「俺とお前」

体験談を元にしました詩です。なにか感じることがあればいいな、と思っております。

俺が五歳んとき 笑ゥせぇるすまん観て怯えていた
光るTV消せば かあちゃん帰ってくると思っていた
冷蔵庫開けたってあるもんはマヨネーズと卵だけさ
それで満足すりゃいいのに 帰りを信じてた


親戚んとこで 寿司食わねえかって言われたけど
あったかい家族の邪魔は出来ないから食わなかった
ただ遠慮と見せかけた他人行儀だったのさ
なんで俺がお前らの子ども 遊ばせなきゃいけないんだよ


今でも鏡みると
そこにかあちゃんが映ってることに気付く
車を何台も買っては売ってた面影に気付く
俺も周りからそう見えてんのか?
違う こだわってんのは自分だ


俺が15歳んとき いきがって身体売る女がいた
ホテルの中は狭くも広くもないって 怒ってる
家にもどこにも帰りたくないって言ってたお前は
孤独なのに叶いもしない夢みる少女だったのさ


「捕まった男は22の童貞で警察に怒鳴られてたの
あたしも取り調べと供述書なんか読み上げられて
でもホントはあいつだって 寂しいって
気づいてあげられればよかったんだけどね」


今でも鏡みると
ここにお前がいることに気付く
男とっかえひっかえしてたお前に気付く
お前も俺と同じ村八分にされてんのか?
違う 水に流せないのは自分だ


今でも鏡みると
そこにかあちゃんが映ってることに気付く
車を何台も買っては売ってた面影に気付く
俺も周りからそう見えてんのか?
違う こだわってんのは自分だ

「俺とお前」

「小説」や「詩」は、私は次々と忘れてゆきます。しかし書いたのだけは覚えてるんですよね。

「俺とお前」

まるでその場にいるような感覚を憶えていただければ、幸いです。

  • 自由詩
  • 掌編
  • ミステリー
  • ホラー
  • 成人向け
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2012-01-03

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