写真

僕は毎日彼女を写真に収めている。

彼女は僕の後輩であり、部下でもある。

誰よりも頑張り屋さんで、誰よりも愛らしい女性だ。

今日も彼女は最近お気に入りの猫カフェで猫と戯れている。
なんだか、猫に嫉妬してしまう自分が嫌だが、
それも愛ゆえの感情である。
彼女は家で猫を飼っていたのだが、数か月前に亡くなってしまったと会社の飲み会の席で零していた。
その寂しさを癒すために珍しい深夜営業の猫カフェを探して仕事が早く終わると来ている訳だ。
僕に言ってくれたら猫カフェに送るし、
なんだったら僕も付き合うのに。
でも、僕に気を使ってくれるのだろう。
なんて優しいんだろうか。
でも、やっぱり少し寂しい。
僕はケータイを取り出して猫とじゃれる彼女を撮った。
あぁ、なんて愛らしいんだ。
もちろん、彼女の方だが。
彼女が店を出て、自宅まで歩きだした。
僕は声をかけようとも思ったが、彼女を驚かせるのは申し訳ないので、帰宅を見守ると僕も帰った。

それから数日して、僕は久しぶりに大学時代の親友に会った。
彼は婚約した彼女がいるらしくそれを自慢したかったらしい。
彼はデレデレした締まりのない顔で僕に携帯電話の待ち受けを見せてきた。

彼の携帯電話の待ち受けを見て、僕の時間が止まった。

写真の中の彼女は今まで僕に見せたことのない笑顔で目の前の親友と腕を組んでいた。

彼はなにを思ったのかそれ以外の写真を山のように見せてくれた。

その沢山の写真の中には僕の知らない彼女しかいなかった。

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なんとなくヤンデレというかストーカーのお話を書いてみようとしたらこんなんなりました・・・・。
結構頑張った結果でございます。

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更新日
登録日
2015-01-17

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