぐらいな感じでなんだか家族だなってさらに思った
姉も最近俺を心配してくれる
学校はどうか たのしいか 具合は悪くないか

大丈夫だよ姉ちゃん、俺強いからさ

俺頑張れるからさ


ただいま と言って明るく照らされた玄関

そうだ こんどあいつらと遊びにでも行こうかな と

携帯を開いた


「進さん 優菜さん かおるんさん が招待されました」

ちっぽけな空

フィクションです

ごちゃごちゃしてよくわからなくなるかもしれませんけどどうかよろしくお願いいたします

ちっぽけな空

結構な長編だと思います。まだ不明ですが 初めて小説に手をかけた第1作品目なので色々おかしい所があると思いますが キャラクター達の成長、また自分の成長を暖かい目で見て貰えたらとても嬉しいです。 改めますが 長編で 突如なんじゃこの話は!?と先な話、続きが書かれないと分からない様な事が多いと思うので キャラの説明をいれたり まとめをいれたいと思っています。

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • サスペンス
  • ミステリー
  • 青年向け
更新日
登録日
2015-02-24

Copyrighted
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