牧場物語 ミネラルタウンの変人たち1

牧場物語 ミネラルタウンの変人たち1

昔々、はるか遠い場所でのお話・・・。
夏休みに遊びに来た牧場。
そこで、主人公はある女の子と知り合った。
それから十数年、ふたたびやってきた牧場は
見る影もなく荒れ果てていた。
そう、おじいちゃんはもういない。
この場所を牧場として残すのか、
それとも思い出とともに葬ってしまうのか。
すべてはプレイヤーの判断に
ゆだねられているのです。

牧場物語 ミネラルタウンの変人たち

[chapter:199Ⅹ年〇日X日△曜日 雨]


私はいつもと変わらない毎日を過ごしていた・・・

いつもと変わらない日々にもう飽きを通り過して飽きだしている。

今振りかえってみると、普通の人生だったなと思う。

感傷に侵っていたところでどうすることもできないか、と、開き直り。
気怠く新聞を開く。コーヒーはミルク多めに砂糖を多々。・・・甘い。
紙の音を何回もたてながら読み進めていくと
とある広告が目に止まった。


「牧場主求ム!牛や鶏、羊たちと共に素敵な牧場で人生を楽しんでみませんか?!
連作先はコチラ!○○?ー?△△△ 営業担当 トーマス・エジ・・」

最初はふーんと流していた、が、牧場・・・つまり、資産

となると話は別だ。瞬時にそんな生活を数度思い浮かべてみる。

牛に乗って街樹を走り回ったり 草原をまたいで一日中爆睡したり 犬に芸を教えこんだり

ちなみに私が住んでいるアパートは動物どころかペット禁止なのである。ゆえに。



・・・これだ。



「これよ!これこそ私が・・・
俺が理想とするTHE・ZINSEI!!!」


人生。そう。思い立ったらすぐ行動。早速急がばまわれと実行に移す。


「あ、すいません。新聞の広告を見て連絡したんですけどー・・・・・ハイ。ハイ。。」

年齢が若すぎるだの 他にいい人がいたんでゴメンナサイなど・・・それなりに苦戦するかと思いきや
あっさりオッケーしやがった。そんなんでいいのか担当。



そしてー

ここから俺の牧場物語は始まった...

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[chapter:登場人物]

クレア(さん)「牧場主」
年齢:20歳
誕生日:秋の月24日
身長:165cm
体重:5?kg
好物:甘いもの全般(オレンジジュース)

自称「俺」が特徴的な牧場主の一人。何故かバジルさんが大好き。
元々はOLで都会に住んでいたが暮らしに飽きてミネラルタウン(田舎)へやってきた。
器量の良さから変人たちによく絡まれ牧場仕事が疎かになりがち。
金髪、碧瞳、色白が揃った容姿端麗だが中身は残念ながらオッサンである。繰り返す。オッサンである。。
減らず口が増える一方で惡になりきれない中途半端な自分に嫌気が差している面も見受けられる。

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グレイ「鍛冶職人(仮)ドヤァ」
年齢:25歳
誕生日:冬の月6日
身長:173cm
体重:67kg
好物:芋系(焼きともろこし)

悪化する就職戦争(要するに不景気)にて、宛もなく彷徨っていたところを爺さん(サイバラ)に買われる。
両親とは不仲中の不仲。田舎から飛び出す様に都会から出るために敢えて祖父に付いて行ったようだ。
プライドが高く無愛想。しかし、なんだかんだクレアに基本的な牧場作業について教える等(何故知っている)世話好きな部分が目立つ。些細な事でビビる所謂「ヘタレ」である。
かなりのイケメンで人気投票でも一位間違いなし!なのだがー
ピートやカイに対する扱いが他とは違い(無愛想)やけに親しすぎることからホモ疑惑が浮上。
更にマリーと何やら怪しい創作物に取り組んでることからも腐男子疑惑も浮上。
世の中腐っている!と愚痴っているがどちらかといえば世も末である・・・

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クリフ「はたらきたくないでござる!」
年齢:23歳
誕生日:夏の月6日
身長:172cm
体重:59kg
好物:おふくろの味(カレーライス(至高))

両親と生き別れになりこの町へやってきた。ずっと懺悔室に引き篭もっているためか肌は青白く飄々としている。
最初は塞ぎ込みがちで自分のことを話そうとしない、が、大体慣れてくるとドス黒い本性が顕になってくる。
わざとらしく「カ・ワ・イ・イ~v」を連発したり仲よさそうに見えて実は嫌っていたりクレアより女子力が高い。(ちなみにあちらはどちらかというと女子力(物理)である。)
しかし貧乏なので食費や宿泊費を抑えるため魚を釣ってきたりその辺で野宿したり64馴染みのワイルドな一面もある。


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ドクター「まだ三十路じゃないよっ?!」
年齢:28歳
誕生日:秋の月19日
身長:183cm
体重:77kg
好物:健康食品(牛乳(ジャージー))

医学部を卒業し勉強を終えてさあやろう!となると田舎特有の高齢者いびりに遭い各地を転々としてきた。
そのためガラスのハートとなってしまい人間恐怖症に。最近ようやく精神科から抜けだしてきたんだとか。
むしろ通院期間のほうが長くなってしまい、もうすぐ三十路という境目に怯えながら今日も元気にレッツ!現実逃避
医者だからといって金持ちでもなく薬代は500~2000円、診療費は10円と破額の安さをkeepし続けている。
その代わり倒れたら全財産の半分を頂きます。ただし牧場主に限る。。 こうして医院は成り立っているのだ( )

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カイ「イジメ ダメ ゼッタイ」
年齢:20歳
誕生日:夏の月26日
身長:175cm
体重:70kg
好物:南国料理(パイナポー)

都会というまともな国の出身ながら新築の家の屋根を白いペンキで塗りたくるという奇行を公式で成し遂げた逸材。
バンダナは決して取らない中の髪の毛も晒さない事からハゲ疑惑が浮上。ハゲじゃねえ!が口癖(嘘)言うしか無い
性格は少々生意気な箇所もあるが全体像は気さくで明るい海漢。女の子からは当然受けは抜群である。
お陰様で男共からはブーイングの嵐。「モテる男はツライぜ・・・フッ」 ただしピートとグレイとは仲が良い。
以下並ぶリックとは生涯未来永劫となる犬猿の仲である。実に理不尽である。

リック「カイだけは絶対に許さない」
年齢:26歳
誕生日:秋の月27日
身長:178cm
体重:67kg
好物:卵料理(温泉卵)

可愛いは正義だ!妹のポプリを過保護なまでに溺愛し趣味はアイドルの追っかけ。しかも幼女である(エリザちゃーん
家で飼っている鶏とは兄弟のように意気投合している。本人は断固そう言い張るが
もらう本人である鶏に急かされエサを巻いていたり行かせてもらう対象である鶏に散歩を強いられたりと下僕でしか見えない。
鉢巻巻いたり三角メガネ(固定)肩まで伸びた髪といいダサいの代名詞を誇るミネラルタウンの住民の中でもグンバツに飛び抜けてダサいが時折都会へ商談に出る際に想像できない格好で出没しているらしい・・・。
以上並ぶカイとは生涯未来永劫となる犬猿の仲である。実に嘆かわしい。


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ラン「ハイソコ鍵をかけてホモホモしない!」
年齢:20歳
誕生日:夏の月17日
身長:159cm
体重:7?kgえ
好物:美味しい料理(チーズフォンデュ)

幼いころに母親を亡くしたからかしっかり者のおてんば娘に育った。ミネラルタウンの宿屋の元気な看板娘。
注文を受け振り返れば鞭が飛ぶ。いらっしゃいませと言えば鞭みが舞う。三つ編みは凶器である。
グレイと髪色が一緒なことから腹違いの兄妹ではないかと噂されているが真相は謎のままではない(ガセです((
生き別れたクリフを誰よりも心配しつつも見守っているが家賃滞納となれば話は別のようである。
特技の料理は食べるも作るもどんとこい!下手だった頃の私とはさよならパラレルワールド・・・

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エリィ「はい?えーりん??なんですかそれ」
年齢:20歳
誕生日:春の月16日
身長:161cm
体重:4?kg
好物:草以外で(月見団子)

両親を交通事故で亡くしてからまだ幼い弟の為にも女手ひとつ
という程でもないが、やはり、しっかり者のヤンデレ娘へと進化。
度々ドクターへの嫉妬らしき言動がよーく見受けられる。よくやった公式!
薬を間違えるイベントが多いことからドジっ子テヘペロ基質があるのかもしれない・・・
孫娘ながら容姿はエレンさんと瓜二つである。少し髪が長いくらいしか変化がわからない
いつもメイド服で町を彷徨いていることから今では旅先のお土産、ちょっとした有名人となっている、かも。

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マリー「冬コミがPicnicだとしたら?夏コミは戦場よ!!」
年齢:23歳
誕生日:冬の月20日
身長:158cm
体重:5?kg
好物:野生植物等(リラックスティー)

とある雑誌上にて、16歳という若さで初の最年少デビューを果たし20歳になった途端、流星のごとく引退を突然発表。普通の幸せを手に入れたいんだそうです
そんな事件があったことから彼女をブラック★ロックシューターという異名で呼ぶ隠れファンがいるのかもしれない
父親の仕事の都合で数年前にミネラルタウンへ引っ越してきたそうだが
今ではすっかり変人として馴染んでしまっている...あの頃は初々しかったのに。誰ぞ
連載10本を受け持っていた当時と比べて13本に減ったと本人は大喜びしているそうだが、もう既に末期なのかもしれない、、
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カレン「~・・・・・どうら☆(酔)」
年齢:26歳
誕生日:秋の月15日
身長:171cm
体重:5?kg
好物:酒(ワイン)とつまみ(ピザ)

前髪どうなってんの?というきわどい質問は置いといて。ご先祖様の遺伝だそうです
性格はまさに姉御肌のプリニー。動作はがさつで大胆不敵にハイカラ革命!勝利は私のためにあるっ!!古
パラレルではクリフとは従兄弟の関係らしい。こちらの世界ではそのような設定は無いはずだが
ランとグレイのようにネタでイジられることがしばしばある。酔っ払って絡まれている姿はなかなか様になっているが。
父と母と娘で仲良しこよし。リックとは幼なじみで相撲では完全無敵だったらしい。恐るべし姉御

ポプリ「ポプリひよこじゃないもんッ」
年齢:16歳
誕生日:夏の月3日
身長:142cn
体重:3?kg
好物:鶏(オムライス)

まんまわがままおこちゃま娘。兄のリックが毎回うっとおしくて仕方ないそうだ。喧嘩するほど仲がいい
普通に1年目でも頑張れば結婚できるそうなのでもしかしたら時代的にそうなのかもしれない。ロリコンホイホイ
母親の病気のために一人旅立っていった親父の顔は知らない。いつか帰ってくると信じ続けている。
なかなか兄も短期で子供っぽい様な気がしてならない、が、母であるリリアさんがいるととても心強いのでよしとする
いつかは都会へ住みたいという野望を持っている。そんな都会っ子であるカイの話は彼女にとっては道なる冒険録なのであった。。
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ピート「前髪、前髪、この前髪がトレードマークなんですよ~」
年齢:21歳
誕生日:冬の月5日
身長:165cm
体重:53kg
好物:肉()

特別ゲストとして呼ばれた牧場主。クレア「おめーの席ねーから」とライフされてからは出荷業者で下働き中・・・
クレアより1つ年上のほのぼのとしたお兄さん。可愛い妹がほしいこの頃。とびきりの幼女を希望します。
どまんなかストライクなポプリちゃんのアレであるカイとはなんだかんだでライバル関係にある。
と自負しているが、本人であるカイはそんなこと全く気づくわけもなく、そういった場面に遭遇したとしてもネタとして打ち返されることが日常茶飯事。
リックにやたら媚を売ってお兄さまと敬愛しているがたまにグレイにも誤って呼んでしまう。しかしその割にはこのUMAノリノリである。悪くはなさそうだ・・・

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[chapter:序章:はじまりの大地【THE・ZETSUBOU】]

俺の名前はクレア。よくみんなからはクレアアアアアアアアアアアアアアと叫ばれているよ。
元々普通に学校へ通って就職してOL生活を送っていたのだが・・・
どうも性に合わなかったようでいつも退屈だった。
その後のことは今までの通り。更にそれからは自前の貯金で買ったマンションを売り払い
始まる牧場の資金にして準備万端!後は担当の人と会うだけとなった訳だ。
住んでいた都会から出てずっとずーっとはるか遠くにある町

ミネラルタウン

山々に囲まれ見渡す限りが草草草 上を見れば晴れ晴れとした青空が広がり 下を見ればやっぱり草だ
そんな町の人口はたったの十数人。驚くほど過疎いド田舎である。大丈夫なのだろうか
心配になっていると後ろからふにっふにっと何やら奇妙な音が、足音が、近づいてくるのではないか

「やあ、こんなところで、何をしているんだい?」

ト、トマト、、 真っ赤なスーツと明らかに異質なシルクハットをおしゃれっぽく身につけたちっさいオッサンがそこにはいた。ちょこんとだ。ま、まさか、

「妖精!!?」


妖精!??


妖精!?


妖精!

・・・

妖精という単語が遥々山の方へ虚しく木霊していく・・・プルプルと妖精は震え出す。何事か そして

「ダメだよ君ィ 勝手に人の敷地内に入り込んじゃあ」

耐えた。らしいな。だがしかし、顔の方は真っ赤である、隠しきれない怒りが俺を襲う!
さて、話を戻そう、俺はー


クレア「牧場主のチラシを見て来た者なんですけど・・・」


言ってやったったぜ。ドヤァ。するとパッ顔つきが変わる。ああー!今までのことはなんだったのかというまでに

「君がクレア君かね?!ほうほう、若いねえ!んでもって美人だねえ~・・私のもう亡くなってしまった奥さんなんだけどそれはまあ大層うるわしくー・・・・・・・・・・・・・・・」


続いた。その間うとうとと。1時間後。


「まあ息子はそこまで似てないんだけどね。むしろ私にそっくりで!ほら、いつも山のほうにいる」

げっそり。勘弁してくれ。おっちゃん・・・。顔で示してもだめだコイツ。言うしか無いのであった


クレア「あの、おれ、ここの町の人じゃなくって」

「おお、そうだったね!いかんいかん、つい、外の人と話すのは珍しくてね!私の名前はトーマス!チラシの主だ」

以後よろしく、と、軽い契を交わす。・・・ただの握手だよ。ホッ
もう既にここの牧場の牧場主になることは決定済みらしい。道理ですんなり通るわけだ。

だが断る

トーマス「えええ?!そんな、どうしてだい?」

知ってるくせに。なにせ牧場の敷地上には沢山の瓦礫と石畳だけではなく鶏や牛、羊のあからさまな死骸が転がって死臭をプンプンと匂わせているからだ。これさえなければ。まだやれたかもしれないのに。そういうことだ。
やり場のない、いいや、あるね!怒りがこみ上げてきたぜ!!
さっき暇つぶししていた小屋にあった箱のなかのブツを取り出す。そういうことだ。。


クレア「騙しやがったな?」


さらば牧場物語 ようこそルーンファクトリー 時代は幕を開けた

トーマス「なな何を持っているのだねそれは斧ではないかああああ!??」


画面に映らない具合に鮮血がほとばしる汗!まだ生きている。今度こそ


トーマス「まま待ってくれたまえ!騙そうと思っていた訳ではないのだよ!元々この牧場には」

クレア「遺言を書く猶予を5秒だけやろう。さあ。書け。このクレア様に主の財産をすべて明け渡す、と」

トーマス「それは計画的殺人なのだよ!」

クレア「交渉決裂、だな、では最後に息子に言い残すコトは」

トーマス「ハリス、愛してるよ」

マジかよ。ゴメン。やっぱムリだわ。そんな惡にはなりきれなかった。ふっと冷静になってみる
・・・マンション。売っちゃったんだよな。なのに、所持金500円って、、・・・ブワッ

クレア「うわーん!ばかあ!銀行に預けただけだもん!だって1000万円もして・・・それなのに!」

あんまりだあ


トーマス「だからクレア君落ち着きたまえ!私の身に害があるからこんなことをいうこともあるのだけれども!このまちなかでは斧や道具を振るいすぎると」

ドサッ

ふっ、と、体中の力が抜けていく・・・な・・・ぜ・・・だ・・・・・・ついには膝をついて崩れる。
OL暮らしが長すぎたのか?まだ20ですよ?それなのに・・・それなのに・・・!!
あんまりだあああ

トーマス「確かに、牧場土地代はタダです、動物は最初からおります、なんてチラシに嘘の記載をしてしまった事その他余罪は詫びよう。しかし。きっと君にとって忘れられない大事な何かを手に入れられるという保証だけは、信じてくれたまえ、私はただ恩人が培ってきたこの牧場をー・・」

めまいがする。視界が宵闇に染まっていく。空はまだ明るいのに。とても印象的に感じる・・・耳も段々と遠くなって


「ようこそ 牧場物語 へ」

トーマスとは違う。 若い女の人の声が最後。 また何より印象に残った。
そんな春の始まりの季節 季節はまだ1日 ちょうどいいのかもしれない タイミングなのかもしれなかった

[newpage]

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・


「★ぱんぱかぱーん☆」

また、誰かの、声がする

誰なんだろう

でも なんだか 懐かしい気がして 仕方ないんだ

誰なんだろう

だあれ


「クレアちゃん。お久しぶりね。元気してた?
自分からまさかお供え物になるなんて子初めてだったから
あの時のことはよーく覚えているわよ♪」

「もうあれから10年かぁ・・・ほーんと
私ももうすっかりオバサンねぇw」

「それはそうとクレアちゃんにお願いがあるの。
それはね・・・いちご1パック泉にお供えしてほしいの!
あの時みたいにいっせーの・・・ドバーンって
・・・なんちゃって。冗談よ。冗談 ウフフ」

「って、今回は特に半強制的な話じゃないみたいね、、
何がいいかしら、ええっと、そんな物思いに更けてると時間が勿体無いわ!
牧場なんだけどー・・あなたはゼッタイやるわ。やるしかないですもの。。
マンションの件もあるけど何よりここはあなたにとって思い出深い土地なんですもの
ん、忘れた?そうね。でも。暮らしていれば段々と蘇ってくるはずよ・・・
そんな心地よさの中でトーマスも言っていたけど本当の生きがいってものが
あると私は断言しましょう!だから、牧場、だけじゃなく、いろいろと、がんばって、ね」

いろいろ、と、か・・・他に昔の其処には何があったっけ?たしかー


帽子をかぶったまだあどけなさが残る少年
「なんだよー いたんなら返事くらいしてよ こわいなぁ」

短髪をした近所のワルガキっぽい子
「ぜってー!おまえにはまけねえからな!ぜってーだぞ!」

気弱そうな黒髪の至って普通な子
「やめようよ~・・前も壁にペンキで落書きして怒られたじゃないか・・・」

そしてまだ茶っぽさが残ってる髪色をした当時の俺と
「ううん、ちょっと、一人旅かな・・・親は探してるかもしれない
けど ゼッタイ自分からは帰らないんだ」

高く片結びしたちっちゃい女の子
「おそらね、りくもうみも、ぜーんぶ!なかよしになれたらいいなっておもうの」

気の強そうだけど世話になったお姉さん
「ええ?アタシのことはビューティフルおねえとおよび!
って、ルーシィって何よ;」

一瞬しか会わなかったけどそれとなく変わった人だった
「すぐ帰っちゃうからから名前なんて覚えても・・・
ええと、マリィよ。あなたたちよりちょっと年上かな。。ウフフ」

ちょっと怖そうだったけど本当は真面目で優しいお兄さん
「君は俺を見てちっとも震えないんだね。こんなマッキン金でさ。不良みたいだよな。ってもう不良か」

同じくお兄さんなんだけど子供っぽい高校生かな
「まーだ子供だから生意気とはいえどうもアイツは癇に障るんだよな・・・ってそれよりも受験受験!」

振り返ってみると本当にいっぱいこの街には思い出があった。今も実家にあの時描いた絵日記は残っているだろうか
いろんな人にいろんな事を教えてもらった。都会じゃない親切さがあったな。
釣りや家庭菜園程度の野菜を育てたりどこかのうちにいって料理を教えてもらったり失敗作を皆で処理したり・・・


「あら!見慣れない子ね。どこから来たの?ええ、都会から!?」

「ばーか。別に。夏休みだから従兄弟の家に預けられてるだけだっつーの。。
本当はどうでもいいんだよ。オレのことなんて。会話なんてほとんどしねーし」

「あん?ユウマだ??野暮なこと聞くもんじゃねーよ!俺だって知らねーってのに・・・」

「あらぁ~・・失敗作ができちゃったわね。でもお砂糖かければ大丈夫よ。さ、食べましょ~♪」

「あっ、おじいさんおじいさん!今日はこんなものが取れましたよ」

そういえば牧場をやってるおじいさんはどうしたんだろう
「フォッフォッフォッ ワシに対してだけは敬語で喋るもんじゃのぅ ティートよ」

山小屋のようなうちの中で少年とおじいさんは親しげに話している
持ってきたのは大量のキノコと草と黄色い花。なんて名前なんだっけ
帽子の子はふくれっ面をして反論する

「別に気をつければそうならないよ。それとボクの名前はティートじゃない。」

フォッフォッフォッ おじいさんはよく笑う 元気そうに健康そうに


「いい?ボクの名前は また一度しか言わないから 今度こそ覚えてよね?いい?ボクはー・・・・・」

・・・なんだっけ?思い出せない。肝心なところで。たしか、そう、たしか・・・・・・


「おーい 生きてるか」

また、別の人の声がする、でも、またこの声も多少なりとも変わってはいるけど、どこかで


クレア「・・・う、ま、、」

UMA

うまである。ハッキリとはいえまだうつろしながらも。まっさきに見えたその先にはそのような文字をしたロゴ
そして何より 帽子をかぶった あどけなさはもう残っていない 青年の姿 まじまじと見つめてくる面があった

[newpage]

「うまで悪かったな。別に。馬なんて興味ねーけど。。」

腫れ物にでも触ったか?そのようにUMA帽子をまた更に深く被りまじまじと見つめてきた面が隠れる。
青と黄色と水色のロゴに赤いツバをしたカラフルな帽子にマッキン金のぶかぶかなツナギ。
なかなか顔立ちは整っているように思えた。まだ少ししか見てはいないものの。所謂、イケメンである。
何よりも、気が弱い、自身がなさそうな、しかし譲れないところは譲れない。そんなまだ半端な面構えをしていた。
少し、心がチクリとした。もしかしたら同年代なのかもしれない。肌を見ればわかるがやはり深く被りすぎて見えない
周りの状況を見てみると真っ白いベッドとシーツ、ふかふかの枕の上。そうか、どうやら、俺は

クレア「ついに大人の階段を登ったってことね!」

なるほど!わからん。成人式があったのはつい最近のことだが。そういえば大人なんだな、と、気づく
いやいやいや、それよりももっと早く気づかねばならないことが、チラッ、ちらちらっと

クレア「いやいや冗談だってそんな何をムキにいったー?!!」

問答無用に殴られた。あの。一応ボク女の子なんですけど。あのー・・


「そんなぺったんで通用すると思ってんのかよ。オラ。ぺったんぺったんつるぺったーんっと」

また問答無用で胸板を叩かれる。板だ。自分で言うのもなんだが・・・い、いたぁ?


クレア「き・・・き・・・き」

「おい、どうした?別に野郎の胸板なんざ何発触ろうとも別に。」

クレア「・・・・・・・!!!」

触った!コイツ!堂々と触りやがりました!感触がもにゅもにゅしてないとかそんな事実は無効です!
おっおっおまわりさんんんんんんんんんんんwwwwwwwwwwwwwwwwww
もう確信犯だねコイツぁグレートだぜ!じゃなくって!寝てる間にキスですか?!ベタですかぁ?!


クレア「イケメンとはいえ容赦はせんぞぉ!?」

「知るかよそんなこと!むしろ容赦ないなオイ!」

つかみ合いの取っ組み合いが始まる。さっきの斧があったら一捻りなものを!どっかいっちゃったよ
とはいえOL生活まっただ中だった俺に当然か弱いレディー!勝ち目なんてあるわけもなくー
余裕で床ドン!する。逆にこれじゃあ俺が襲ってるみたいじゃねえかよ!違う!違うからね!?今外野きたら

「・・・」

人がいた。でけえ。牛乳飲み過ぎだろってなくらいモロドクターだ。頭のアレつけて聴診器かけて何より白衣の天使。
後ろのホラあのシャーってなる弾幕のカーテンあるじゃん?あそこから隙間だけ顔出して
シャーって戻ろうとしてるわけ。こりゃマズイもん見ちゃったなって小声に出てますって
見た目も白衣来て頭のアレつけて聴診器首かけてどこからどうみてもドクターです。あじゃじゃしたー


「ドクター助けろよ!何がどうあってこうなるわけないだろ!」

必死の残念なイケメンは助けを呼ぶものの考えるドクターとやら。めんどくさそうです。
一息置いてから仕方ないなぁとまた小声でつぶやく。この人老化早そうだな。なんとなく


クレア「とはいえこのまま黙って身を引くクレアさんじゃないぜええええ!?!」

すんごいジョジョ意識したセリフなんだけど誰もわかるハズもなく。あ、ちょっと今一瞬間が開かなかった?
床ドン!ならぬ床キープしているとズッシズッシと気ダルそうに近づくドクターそして。軽々と
両腕手組を掴まれ余裕で持ち上げられ痛い!つかでけえ!医者なのにいくつあるんだ?!スラムダンク展開!
多分180もある巨体はゆっくりと獲物を地面へ降ろしそれからそれから壁ドン!なぜに!?まず腕力強ッ!!

ドクター「ふふふ、油断したかい、ほのぼの穏やか系と見せかけてその心意気は!ちょいワル親父でした」

あ、親父、ってことは

クレア「年増なんだ」

いや、うっかり。つい。どうもそれがいけなかったらしく。すんげー悲しそうな表情される。見てられないから背ける


ドクター「まだ三十路じゃないから!まだ28だからね!?ね、ね、グレイ君。まだボクいけるよね!?」

焦ってる。尋常じゃないくらいに焦ってる。それよりもはやくこの壁ドンの腕どけてくんないかな。
グレイ「いや。もうキツ」と言いかけた瞬間。うっとのみこみグレイ「うん!イケルイケル!」心機一転何があった
助けてくれ。もう誤解されそうで。すいませんちょっと寝ぼけてたんですパニクっちゃって襲っちゃったんだす
すいませんからはようはよう其処から撤退していただきたい!コブラツイストー!じゃなくてええええ!!!

「ちょっと!医院では静かに!って何やってるんですかー?!
アナタ!もう墓まで呪ってやります!絶対に!!ぜーったい!!!」


最悪だ!水色のタートルネックのような・・・とにかくメイドの巨乳が
後ろのしゃーっとなるカーテンから急に出てきたのだった。
知ってたらちょっとは手加減しますとも!ですがしかし!!
ここ医院だってことまでは頭回らなかったんだよw
いかにも粘着質そうな、即ち、ヤンデレだ。
初対面から好きな人バレるってどんだけわかりやすいんだこのメイド・・・
ああいかん更にめんどくさいことになったった!とととりあえず!その
・・・ぶっとい注射器を地面に置いて無抵抗の意思を表していただきたい、そこのメイドさん、ね、?
ふと壁についているカレンダーをみてみると2日。4月2日。まるまる1日俺はここで寝ていたのか?
カレンダーの済に書いてある 補足 について呼んでみる。すると。
ミネラルタウンではリアルの3倍の速度が経つことによってようやく日にちが変わるようになっています。とある
つまり、そうなると、ここでの2日という日にちはー・・・・・リアルでいう6日間だった。なんてこった。
まるでマボロシ島だ。俺はまだ寝ぼけているのかもしれない。そうだ。もう一回寝てみよう。そうすれば。
またいつもの日常に戻れるのかもしれないのだから!てなわけで。二度寝します。おやすみなさい・・・くごー
・・・頭がくらくらするんだ。斧を振り回したとかじゃなくて。もっと物理的にこう、なんだか。


ドクター「エリィ君!あんまり病み上がりの子の頭揺らしちゃダメだって!エリィ君!」

揺らされていた。あの。目の前にお星様がチラついてきたんですけど。・・・スヤァ


エリィ「あ!なんの表明も出さずに寝落ちだなんて私許しません!起きて弁解してもらいますから!」

ドクター「さすがに死者だすわけにはいかないから!経営厳しいんだからこれ以上問題起こすのは勘弁してくれよ、本当に、グレイ君も何か言ってやってくれないか?」

助け舟を出したつもりだったようだが、おあいにく、、

グレイ「あんた・・・そろそろ察してやれよ。こんな茶番がもう何年続いてると思ってるんだ。やれやれだぜ」

なぜだろう。会ったことはないはずなのだが。こいつに言われたらおしまいだと思ってしまった。なぜなんだろう。
怒りに燃えていたエリィとやらもまたグレイとやらに逆ギレしだすも段々と惨めになってきたようで。
しまいにはどうでもよくなったのか。

エリィ「はぁ・・・・・・クレアさん、だったかしら?
町長さんからいろいろと聞いたわ。あそこの牧場主になる人なんでしょ?」

クレア「ええ!?それはまだ・・・」

きょとんとしている。全く事実反している。といった具合、か、、
担当。俺が寝ている間に話を噂を広めまくってやがるな・・・!
おのれ、担当ならぬ町長!この恨みはー・・なんだっけ?まだ頭がふらふらする。

エリィ「・・・ゲージを見ると、まだ体力が回復しきっていないみたいだから、お茶でも飲みましょう?」

ゲージ?あらぬ場所を見つめてそう答えた。そのあらぬ場所を目で辿って行くとー・・・・・まじか。
もうケージとしか言えないケージというものが

クレア「ねーよ」

なかった。もうね。幽霊でも見えてんじゃないのかと
渋々むしろ喜んで!お茶をいただくことにした。
こんなお茶なんかで体力回復だの気休めとしか思えないのだがな・・・

[newpage]

クレア「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアナニコレエエエエエエエエエウマイイイイイイイイイイイイイイ」

グレイ「うるせえええ!!!・・・でもうまいな。」

おまえもなUMA帽子!ったく、なんだこの、ツンデレは。最近流行りのアレか。
このなんだ?リラックスティーというお茶・・・不覚にも びびった。意外にも美味かった。不覚
先程の水色メイドが私のお茶の入れ方がどうこう言っているが
・・・冷めてても上手いんじゃないかな?悪いけど
驚きの白さを誇るベッドから立退き お茶を楽しむこと 明らかにこのお医者さんの机の上
せめーよ!せっかくのお茶が台なしだよ!あ、でも、なんでもいいです・・・


ドクター「このお茶にはその名の通りリラックス作用があるんだ。
疲れているときやストレスがたまっている時なんかに飲むと最適だよ」

補足どーも。そういって人の分飲むんでるし!この人が絶対疲れ一番溜まってるよ!
しまいには隣のヤンキーオレンジまで取り合う始末である。おまいらな・・・
少しは頭のふらつきも治ってきたところで、話を本題へ戻そうか、、


クレア「あのさ、聞きたいことがあるんだけど・・・」

ドクター「そうそう、ボクも君に聞きたいことがあってね」

うっ、先に話の先を折られたぜ・・・ま、まあ、世話になったことだし
あまり大ぴらに動くわけにはいかないか・・・ここはこちらが折れることにした


ドクター「君の名前は」

名前・・・ハッ!

クレア「け、警察だけは勘弁!!」

ドクター「いやいや、そうじゃなくて、一応名前くらいはしっておかないとね」

あ・・・なんだ。そういうことか。やけに神経過敏になって損した・・・。


クレア「・・・クレアっていいます。牧場主ってのはその!」

ドクター「ああ、君が例の、噂の牧場主だね!ボクはドクター。皆からはドクターと呼ばれているよ。」

ちがーう!また折られたよ!俺の心が折れそうだよむしろ!はああ
しかし・・・名前がドクターなのか?誰も本名で呼ばないなんてハブられてるなぁ
流れからして空気を読んだのかその他勢が名乗り出る。


エリィ「じゃあ私も軽く自己紹介しておこうかしら。私はエリィ。
ここの医院のお手伝いをやらせてもらっているの。よろしくね?」

グレイ「・・・グレイだ。鍛冶職人やってる。・・・・・・」

エリィ「鍛冶職人、じゃなくて、まだ修行中でしょ?早とちりねえ」

修行僧のグレイは帽子をまた深く抑えてぷいっとそっぽ向く。
・・・もしかすると、人見知りなのだろうか、隠れながらふと見えた頬が赤く見えた気がした。
牧場主である前提で軽く雑談があちらこちらで交わされる。あのな・・・
もうしらばっくれちゃおうかな~・・ふてってたところでどうしようもないけどさ・・・でもなあ
どちらかというと、二人仲良くキャッキャウフフしてる。紛れも無くしている。
グレイ君置いてけぼりじゃあないか!・・・む、もしかしたらこれはチャンスかも!?


グレイ「あ、お前もそう思った?」

どうも同じことを考えていたようで。机の下からゲシゲシひざを蹴ってきて合図なのか?
うん、そのようで、リア充爆発すればいいよね。ほんと、な、、


グレイ「今のうちにこっから抜けだすぞ。このままじゃ時間の無駄だ。」

席から離れる。ドクターがあっと呼び止められかけるもエリィに捕まる。あらま
その様子をまじまじと見つめているとはやくしろ。やれやれ。と溜息ついてる間にぐいと腕を引っ張られる。
・・・この感じ。本当。なんだろうな・・・ふと夢で見たデジャヴのような何かがよぎるも

クレア「・・・なんだっけ?」

すぐ忘れてしまうのだった。またも遅いぞノロマ!と言われさすがにおまいうヘタレ!・・・んん。。
・・・・・・・・やはり思い出せなかった。もういいかな。

[newpage]

空は真っ赤に染まっていた。夕暮れ時だ。もう子供はお家に帰る時間だぞっと。
ミネラル医院と書かれた看板を後にして左の方へ進んでいく。
一方、右の方にある、医院と似たような建物はどうやらお店のようらしい・・・。
青年は後ろカアラついてくる俺に目もくれずズカズカと先を進んでいく。

クレア「ねえ、これから、どこにいくの?」

ふと、ピタリと止まる。途端にぶつかる。急に止まるから・・・やはり?後ろも振り返らずに一服。そして溜息。


グレイ「どーせ、泊まるとこないんだろ?」

クレア「うっ・・・」

怯む。都会にあったアパートだかマンションだかはもう既に売り払ってしまったのでどうしようもない。
こんな年で建物所有している方もどうかしているが・・・あるものは仕方ないのだ。親譲りでもなく。
しかし、だからといって、ねえ


クレア「男女二人屋根の下なんてクレアさん認めませんよっ!!」

瞬間グーが飛んできた。痛い。冗談だって。多分。


グレイ「俺は別にそれで構わないんだけどな」

クレア「構わないって何さ!こっちとしては、もう大問題よ、大問題!」

グレイ「・・・おまえこそマジになってねえか?」

あっ・・・と開き直った頃には時既に遅し。策略にはめられたわ。一服一服


クレア「いいもん、牧場で寝るから」

グレイ「あー・・知り合いにそういう奴いるわ。普通に金が無いからってそこらで野宿するヤツな。」

ゲ、マジかよ!?多分これも冗談だって・・・現状そう大していいとは言えない状況なんだけれども


クレア「・・・いっとくけど今500円しかないんだけど?」

いや、まじで、他のモノ全部没収されちゃったから。いろいろあって。
思わずグレイという青年は唖然。もうアホかと言わんばかりにくるり、と、ようやく振り返りー


グレイ「おまえバカか」

言われた。マジか。でも察してほしかった。つか察してやれよ!
500円しか持ってない社会人なりたてなんて未だにわけありお小遣い制貫いてるやつか
単純に金使い粗すぎるやつとか!そんくらいしかないじゃないか・・・
どちらにも当てはまらないんだけどな。一応働いてます。キリッ
・・・・・・空気がおいしい。さすが田舎。といわんばかりの流れである。しばらく経ってから
堪忍したような形で

グレイ「あとで倍返しな」

スマン!ごちになります!・・・まさか本当に倍返しってことはないだろうな・・・・・・
こうして一日目はなんとかなりそうで助かりそうなフラグが立ったのだぜ。

[newpage]

手入れされた道を左へ右へ右へ後ろえ!あった。其処はなかなかウッディな見た感じそこら辺で見た家々とは違う。
なかなか大きい。つまり!宿屋である・・・。もしかしたら旅館なのかもしれないが。そこはご愛嬌ってことで。
扉を開けるとチリーンと上に取り付けられていたベルが鳴る。なかなかにシャレ乙である。
ただいまー とやはり無愛想に中へ入る青年UMA。家の中くらい帽子とれよな;なんという執念であろうか!
中はなかなかに広かった。何やら支度を始めているそうだが。ディナーの用意はできたか?ってところ。
・・・のはずなのだが。一人カウンターでガツガツと荒々しく夕飯を食い散らかしている客がいる。

「ランちゃんおかわり!」

何杯目なのだろうか。すぐとなりにはいくつも積み上げられたお茶碗がひいふうみい・・・
細いなりをして相当だな。ランちゃんと呼ばれたオレンジのなっがーい髪をした
みつあみの少女はハイハイとご飯を盛る。完全に世話役だ。もう長いこと相手しているっぽい。


ラン「あっ、いらっしゃいませー お客さん?ごめんね。もうすぐで酒場の準備できるから」

もうちょっと待ってて。とメンゴからのテヘペロ☆。お茶目だな・・・。
若干スルー気味ながらふとグレイを見上げると髪色がなんだか似ているような気がした。
もしかしてお兄さん?なんちて。その割には似てないな。性格とか

グレイ「言っとくが兄妹じゃねえからな」

あっ・・・察し。いつも初対面の人に言われてるのか思われてるのわかってるんだな。
よりむっとした顔をしてしまった。まあすぐ直に治るだろう。いつものことだ。知らないけど。
マスターらしく店長がようやくこちらに気づく。白いひげを蓄えたなかなかダンディハウス。
ベストが酒場とマッチしやがるぜ!カウンターで定食食ってるのは置いといてだなぁ。


「ん、見慣れない顔だな。いや、おまえじゃなくて」

ん?俺??と人差し指をこちらへ向けるグレイ。なわけねーだろ。物忘れひどすぎるぞ。
しかし少々忙しそうなので視線は再び作業の方へ戻してはいるものの。軽く名前くらいは
さっきのように申しておくべきなのだろうか?名乗りだす前にカウンターの青年がごちそうさま、と、ご丁寧に。


「それじゃ、お代はここに置いとくからダッドさん。」

と言い残し席を立とうとする青年。扉の方へ向くとこちらに気づいて押し黙る。何故に?
なんだかテンパっているような。何もしていないのだが。コイツ相当の


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

シャイボーイだな。グレイより酷いぞ。うぷぷっ。クスクス笑ってたら帽子で叩かれた。だからコイツぁ・・・


グレイ「よぅ。また長いこと出かけるのか?クリフ君く~ん??」

クリフという青年は一転顔見知りがいるからか落ち着きを取り戻し口を軽くへの字に曲げる。
気にいらなかったようだ。まあいかにもバカにしてそうな口調だもんな。やれやれ


クリフ「別に。すぐ帰るから。じゃあね。」

一刻も去ろうとするもまたしてもグレイが引き止める。ちょっとホモ臭い。


グレイ「おいおい、初対面さんがいるってのに、無視か?ちったぁ相手してやれよ」

クレア「ええ!?俺が相手すんの?なんかやだ根暗そうだし!」

あっ・・・じょ、冗談よ♪オホホホホホ・・・・ クリフ君更にうつむく。あっー


グレイ「・・・おまえ。さりげひでーな。。俺でも思いつかねえよ、そんなディスガイア」

使い方も意味も違うから!それ某シュミレーションゲーム!関わっちゃいけません。
つい口が滑った。悪い悪い。かなり悪かったと思ってはいる。・・・うう、きまずい、、
店のこんな真ん前でしんみりとした空気ってあからさまに


ラン「こーら、営業妨害しない!」

ですよねー・・場所変えないかったって、ねえ、、?
するとあちらが動いた。これでチャラにしようや。ってなんもないけど。


クリフ「君、さ、誰」

クレア「牧場主」

クリフ「ふーん」

クレア「なんか君カレー臭くね?」

クリフ「さっき食べてたから」

クレア「え、食い散らかしてただろ、表現からして」

クリフ「だってお腹空いてたもん」

クレア「まあわからなくもないがー・・…」

そっけねえ。つかさりげやっぱディスガイアッてる。どういうことなんだろうか。
なんともいいがたい格好をした首周りにはモフモフ巻いてなんつーか原始人ですか?やはりマッキン金。
そして中は焦げ茶色をしたノースリーブといったところかな。いやもうすんごい格好すぎて。。
全体的に焦がしたような茶髪なのだがしかし。髪の先端だけが妙に金髪になっている。どうなってんの?コレ
なかなかイケメンというより中性的な容姿をしている・・・ふーむ・・・カレー臭い。台無しだな。残念!
[newpage]

クレア「・・・・・・」

クリフ「・・・・・・・・・」

クレア「・・・」

クリフ「・」

歪み合うほどではないがお互いガン見。冷戦というものだな。こりゃマズイ。
動いたら負けだと思っているように一歩も動かない。あの、そっちから動いてくれよ。でないと

グレイ「おーい、おまえら、そこ邪魔邪魔」

扉の前から動けと言われるも動けないじゃないか、と、、言ってる間にお客さん来ちゃったじゃないか!
チリーン。赤いスカーフに白いシャツを腕まくり、俺のサロと似たり寄ったりな青いサロペット。
ポスリとまあまあ深く浅く被った帽子に何よりみょんと生えた前髪が特徴的なふっつうの青年だった。
見た感じ農業でもやってる人なのであろうか?だがしかしあんな廃れた牧場に係員らしき者など
隙をついてクリフが扉をくぐる。ちっ、逃したか、、 耐え切れるはずもないがなシャイボーイにしちゃ
前髪の青年は律儀にこんにちは~とご挨拶。おう。と返すも人のこと言えた義理ではないな・・・。シャイガール


「あれっ、もしかして、あなたはー・・・・・」

青年はふと動揺するも失礼と帽子を取りお詫び申す。帽子取ると前髪そこまで目立たないんだな。アンビリバボー
グレイがじーっとガン見してくるがすんげーイライラする。帽子むしりとって叩き返してみる。スッキリした。


「トーマスさんから聞いたんですけど牧場主さんですよね?」

またこの話か。やれやれ。


クレア「まだ正式には決まってないけどね。俺はクレア。元OLだ。君はどこぞの作業員だね?」

またしても傲慢な態度。あいや。深い意味はない。いつものことだ。やっちまった。


「ここの住民じゃないですよ。俺はピートっていって。ここの牧場やってたおじいさんの様子を見に来たんですけど」

言葉が詰まりしゅんと肩を落とす。あの牧場には人の気配などなかった。ああ。そういうことか。


クレア「お悔やみ申し上げるぜ・・・」

何故か人事ではないような痛みを感じた。あのいつもの不思議な感覚だ。これは一体。


グレイ「まてよ。牧場主が二人って・・・いいのか?それ」

ラン「さあ?町長さん適当だもの。はい、いらっしゃいませー」

みつあみ少女。こぞこぞとやってきて熱々のおてふきを3つ渡してどぞー・・そういやここお店だったな。
ピートという青年はこの後どうするのだろうか・・・勿論まだ牧場主は決まったわけではない。と思う。が
・・・俺も後先崖っぷちなんだよな。まだだまだなんて言ってたら本当にゆく宛もなくってことになるぞ。
さあ、どうしたことか。


グレイ「考え事か?らしくないな」

クレア「俺だって考えるときはぼーっとするんだよ。らしくないって・・・初対面だろう」

グレイ「考えてないだろそれ。そういやそうだったな。スマンスマン」

クレア「・・・全くすまないと思ってないだろ。」

ふくれっ面。フグのごとくプクプクと。おてふきも渡されたことだし軽く1メニュー頼んでみることにした。
・・・そういえば腹が減ったな。もう何日間眠っていたのだろうか。カレンダーはそこまで経過していない。
どうも沢山眠っていたような感覚がしきれない。もったいないな。起きていてもやることはないのだが。


グレイ「つかなんであんたもいるんだよ」

4人座りの机に俺とグレイとピート君がいた。他に席は空いてはいるものの。


ピート「牧場主同士なんで」

いやいやいや、まだ決まってないからね!?こうなったら明日にでも町長のもとへ出向いて
はっきりしてもらうしか無いな。時間だけ経ってもそれこそMOTTAINAI!
気を撮り直してメニュー表を開く。まさに酒場。飲み物しかなかった。おしい

クレア「これさ・・・昼のメニューとかダメなわけ?まだ夕方じゃん」

グレイ「慌てるな。俺達は客でも泊まってる方の客だ。つまり!裏メニューが頼めるといわけだ」

ラン「そんなメニューありません」

ズゴー・・まあそうなるだろうな。背後からプニプニと注文を聞きにきた看板娘ランちゃんが来られましたよっと。
さあどうする。水っぱらで腹が膨れるってどんな気分なんだろうな。あいにく酔ったことがないからわからんが。
更に深く考えさせられるぜ・・・そういや・・・あの大食らいの子は普通にカレーおかわりしてたような。


ラン「あっ、気づいた?なんちゃって。そう、今日はカレーよ♪」

ハナから選べないんかい!もっと早く言ってくれよ焦ったぜ。まるで家族団欒だな。仲がいいこと。

クレア「・・・グレイ。」

元々ここのシステムに詳しい先住民を睨みつける。


グレイ「乗り気だな。フッ」

鼻で笑われた。うがー!と、怒る気にはなれなかった、、 ぐぅ。それよりも空腹でフラフラだ。
ピート君も同時に腹がなる。しまいには机にひれ伏してあー・・と気の抜けた声を漏らす。あー・・

ラン「あとのお二人さんもカレーでいい?」

ピート「あ、いいです、それで」

先ほどカレー臭い臭いだの文句放ってたからすんごく食べづらい。まず言い出しづらい。が


クレア「いいですとも!」

プライドもくそもなかったのである。何より腹が減っては戦はできぬというではないか!
はーい、カレー3~!台所に看板娘の元気な声が響き渡る。今日もミネラルタウンは平和です。。。ぐぅ

[newpage]


クレア「・・・うまかったな。カレーなのに。」

臭い臭いすんませんでした。無論ハミガキは忘れないけれども。コンビニのカレーとはやっぱ違うんだな。反省


ラン「でしょ?お父さんの作る料理は一級品なんだから!」

鼻高々と自慢気に皿を片付けていく看板娘。お父さんだったのでダッドさん。やっぱダンディだわ。
時計は9時を過ぎる。再び店内に動きあり。閉店である。なかなか速いんだな。


グレイ「この時間までに帰らないと入れないんだよな」

クレア「厳しいねえ・・・あり、さっき外出てった子は?ここ住んでるんじゃないの??」

クリフ、といったか、その辺にもでも住んでいるとすれば問題ないのだが


グレイ「さあな。外は野犬も出るしやばいんじゃねえの?」

ということはそういうことでありまして。同居人のくせになかなか冷たいな。ふぅ
ピート君はというとどうやら一時しのぎということでここに泊まるようで。俺よりかは有り金はあるようだ。
グレイがはたまた倍返しならと言っていたがコイツ本当に冗談なんだろうなそれ・・・サラ金め

ダッド「やれやれ。布団が足りるかどうか。急にこんなに来られるとはな」

ラン「宿屋なんだからあるに決まってるでしょ!あっ、大丈夫、大丈夫だかんね!?」

本当に大丈夫なんだか;


ピート「あの、クレアさん、ちょっといいですか?」

ちょいちょいと呼ばれる。離れると後から席に座っているグレイがニヤニヤしてきた。あとで殴っとくか。
少々遠ざかってほかはそう聞こえないであろう距離で二人だけになる。何事か


ピート「その、牧場主の件なんですけど」

クレア「ああ、別に、いいんじゃない?君がなれば、俺はー・・」

財産を失っただけじゃないか!まだ俺はやれる!・・・そんな簡単に開き直れるような根性あったらいいよな。
言葉が行き詰まる。どうでもいい。とか言っときながら本当はどうなんだろう。俺は


クレア「・・・やらざるを得ない、かな、、」

ピート「そう、ですよね、、 実は俺どっちかというと釣りがしたくって。
ほら。ここだと美味しそうな魚なんか釣れそうじゃないですか。
それに、牧場やっちゃうと忙しくて趣味の時間が持てないかなと。
最初はそうでもないかもしれませんけど。それを考えるとちょっとしぶっちゃって」

クレア「つまり?」

ピート「他の仕事がいいかなって・・・思うんです。
独断と偏見で悪いんですけど。この街にそんな都合よく募集があるとは
限らなくてもいいのでのんびりやりたいんです。」

うーん・・・変わってるな。一言でいえば。変わってやがる。本当にそれでいいのか
と、問い詰めてやりたくなるが、そんな余裕俺にはあるはずもない。
ありがたく受け取っておくか。こちらこそ悪いんだけど。
自分が決めたことだし後悔なんてしないはずだ。


クレア「趣味ねえ・・・釣り、好きなんだな」

ピート「はいっ 夏休みにおじいさんの牧場へ遊びに行ってから ハマってしまいまして」

とてもきらめいていた。魚のようにピチピチと。少し羨ましく感じた。いいな。
すぐ思い当たるは基本ゲームしかないな。たまにそこらの裏紙にらくがきするくらいか。
たまに夏コミなり冬コミに参加して収穫を得るくらい。全くもってアウトドア()だ!
・・・変われるかな。今までのものを否定するわけじゃない。けれども。


クレア「だからって牧場はぶっ飛びすぎたかな」

いわゆるやりすぎである。せいぜい家庭菜園くらにしておけば。だが後悔はしない。決まりだな。


ピート「よかった。それじゃあ明日には」

クレア「・・・あさって」

ピート「すぐ動きましょうよ!流石に放浪はまずいですって」

クレア「あー・・だるい。つかまだ眠いや・・・おやすみぐぅ」

ピート「クレアさあああん!!!」

立ったまま寝かけるという起用技を披露した後、部屋割りが決まるのではあるが、、
なんで俺が男部屋なのかは神のみぞ知るセカイなのであった・・・ふぁっ!?
[newpage]

ミネラルタウン宿屋2階 女部屋と男部屋に別れるものの どうしてこうなった!ほわい!?
ピート君すんごい心配そうにこちらをちらちらと見てくるんだけど結局はどうもしないし。
いや、されても困るんですけど、、 グレイはなんかPSPやってるし。何やってんだろ。


グレイ「おいちけーよホモ。変態。男女」

思うより早く、拳のほうが動いてそれからそれから

げしっ!

クリーンヒット!グーパンである。理由が理由だから仕方ない!・・・よな?

グレイ「っつー!何すんだよ!」

まあちょいとおーヴぁーなリアクションをご披露するもそんな隙を狙ってPSPをかっさらう。
やっているのはまあにわかにもモンハンであった。しかも2NDGって・・・古っ
もう絶賛狩りに行こうぜ!真っ最中だった。相手はまさかのクック先生。え、嘘だろ、、
横から見てたピート君まさに爆笑。布団及びベッドの上でぎゃはぎゃはと
しまいにゃグレイに詰め寄られて掘られる。・・・ちゃうちゃう。つねられてるだけだって。そんな大げさなあ。

グレイ「あんたも何ちゃっかり狩ってんだよ!それ俺の獲物だから!」

クレア「クック先生相手に獲物はないだろう。教祖だからな。ちょろいちょろいちょろあまだぜ」

返せよーとPSPを取り戻そうとするグレイに対し俺はひょいひょいと交わす。
いじり甲斐があるというかいつもこんなキャラなのか?青年
段々とエスカレートしてくると床はギシギシと壁ドンといいヘタすると誤解されかねないような物音を


ラン「そこ!ホモホモしない!!」

すんません。隣の女子部屋から苦情がくる。ピーグレと勘違いしていただければありがたいところだが。
焦るピート君。そうだね。そうだった。ノンケっぽそうだし。うん。
ところでそうだ。これからのことをどうするか。就寝する前にある程度形くらいは繕っておこうと思う。
そうだなー・・他にもう宛がないしいいんじゃないかな?牧場主で。荒れまくりだけど。あれはあれで


グレイ「はい、終身。おやすみな~」

っえええ!?早すぎだろ!パチンと明かりが消えて真っ暗になる、も、スイッチをあさりだし再び付け直す。
うーん、と、ふきげんそうに目をこするグレイ。もう寝つきかけやがったな・・・コイツ


ピート「もう10時ですけど子供が寝る時間ってやつですね」

クレア「帰宅時間と言い精神年齢いくつだよ!全く」

グレイ「起きることは義務か!?明日早いんだから寝かせてくれよ・・・
まず7時に起きて支度して飯くったら8時に宿屋を出て掲示板見てそんで」

クレア「シャラーップ!ほーんと自分のことしか考えられないガキンチョね!
ポケモントレーナーなりたてのスワァトシくぅんですかぁ!?それともモンスターハンターてか!」

ピート「電気消すとその前に寝ちゃいますもんね・・・
俺もこのまま寝付いちゃうのはコワイなぁなんて」

グレイ「おまえらも結局がきんちょじゃねえか!配慮があるとしたら
せめて薄暗い明かりつけて小声で二人して作戦立てるとかあるだろ!」

またしてもギャーギャー騒ぎ出す。仏の顔も三度までってあるじゃん?だがしかし
大体二度あることは三度あるってことわざもあるんだ。ってことはだな・・・。

バァン!


閉まっていたはずの扉が叩き開けられる。そこにはゴゴゴの効果音と共にランちゃんが仁王立ち。ド迫力!

ラン「お代はいらないわ・・・全員表へ出て野宿」

その内容も堂々としておりました。あじゃじゃしたーww野犬出るって言ったの誰だよw怖くて寝れないやんww
所持金もカレーで消えて本当に一文無しになってしまいました。クレアさん。人からお金借りるのはダメだよ。おう

[newpage]

遠くで犬の遠吠えが聞こえる。虫のそよかな鳴き声。草がそよぐささやかな音。
風の通る感覚。雲はどんよりとしている。月はおぼろげに光っぱなしだ。
ミネラルタウンの宿屋を一時後にするおれたち3人は宛もなく彷徨うことに・・・。

ピート「おっ、お代が浮いたのはラッキーだったですね!」

ムリするな。ピート君。でもこのままうじうじしているよりかはマシなんだけど。
しーん、と、静まり返る壱勢。とてもよく遠吠えが聞こえるだこと。ガクブルガクブル
こうなったら。こうだ。そう。どうしような。

グレイ「・・・おまえがギャーギャー喚くから」

クレア「人のせいにすなっ!大体壁が薄いんだよそんなに騒いだ覚えないし!」

グレイ「現に追い出されてるじゃねえかよ。あー・・やれやれだぜ」

クレア「ほざけUMA!」

グレイ「何をこんの女男!」

正真正銘火花を散らし合う。やけになった八つ当たりなのだが。もう言い出したら止まらない。
またしてもギャンギャン騒ぎ出すと今度は上からだった。

カーン!

上からタライが降ってきた。2つ。精密すぎる起動にのって降ってきた。
ご近所のことからか罵声は飛んでこない。その代わりに甲高い金属の音が頭に響く。

クレア「いいい!?」

グレイ「ずらかるぞ!宿屋の前はあぶねえ」

ピート「わーん、いつもこうなんですかぁ!?」

グレイ「・・・実はたまにある。面目ないが」

クレア「あるじゃん!俺のせいじゃないじゃん!絶対お前が悪いよね!
いっつもつっかかってきてる感じですかヤンキーオレンジいてえ!またかよ!?」

カーン!コーン!カーン!

今度は無数に降ってきやがった。タライじゃない。これは・・・やかんだ。まじか!

クレア「とにかく撤退!撤退!!全員左へ」


本格的に酷くなってきそうなので一時撤退することにした。あの。絶対狙ってやがりますよね?
落ちたってもんじゃねえぞ、あの立体起動、、
左へずっと走ると広場に出た。ここまでくればもう大丈夫だろう。まさかこうなるとは。
予想外だった。なかなか広い場所にゴミ箱とぼんやり明るいものの消えたり付いたり少々電球替えどきの電灯
そして、行事のお知らせなどの紙がはられた掲示板があるくらいだ。ここは


グレイ「祭りは大体いつもここでやる。それかあっちの海岸とかだな。
確かもうすぐ女神祭ってのがー・・・・・」

ピート「あうう・・・なんだか体がキツイです。こうなんといいますか」

膝をついてゼーゼーハーハー息を乱す。そこまで走ったつもりはなかったのだが。
グレイが大丈夫かと心配する。大丈夫ですと返すピートくんはちっとも矛盾している。
この症状は俺にもあった。確か斧を振り回した時だったか。急にぶっ倒れるんだよなあれ。


クレア「君、なんか過剰に物振り回したり使いまくったりしてなかった?今日とか」

ピート「つ、釣りを少々・・・少し筋肉痛に」

ああ、こりゃ、ただのインドアが急に頑張りすぎて軽くあいたたたなことになっちゃった的な?
ってかまず釣りで筋肉痛なんてあるか!バカっ!どんな大物と対峙すればそんな腕傷めるようなことになるんだか
どちらにせよ体力を減らすような動きを少しでもしたら即座に医院行きなので落ち着こうか
下手したら有り金半分になるから。後になって気づいたんだけど、実は持ち金、250円になってたんだ・・・トホホ

クレア「おまいら、今の所持金、いくらだ?」

ピート「10000円ですかね・・・ちょっとキツイです」

グレイ「数えると・・・そうだな、34312円」

クレア「おまえええ!銀行とか預けろよ!倒れたらどうすんだよ!」

グレイ「倒れた時の為にあるんだろうが」

クレア「ちゃうちゃう!倒れた時がまずいんだって!なんていうかな~・・」

さりげ金持ってるのが腹立つがUMA狩りしている場合でもなく
リアルにこれからどうするか絞りだすんだっ
このまま夜明けを待つか安全性なんてちっともありゃしない

ピート「動かないほうがいいんですよね・・・こういう時って
でもこのままだと野犬に狙われてお陀仏ですよ俺たちどうしましょう」

クレア「おい年長さん なんかあるだろ策とかさぁ」

グレイ「年長・・・・・・・・・そう、そうだな。あるっちゃあるぜ?
ここからまたさらに左に進んだところに教会がある。
そこならかくまってもらえるだろう。
ただ入り方が少々強引になりがちだが・・・
この時間になるとどこも正式には鍵が掛かっているからな」

クレア「決まりか」

待て!とストップがかかる。なんぞ年長。


グレイ「ただまた厄介なことに絶対なる。特におまえな。だから困る。
提案しといてなんだが他の方法をー」

ピート「ひ、左ですね・・・いきましょー・・」

ふらつきながらも足取りは早く軽く誰よりも先に動き出すピート君。
相当辛いんだろうなこのその現象。疲労っていうのか。不思議だよな。
心配すぎるのでカレの後を追いかけることにする。


グレイ「どうかしたのかアイツ?」

クレア「さあな・・・君もそういうことあるんじゃないの」

グレイ「いいや、ないね、あんな顔青ざめて今にもタヒにそうな事なんて」

・・・どういうことだ?そういうことか??などと引っかかりつつも教会を目指すことにした。

[newpage]

ピート「こ、ここが・・・教会ですか」

こちらもまた一回り大きな建物だった。宿屋ほどではないが。屋根より高い一番上には十字架が刺さっている
風見鶏的な飾りだろうか。なかなかさまになってるじゃあないかな。
時刻は10時を切りまして、いよいよ、田舎は早く寝付くみたいだし。希望や望みは薄くなってくる。

コンコン

すいませーん、と、ノックをするも返事はない。そりゃそうだ。
もう一度ノックをする。またしても変化ない。二度、三度、、変わりはない。


クレア「まいったな・・・どうする?」

意見を求めるもグレイは上の空。ピートくんはもう限界の成り果て。頼りねえ…
頭をボリボリといかにもかいてふうと溜息。俺はどさりと地べたに座り込んで頬杖をつく。
・・・月は丸くない。しかしそこまで辺りは暗く感じない。若干安堵する。


グレイ「こういう日は狼男が出るんだろ?遠吠えがよーく聞こえてくる」

ピート「そうなったらピンチじゃないですか・・・ははは」

力なく笑う。笑えないよ。せめてピート君だけでもどうにかしてやれたらな。
ん、グレイはいーの!年長なんだから。オッサンオッサン。
・・・あい。睨まれました。こいつ。どうしてこう俺の思うことをそう
ふと、視線があらぬ方向へ、睨みつけられる。どうもいやーな予感というか予想が


グレイ「ああ、その通りだ。」

クレア「あー・・やっぱり?来ちゃったか」

通った道を振り返るとそこには3匹の野良犬が唸り声をあげる。そう、野犬である。
本当に出てくるとはね・・・獲物が豊富な牧場にでも行けばいいものを。
廃れてしまっては何もなし。ということで町に出没しているのか。だとしたら危険すぎる。
だから町の人達は身代わりとなってくれるであろう牧場主をそんなに望んで

グレイ「おい、おまえ、道具は持ってるか?じゃなきゃ一方的に体力減らされておじゃんになるぞ」

クレア「君は俺たち牧場主のようにはならないみたいだし」

グレイ「噛まれたらそりゃ痛いわ!嫌だぞ俺倒れないからってずっと囮になり続けるのは」

と、まーたケンカフラグが立ちかけるも野犬の遠吠えにへし折られる。どうも。

クレア「ピート君は後ろに回しといて。別に倒れられても俺達はどうもしないけどさ。
・・・なんというかその。胸糞悪いというか。なんでだろうね」

グレイ「ほっときゃいいだろそんなの」

クレア「あんた鬼か!血も涙もない宇宙人だな!」UMA!火星人!」

グレイ「馬だっつーの違う馬でもない!俺はグレイだって全然名前覚える気ないだろおまえ!」

クレア「俺だってクレアだから!男女はともかく女男は許さんぞ!結論男ってことになるからな!」

どうしてだかまたこうなる。ああ言えばこう言う。もうほんと一番の怪奇現象じゃないかな
野犬がワンワン吠えるももう気にしない。遠吠えしようともきっと睨んで黙らせる。
ピート君がなだめるまではしばし外野たる野犬とは停戦状態なのであった。
時間稼いだって仕方ないんだけどな。さあて、と、、

クレア「道具ってったっけ?あるよ。このカバン結構入るんだよねぇ」

グレイ「入るって・・・その身長身の丈ほどある刺股はないだろ」

刺股ではない!これはー・・なんだろう。ほら。飼い葉を家畜に与えるときのほら。あれだよあれ。
凶器としてはうってつけである!鎌の次に便利だよ。こういうときにだけはな!
じりじりと協会の方へ追いやられていく。扉が背にあたる。ここまでくればもう

クレア「突っ込むしかないよな。グレリン」

グレイ「だれがグレリンだ。他に打つ手はないんだろ?
ならそうすればいい さあ いくぞ クレアさん」

野犬が飛びかかる直前!俺たち二人は一気に無謀にも3匹の群れに突っ込む!
正確に言えば突っ込まされたというべきか。飛び込もうとは思ったんだけどそのまえに
後ろの扉が急に開くもんで蹴っ飛ばされたんだよ。なんで内側に開かないんだかね。

クレア「なっ・・・」

グレイ「なんだと!?」

ついでにちょうど俺らより扉付近にもたれかかってたピートくんは更にふっとばされ
野犬の群れに一直線!一匹のしかかって撃破されました。お見事!
・・・体力、大丈夫かな、、今のでもう無くなってるんじゃないかと
刺股()で野犬を振り払いピートくんを即座に救出する。まだどうにかなりそうだ。
開いた扉の方を振り向きたいのも山々だがその瞬間に奴らの餌食になるのではないかと思うと


「早くしないと閉めるよ?」

人の声。さっき聞いたことのある涼しげな声質をした。
誰かと認識する前にピート君を持ったままの俺とグレイを軽々と二人、襟首を捕んで中へ引っ張り込む。
そして手際よく分厚い扉をバンと閉め、さっさと鍵を掛けて一安心。なかなかのものだ。
グレイの方はどうも床に頭をぶつけたらしく引きずっている。手荒くも噛まれるよりかはましなんじゃないか。
中は暗い・・・少しは明かりがあってもいいんじゃないかと。月明かりに照らされた窓のほうが見えるくらいだ。


「蝋燭くらいならカーターさん許してくれるかな・・・ほら、手伝ってよ」

床に座り込んだままふっと声がする方を見上げるも暗くてわからない。手元にあった蝋燭らしき燭台に火を灯すと
先ほどカウンターで料理を平らげていた青年クリフの姿が浮かび上がった。少し首を傾げて何と、一言。
[newpage]


クリフ「電気代だけでうるさいんだよあの人。だから蝋燭で我慢してくれるかな」

透き通るもこもごもとした声で椅子かそこらにあったマッチで蝋燭に火を灯す。
とても辛気臭い・・・彼とセットになると余計暗暗しいな。
先程とは打って変わってというほどでもないがあまりそこまで重い雰囲気は引き継がれてはいなかった。
・・・・・・・・・とはいえ。相変わらずの無言。及び。すかぴー・・・・・どうやらただ眠いだけらしい。


クリフ「あっ、ごめんね。蝋燭の炎みるとつい眠たくなっちゃうんだ」

グレイ「・・・・・・」

クレア「お前が寝てどうする!」

ぺしっとデコピン。びっくりしてあわわ抜かすがすぐ落ち着きを取り戻す。取り乱すのが照れくさいらしい。
ピートくんはというと勿論速攻毛布をしいて寝かしつけておいた。おしゃべりどころではないからな。
現在11時・・・あれから2時間も経過していた。流石に寝ないとまずい俺でも。
日が昇るとともに寝だす生活は夏休みまでだぜ・・・しかし野犬の時は危なかった。全力で。
ぶるるっと震えるぞハート!ってやつだ。刺股がなかったらどうしていたことか


クリフ「寒い?ごめんね、毛布はもう1枚しかないんだ。こう難民が沢山来ることなんて僕ぐらいだから」

グレイ「おまえはケチケチせずに普通におとなしーく宿屋でグースカしてればいいんだよ」

クレア「それでいつも追い出されるってことか・・・」

グレイ「まあな。こいつ。普段はおとなしそうだけど怒ったらなあにしでかすか」

クリフは冷めた目でグレイを睨むというよりも憐れみている。俺やピートがいるからかそう雑把に騒げないようだ。

クリフ「外、危なかったでしょ?たまに教会が開いてない時なんか本当に野宿するハメになるんだけど」

クレア「・・・グレリンがいってた野宿する野生児っていうのは」

クリフ「グレリン・・・フフッ。って、野生児?」

クスクス笑ってはいたものの野生児となるとむっと今度は睨みだすクリフ。動揺し補足するグレイ。

グレイ「おいおい、野生児とまでは言ってねえぞ!クレア・・・おまえホント毒舌だな」

クレア「そこまで酷いこと言った自覚はないんだけど?」

グレイ「おまえいつか酷い目遭うぞ・・・いつかな・・・」

げっそりと肩をすくめるグレイをよそにガッハガッハと下品ながらどーんとこいと胸を一発
・・・入った。うえっ。器官がやれれたぜ・・・ゲッホゲホッ!
横目にクリフが呆れた顔をしている。そうなってもそうだな。こっちみんな


クリフ「まずは朝までここにいたほうがいいんじゃない?蝋燭消すよ。
マッチもあまり使い過ぎるとここの主は・・・そういうことだから。早くねなよ」

はーい・・・と尻目にモンハンやりだすバカ二人。いやあ、実はこのバックの隅の方に入れてあるんですよPSP
カセットのほうはハーベストムーンとディシディアと・・・おまけにテイルズなんてあったりして
イヤホンは流石に持っていないので音量ガンガンとせっかくだし通信しようぜ!な後始末・・・
夜はこれからっすよ~!太陽が登ったらおやすみなさいするつもりだと自負している


クリフ「寝れないの?それじゃあ一緒に寝てあげようか??」

クレア「びい!その手のネタは勘弁してくれ!寝る!寝るから!!」

自分から下ねたを降るのは毎度のことながら人から振られると想像以上にテンパるんだなこれが。
特に男子からこう言われると・・・フルボッコだったな。まず女の子の友だちが片手くらいしかいないんだった
俺ぼっち涙目!・・・いいよいいよ。もうふて寝るし。。ぐすん


グレイ「なんだ、こんぐらいでもう寝ちまうのか。情けねえぞ」

クレア「ぬかせ小僧!昔真夜中に自転車きらして痴漢あってからムリなんだってこういうの!言わせんな!」

グレイ「あー・・まあ、それは、だな」

クリフ「頭をこうガツンとやるとよーく寝られるらしい、よ、?」

グレイ「わかった。わかったから。二人して喋るな。・・・また明日な」

・・・・・・とはいいつつも。最低限の音量で椅子の裏でやってたりして


クリフ「・・・うるさい。」

はい、すいません、、 なかなか繊細なんだな。見た目はワイルドなのに原始人。あいたっ!



雀が鳴き出す頃合い。朝です。久しぶりだな。こんな早い時間に起きたのは・・・。
床の上で寝たもんで体中があちこち痛い・・・固かったからな。伸びした時にぼきぼきぼきとなりすぎて
不気味なくらいだ。後々悪いことにならなければ幸いである。
朝の日差しが夕暮れに見えて仕方ない。上がってるんだか下がってるんだか、あれ、どっち?
見渡すと他の勢は既に起きていたらしい。牧場主たるものが一番遅いなんて皮肉なものだな。
真っ先に駆けつけにいったのは・・・多く並ぶ椅子の上。探すのは少々手間取った。


クレア「よう、ピート君、具合はどうだい?」

起きてはいるものの曖昧に目だけ閉じて俯いている。俺が来たことに気づくとぱっと目覚める。

ピート「クレアさん・・・どうも。おはようございます。・・・うーん
・・・あっ、決して体調がよろしくないわけではないですよ!?
まだ眠いなあって・・・もう元気です。このとおり」

バキッ!

・・・椅子の上も硬いよな。毛布上にかけるよりも下にひいておいたほうがよかったんじゃないかと今更。
うつろに涙目になりながらも元気いっぱいの様子。病み上がりか。この様子なら大丈夫そうだ・・・。
他の二人はというと、いや、3人いた。いつのまに・・・何やら話し合っている様子。
服装はいかにも真っ黒で上からベストを羽織るくらいの神父さんだ。やや明るい茶髪を横に流してた髪型をしている。
にこりとしたその評定が本来なら安心感をもたらすべきなのだがー・・どうにも胡散臭い。つかコワイ。。

「ふむ・・・いきなり人が大勢いるものでびっくりしましたよ。
そういうことでしたら事前に申し上げてもらえればすぐ受け入れられたものを」

グレイ「いいや、急用でさ、予期せぬハプニングってやつだ。」

クリフ「いつもみたいに追い出されただけでしょ。何言ってもいうこと聞かないんだから」

グレイ「おまえもそう変わらねえだろ!追い出されるときはいつも一緒だぜ相棒・・・」

クリフ「きもいさわんなちかよんなガチホモ」

お互いホモ!ホモ!!ホモォ!!!と罵り合いまくる。おまいら・・・!
実際にはどっちがそうなのかはわからない。いや、そうであってもらっても反応に困るのだが。
真ん中に立つ神父さんはアハハと苦笑いなのか?もういつものことですのようなー

「こら、クリフ、外野の人もいることですし・・・」

クリフ「えっ、嘘ぉ!?」

正体みやぶったりぃ!ぎょっとあたりを見探して大体前から4番目の席にピートくんは寝ていたので。
大分後ろのほうにいた。故に見えなかったんだろうな。盲目!ふと、目があった。瞬時に彼の表情は固まる。
別にそこまで隠すことはないだろう、と、まだまだこんなもんじゃないのかもしれないのだが。
しばらくしてにこやかに返す。こちらもまあそれなりに「おう」。ピート君苦笑い。せ、せやな!

[newpage]
後ろのほうでぼっとしているのもなんなので中央にある机の方へ集まることにした。
真ん中には相変わらずの神父さんがスタンディング。指定席なのだろうか。
どうみてもここの宿主なので深入りはしないでおくが・・・まだねむいです。ぐう


「あなたがクレアさんですね?町長から聞きました。なんでもこの街の牧場をやられるのだとか」

ハッ!・・・ぐう

グレイ「おい、起きろって流石に失礼だぞ」

クレア「んー・・そう、だと思います、多分」

グレイ「そうじゃないのかよ!?やる気ねーな!」

クリフ「どっちかというと実感湧いてないんじゃない?
そりゃいきなりあんな大きな牧場任せられるんじゃ規模が違うというか」

グレイ「そうだなニート」

クリフ「何を修行僧!」

またしてもいがみ合い・・・なにかいっておられるようだが。ほんとねむい。周りが起きてるから釣られただけで。
いつもなら昼に起きてるようななりだったんだけどな。休日に限るものの。ほんとつらい。


「申し遅れました。私はカーター。この町の教会を指揮しております。以後お見しりおきを・・・」

クリフ「カーターさん。クレアさん完璧寝ちゃってるよ」

グレイ「おーい!立ちながら寝るな!起きろって」

カーターさんだけは聞き取れた。だがしかし

クレア「ぐう」

ムリですほんと。ピートくんより寝かせてください。睡眠不足深刻。実に深刻。。

ピート「もう野犬はいないですよね?」

カーター「夜遅くに出歩くと危ないですよ。今回ばかりは命拾いしたようでよかったです。」

グレイ「もうあんな経験は懲り懲りだぜ・・・そうだ。おまえ、町長さんのところに行くんだろ?
途中までなら案内してやろか?・・・おい、こいつ、ちょっとはたき起こせ誰か」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐう
[newpage]

ピート「すいません。僕が何とかしときますんで・・・クレアさん!クレアさんって!!」

ぶべべっ!なんだなんだ?ほっぺたが妙にヒリヒリするんだが。グーというよりもパーか
大分目覚めた。おはよう。いい目覚ましだった。アラームより効くぜ・・・

クリフ「修行はどうすんのさ」

グレイ「数分くらい遅れたって構わないさ。理由を言えばなんとかなるだろそんくらい。」

クリフ「ふーん、それなら僕ヒマだし任せてもらおうかな」

グレイ「あっ」

クリフ「なにさ、サボりたかった?」

しばらくむぐぐとためらっていると諦めたのかフンとそっぽ向く。修行つらいんだな。きっと。

クレア「ええと、俺は、なんだっけ」

いかん。未だに眠気はないのだが。寝ぼけてやがる。

ピート「クレアさん!自分の名前忘れないでください!」

カーター「クレアさんですね。今度またお話でもいたしましょうか。」

ピート「え、あ、はい!そのー・・クレアさん~・・」

名乗る前に覚えられてしまった。お話か・・・どんなことになるだろうな。
あいにく俺は言語並べは苦手だ。くわばらくわばら
宿屋の二人は仲いいんだか悪いんだか言い争いってほでもないが小突きあっている。
どちらにせよ必ずグレイが軽く折れているようだが。地味に世話好きなんだな。
カーターさんといった神父はハハハと相変わらず。能面のようだな。にこやかな能面。

グレイ「ほら、行くんだろ?さっさと支度しろよ」

クリフ「結局くるんだ。ふーん・・・支度っていっても持ち物無さそうじゃない?」

クレア「あ、ごめ、床に散らかしてたゲーム機片付けたらすぐ出るわ」

あるある。鞄の中はある意味四次元ポケットだからな。さっさと支度とやらを済ませていざ外へ出ることに。

[newpage]

クレア「なあ、夜中は野犬なんて出るわけがないはずなんだよな・・・どうしてこうもまた」

まだいやがった!ねちっこい犬どもめ!扉をギギギとゆっくりと開きいざいかんとするも
目の前の柵の辺りに3匹いるんだよ。こちらに気づくと残りの二匹も引き続いてこちらを威嚇する。
ピート君唖然。先ほどのトラブルで大体がトラウマになってしまったようで。またしても顔色が青ざめている。
一番後ろからついてきたクリフ君はというと扉を今にも閉めようとしている。
いうならば俺たちを外に置いてでも逃げる!という作戦なんだろうけれども・・・ご生憎


クレア「こういうの慣れてるんでしょ?慣れてるざんしょ??」

後ろの長くも縛った髪というのはつかみやすいことだ。首に巻いてあるもふもふを掴んでやりたいところだが
毛が抜けるとなんだか申し訳ないからな。しかしもふもふだなこれ。何の毛なんだろ。モフモフモフモフ


グレイ「モフモフしてる場合か!セクハラで訴えるぞ!」

クリフ「もう訴えるつもりですけど」

腹黒っ!いや電車でそうなったら普通なんだろうけれども・・・賠償金っていくらくらいになるんだろ。ふう
病み上がりのピート君に相手をさせるわけにもいかず。しかしこちらには一人増えたので3と3で相打ち


クレア「イケるっ!」

グレイ「いけるか!今相打ちになればいいとか思っただろ!」

なんたってこいつはこうもまあ云々・・・未だに扉へ隠れようとするクリフ君ながらそうならないように
ピート君だけ中の方へ放り投げてガチャリと閉めきっちゃいました残念!そして鍵をかける音が・・・
ま、まあ、計画通りだね!でもきつくなったらお気持ちだけでもいいから一瞬あけてほしいな!チラチラッ


クリフ「はあ・・・なんてったってこんな」

クレア「文句言わない!で、どうすりゃいいの?ハンターさん」

クリフ「それリアルで言ってる?」

クレア「勿論!だっていかにも原始人っぽそうじゃん
狩りとかすんごい得意なんでしょ?カエルでも食べちゃうんでしょ?足うまいって」

クリフ「グレイあとで殺すから」

グレイ「俺じゃない!そんな酷い事言わないって!!」

賑やかになったところで。さあどうする。。
変わらず威嚇を続けるもいつ飛びかかってくるかわからないからな。
右から来そうになった通行人は悲鳴をあげ逃げ去っていく。野犬はそちらを追うこともなく。
唸り声をあげ続ける・・・もうお手上げ侍ですわ・・・ギブアップしたいところなんですけれども
逃げた人が警察でも呼んできてくれれば幸いなんだけどなあ。

[newpage]

「だだだいじょうぶかー 君たち 今おまわりさんがそっちへ・・・ひい!」

ホントに呼んできてくれたらしい。しかし、野犬が人吠えするだけでぜんしんみをふるわせてひい!
なんていう警官じゃ頼りないことだ。呼んでくれたのはありがたいんですけれども。


クリフ「ハリスさんチキンだからね」

襲われている方にも構わず遠目で見物気味である。この方は全く。あのなあ。

グレイ「こんな平和な街に警察なんていらねーっつーの!
あの人郵便局か配達の人じゃなかったか?」

クリフ「それネタだから。うわ、ひっど」

グレイ「じょ、ジョークに決まってるだろ!アメリカンジョーク!」

そう言われてみればそうなんだと頷きかけたじゃないか!平和?どこが!?全身全霊真心込めて野犬なうではないか
このままじゃあ無限ループのバグルートに巻き込まれかけない。どこか回避できそうなルートは・・・
いいや、もう既に逃れられないイベントが発生している。人生リセットボタンでも押さない限りは脱出は不可能だろう
一匹が警官の方へ走っていく。応戦するどころか一直線に元へ来た道を走ってとんずらしていく警官及び郵便局員。
よし!一匹減ったぜ!じゃないぞグレイ。そこんところはポジティブなのかはたまたボケてんのかしゃあないけど。
残る2匹。さあどうする。ハンターならそこはまず相手が動いた瞬間に緊急回避をしてすぐさま攻撃といったところ


クリフ「・・・こんななりしてるけど運動とかムリだからね?」

むっ、またしても、見破られたか・・・ここの町の人心眼とか持ってるんじゃないだろうな?スキル的な

クレア「ほらよくあるだろ?負け戦ってやつ。戦っちゃダメなんだ。
ここは運命という名の制作スタッフの施策に身を任せて逃げるなり負けるなりしてだなぁ」

クリフ「逃げるはともかく負けちゃだめでしょ!そのスタッフさんこういう
いかにもチュートリアルなバトルには 負けてもいいよ 展開なんて用意してくれてないかもよ!?」

クレア「なんてことだ・・・こうなったら素手で・・・・・・
いや、ムリだ。そんなコマンドない。せめて武器でもあれば」

グレイ「武器じゃない 道具だ。ハンマーならあるが・・・流石にこれは使えないだろ」

ひょいとどこからか取り出したモノはいかにもウソップさんなんかが振り回してそうな
10tと嘘っぽく木槌に書かれたどでかいハンマーだった。つかどこから取り出して・・・
・・・は、ハンマー?・・・・・・・・・。

クリフ「・・・・・・この馬」
[newpage]

ボソリとアホかと戒めを込めてつぶやくクリフ君。その語尾に鹿も付け足したら?あら不思議!
すぐさまその10t?ハンマーをよこせと言わんばかりにひったくりそして
振り回す!お前に。持ち主本人に。だって、だって、、


クレア「んのバカヤロー!!!持っとるならはじめから言わんかい!バカっ!バカー!!」

グレイ「やめろ!危ないだろ!この鍛冶人生屈指の上出来栄えのハンマーを
1回使っても今回は崩れなかったんだぜ!?マジ上出来じゃね!?」

クリフ「おわこんだよ」

グレイ「上出来なんだよ!俺からしたらさ、世の中オールな目で見つめやがって、欲張りめ!
まず、いやだろ、せっかくうまくできたハンマーをおまえみたいな馬鹿力持った牧場主なんかが振り回したくったら」

ばきっ!ばきっ!どごっ! 

・・・ぱらぱらぱら

あっ・・・あー・・

クレア「・・・」

砕けた。黒い部分が。粉々に。持つ取手だけが虚しく残る・・・1回ならず3回耐えたぞ、コイツ。
ふるふると打ちひしがれる右手。右利きなんですクレアさん。そうじゃなくて。その。
・・・叩く対象を間違えたな。これはやっちまった!はっはっは


クリフ「ああ、これは、重症というか・・・瀕死だね」

クレア「知ってるよっ!?後ろに教会あるけどお金ないからザオリクできないよ!」

相変わらず鍵は掛けられたままである。マジキチそろそろヤバイので開けてもらいたいのだがピート君。おーい

クリフ「こいつ囮にして逃げちゃおうか」

クレア「んなピッピにんぎょうでもあるまいしそううまくいくかねえ」

グレイ「・・・うまくいったらやるのかよ・・・・・・」

うわ、喋った、ピッピにんぎょうが!リアルにピッピだったのか!?ピー!

「がうっ!」

ピッピの口調にイラついたのか。突然威嚇射撃のみだった野犬が俺に襲ってきた!
なんとか腕を盾にして振り払うもひっかかれた・・・爪でやられるなんて飼い猫以来だぜ・・・ギエピー!
[newpage]

「がうがう」
「わおーん」

またしても威嚇射撃。これはまずい。徐々にひっかかれた傷跡から 優しく かわゆーく 血が滲み出してくる。
そうそうこんな風に 何回も何回も たとえ飼い猫であろうとも ひっかき続けられ 必ず血がねえ。

クリフ「わ、わっ、大丈夫!?クレアさん!」


そんななりをしといて血をみて明らかに仰天しかけているクリフ君はまあ乙女だこと。
グッジョブ!怪訝そうに無意味なグッドを高らかに挙げる。実に無意味だ。

クレア「ぎ、ぎえぴー」

グレイ「俺の時とは大違いだな」

クリフ「いや、だって君の場合はさ、そういう時はどこから嗅ぎつけたんだか 知らないけど
あの人が助けに来てくれるから いつも大丈夫じゃないか。助けというよりも とどめを刺しに来るんだっけ
どちらにせよ絶対助かってるんだから。死傷負うにしろ。ああこいつずっと勝ちフラグなんだな。」

グレイ「買ってねーよ!いつも 何度でも 負け戦ばっかだっつーの!
だからピンチには陥りたくないんだよー・・ピンチはピンチでもこうギリギリのピンチとかな。
あいつこないよな?今日はまだピンチ中のピンチじゃないよな?なっ!?」

クリフに詰め寄るグレイ。若干恐怖の色が浮き出ている。近いぞこら。離れろガチホモ。ホイホイ


クリフ「いっそのこと今来てもらえば僕達無傷君はボロボロでハッピーエンドじゃない?」

グレイ「魔王になるよりバッドエンドだよ!召喚するなよ!?アイツだけは!」
[newpage]

しかしさっきからアイツだのあの人だの・・・一体誰のことを指しているんだ?
魔王ならぬ魔犬1がまたしても アタックに入る。対象はクリフ。なんのそのとヒラリとかわした。お見事
なんだかんだ言いながらコイツ 運動苦手とか申し出ておきながら 身のこなしぐんばつじゃないか。
と見なおしていたら2が背後に回っていたようで。教会の扉の真ん前から たいあたり を仕掛ける。
流石にこれは当たるしかなかった。低い音で ボギッ ど身の毛のよだつ効果音がしたが・・・まあ痛い。
苦い表情をするもぐっと堪え体制を立て直す。まあまあのダメージ!だな。

クリフ「うっ・・・最近体動かしてなかったから体中ボキボキなんだよね」

クレア「とか言えるんならまだ余裕なんじゃないかな。床固いもんねぇ」

クリフ「落ち葉でもかき集めて布団の代わりでもしようかな?掃除するの大変だけど」

クレア「あっ・・・それは・・・野宿でいいと思うよ。さあ。どうする!」

クリフ「どうもしない」

クレア「えええ!?」

クリフ「嘘。もういいや。もう、すぐ来ると思うから」


まさにどうでもいいと言いたげな ダルンダルンのオーラが・・・ その後の言葉が気にかかるところだが。はて。
HPぎりぎりで退避状態 教会にある庭の済にくるまっているグレイが ぎょっ とする。ふむ。
表情がコロコロ変わる。それでも 焦っていたり 恐怖していたり 激動に走っていることには 変わりないのだが。
野犬の攻撃をほいほいかわしながら たまに食らったりとしている間に 体力の限界が近い・・・
頭がふらふらする。真夜中人間によくある 朝起きた時のめまいのような。ただの二日酔いか。
き、気持ち悪くはないな、だがしかし。床が、地面がギリギリ近づきかけた瞬間。

「風が・・・変わった」


隣で応戦するクリフ君が何をいきなり 中二病を発症しているんだ。とおもいきや。
そんな余裕かます空気ではなかった。んもうバリバリ スポーツマンシップに乗っ取られかけている。
必死すぎて何も見えちゃいない状態だな。要するに。そうなると違う。
彼の声色とはまたより太い声。男のようなごつごつしいものではない。
・・・そういやこのクリフって子 結構ワイルディなのに声まあまあ高いよな。あらやだかわいい。
注意を計らいながら周囲を探すもどこにもいない。声の主はいずこへ・・・

「あなた達には譲れないわ。それは私の手で葬り去ってこそ意味をなすのだから」


!上だ!ありえないがありえてしまった。太陽が眩しい。屋根の上。風見鶏ならぬ十字架の頂。そこに。人影が。
[newpage]

クリフ「きた!勝利の女神!」

上を見上げて人影が誰かわかったのか。ぐっとガッツポーズ


グレイ「出た!絶望の死神!」

どっちだ!?? 同じく上を見上げて絶望した! 全くもって真逆の事を叫ぶとは・・・。
突然現れた謎の人間に 野犬2匹はぽかんとあっけにとられる。犬でもわかるこの奇妙さ。わかるものなのだな。
どうやらこちらの様子を伺っているようだ。しばし設けである時間が稼がれる。
勝利の女神別名絶望の死神なりタヒの恐怖でもどっっこいどっこい!
マジカルドリーは以前とは別物の声色にチェンジする七色っぷりをご披露

「この私ブラック★ロックシューターことマリーさんが来たからにはもう安全よ!あなた達2人は」


ああ、女だ、こりゃ。しかしヒーローぶってやがる。二次元はあっちだこっち!
びしびしっと指差される俺とクリフ。グレイのつっこみは飛んでこない。
言ったらなんか飛んでくるのか。相当目上なんだな・・・。
その怪しくも奇妙な ブラック ★ ロックシューター さんは とおっ!と野太い声をあげ飛び降りる
おいおい骨折するぞ・・・しかし、心配も虚しく。しゅたっならぬドスンと着地。うわぁ
じーんと痛みが足の裏からじわじわやってきたのか。数秒程悶絶していたが起死回生にて復帰。お見事!

マリー「さあ!あなた達!ここは私に任せて早くおいきなさい!」

クリフ「だって。じゃあいこっか?クレアさん」


満面の笑みを浮かべて 教会の庭の柵を乗り越えて 道路へ出ようとするクリフ君。
途中ぐったり這いつくばっているグレイを上から見下ろし ざまぁ と一瞥。
ありゃどっから見ても ざまぁ だ。

クレア「お、おう!?あんた一人じゃムリだろ絶対!」


だって・・・だって・・・足、引づってるんだもの。これは持病よ!とか
誤魔化したとしても絶対ない。さっきの飛び降りた時の衝撃しか理由が見当たらないんですもの
そんなマジカルテヘペロマリーさん。野犬と戦うどころかグレイの方へ猛ダッシュしちゃってるし!
グレイ悲鳴。哀れなり。帽子をパスパスと上下に頭を軽く叩きだす。小馬鹿にされている・・・。
[newpage]

マリー「キャハハハハあなた春に入ってから何回タヒにかけてるのよほんとだっさ!だっさ!!」

先ほどと打って変わってまたまた キャラ崩壊 お疲れ様です。笑い方が崩壊している。ゲシュタルト崩壊。
グレイがもうムスッとムスムスしている。もうむすむすとしかいいようがないくらい。お悔しそうで。
しかし何も言い返さないのかそうしようともできないのか。むー・・押し黙っているだけなのであった。

マリー「さて、と、私を召喚したってことはピンチなんでしょ?ヒーローの出番なんでしょ??」


キラキラと売るんだ瞳をこちらへ向けて ちっさなビームを何発も放ってくるも クリフ君素晴らしきスルー。
柵を完全に乗り越え この事件も乗り越える気まんまんです。俺すんごい見てられないんだけど。
なんか後ろ振り向きたくない。とりつかれてないか心配なんだけど。ああ怖い怖いこわっ!?
わかる。振り向かなくてもわかる。なんてったって肩を療法おもっきし握られているからだ!
それもものすごい握力で。肩くだける!甲子園いけなくなるって!南ィイイイイ!!!


マリー「私の力が必要なのよねえ!?」

クレア「はい!そうです!いえす!いえす!!
そうなのでさっさと野犬蹴散らしてくださいマリーさんお願いしますサインください」


最後のほうミスった。なんてニャルラトホテプ。ふふんと仕方ないわね!とゴキゲンを取り戻したようで。
なんなのこの人・・・めんどくせえ・・・今まで今のところあってきた中で一番めんどくせえ住人だよこの人。

マリー「さあ!どこからでもかかってきなさい!
忍者くのいち直伝必殺メガネビームを受けてみよっ!このこのっ!」

教会の扉の目の前で 様になる っちゃなるんだけど・・・ かかってきなさいとか宣告しておきながら
既に自分からメガネビームしちゃっているっていうね。実際にビームは 勿論 放っていません。
先ほどの目からうるうる光線は言葉の綾だとしても メガネすら使っていないビームをメガネビームとするには
無理やりすぎるのかな・・・ ただの突進でした。 あざます。まあうまく彼女ならやりきってくれるだろうと一任
・・・甘かった。コロッと可愛げのある音がしたんですよ。小石が蹴っ飛ばされる。これは・・・


マリー「しまっ・・・転んでしまったわ!」

クレア「絶賛転んでるよ!?」


ドジっ子フラグだーっ!!もろ顔面から転げ落ちて メガネビーム どころの騒ぎではない。
自分から放っておいて自爆したのだ!これぞマルマインだいばくはつ!なんてこった!おうまいゴッド!
このタイミングでまさか 貴重なフラグを立て折るとは曲者め・・・野犬はしばらく哀れんだ目で
扉の前方にて堂々と分倒れているマリーを偲んでいたがまたしばらくして
鼻を鳴らしプイっと目標を定める。弱そうなやつをリンチして倒すのがゲームだ。
となると当然狙われるのはそこら辺で横たわっているよっわそーな・・・

グレイ「俺、だよな・・・」

クリフ「そうともいう」

[newpage]


いいや、逆に考えるんだ。 あげちゃってもいいさ、と、、 しかし偽善が邪魔立てをしてくれるから
どうにも見捨てるわけにも行かず。ああじれったい!偽善なんて邪魔のなにものでもないわっ!!


クレア「クリフ君、先行ってて」

柵を乗り越え再び元の教会の土地へ潜入。かばんからみょんと刺股・・・を、取り出す。もう刺股でいいや
野犬が勢いつけて走りかかってくる。今にも跳びかかってくるんだろうな。

クリフ「無茶だよ!二次遭難するようなもんだよ!?」


そうともいう。だがしかし。目の前に起こってしまった事例はどうにも

クレア「片付けるかどうにかしたくなるものでもなくしてしまうものではないか」


いざ

グレイ「・・・ここまでか」

クリフ「っ!!!」




★ぱんぱかぱーん☆



その刹那。 神々しくまばゆい光が両者の間を遮るように降臨なされた。


「ぱんぱかぱーん」

光の中にまたしても人影が・・・その姿はほぼ   水着   だった。水着 ではあるが 水着 でもなく。
よく見てみると眩しい。ちょっとタンマ。そう、衣装だ、まるで女神様のような透ける衣を身にまとい
人にならず新緑の長髪を三つ編みにしてまとめたような髪型。透けるような白い肌は光に反射してふつくしく。
つむった瞳はゆっくり開けられる、その中は、エメラルドブルー。グレートバリアリーフ!

クレア「ふつくしい」

クリフ「それ君が言っちゃう?」


女神の前に思わず素が出る程だ。本当に女神なんじゃないか?まず光とともに現れる時点で
ああ、そうか、光の戦士!・・・4人以内から除外だな。もう女神でいいです。もう女神様で


女神様「はーい。私を召喚したのはあなたね?クレアちゃん」

クレア「どうして俺の名前を・・・」

女神様「あら、忘れちゃった?女神様悲しいわあ・・・さ、野犬ちゃん。この
神の光に浄化されたくなかったらおとなしく山なり森なり自分の住処におかえりなさい」


人間の言葉は通じないのか?野犬は光に目を薄めるも変わらず抵抗を続ける。威嚇射撃発泡。
自称も他称も女神様はやれやれと言葉には出さないも溜息をつく。言語改

女神様「メギドラオンでございます」


・・・それはあかんやろ!!? 訂正!伏線入れて!ちょっとー!!
野犬は瞬時にその言葉を理解したようで。なんという理解力か。すぐさまきゃんきゃん喚き散らしながら
まさに尻尾を巻いて逃げていった・・・そりゃ逃げるわ。そんな名言中の名言吐かれちゃ、なあ、、
ふんっと自慢気に両手を腰にあてドヤ顔をする女神様。らしかないぞ。りありぃ!?
さーて、と、くるりとおちゃめに教会の庭及び墓場の方であるこちらへ歩み寄ってくる。

女神様「タイミングが遅かったかしら?犠牲者2名・・・サマリカーム」

クレア「本当にあかんです女神様」


やってしまった。犠牲者二名のグレイとマリーははっとしたように復活する。そう、だけど、
お互いかおを見合わせて片方は ニヤリ とし片方はまたしても顔色はよいものの 青ざめてゆく。
その後の二人はまあいつもどおりというべきか 仲いいんですね としか言い様がないような展開なのであった。
[newpage]

マリー「まさか本物の女神様が現れるとはね・・・言い伝えとばかり思っていたけれど」

グレイ「この世に幽霊だの妖精だのそんなものは非現実的だ!
認めない認めない絶対に認めない理由なんかは怖いからやめてそういうの」

女神様「おそなえもの泉に投げ入れてくれればいつでも現れてあげるわよ?」


滅相もないお言葉を唱えちゃったよこの女神様!ハチャメチャすぎるぜ・・・

クレア「あ、あの、そのー・・助けて頂いちゃってどうも」

女神様「あー・・構わないわ。それよりも。町長がお待ちよ?」


うう、絶対先読んだだろ。皆ほとんど心眼使ってくるし。女神レベルとなってくれば心を読むことくらい

女神様「お手の物♪ってね」


・・・・・・・全く。フッ

クリフ「わー・・びっくりした。ほんとだ女神様だすごーい」


なんという棒読みちゃん。臭い。カレーとはまた違った匂いだっ

女神様「よく言うわ。いつも狩りかなんだか知らないけど飛んでる鳥を落として
泉の中にボチャン!ぱんぱかぱーん★だれよ お肉なんて投げ入れた野蛮人は容赦しないわよー
このパターンはもう飽き飽きしてるのぉ~」


そんなことが・・・やっぱ運動できるんじゃねーか!このニセニートめがっ!!
女神様はひらりと舞って締めをくくるように。はて・・・そうだ、町長と決着をつけねばならなかったのだった。

[newpage]

クレア「俺が読んだというよりも町長に呼ばれたんじゃ」

女神様「少しお先にね」

クレア「やっぱり・・・」


召喚や契約の権限は町長なりしゅ・・・コホン! 牧場主に限られるということなのか?
それなんてあく・・・ゲフン! ともかく、案内してもらおうか、まだどこになにがあるのかさえ
全くもってわかっていない部外者なのでな。しかし女神様の体は徐々に徐々に透けていく。これは一体

女神様「人間界は馴染みにくいわ~・・3分以内に帰らなくちゃいけないの。
ウルトラマンみたいにね。私はこれでおさらばするから後はよろしくお願いね?クリフちゃん♪」

☆ぱんぱかぱーん★
あっというまに光って跡地にはもう誰もいなくなっていた。まるで夢でも見ていたかのような。
そんな気分にさせてくれる。言い伝えになっても仕方ないかもしれないあっけなさである。
元犠牲者たる二人はこっちのことなどそっちのけでああだこおだまたしてもケンカというか痴話喧嘩?

クリフ「ああ、気にしないで、いつもこうだから」


リア充爆発しろ。いつもの高い声とは想像もつかない覇気を要した憎しみを唱える。
俺もよくそれ使うぜ。電車や地下鉄によくいる対象A。もしくは爆ぜろ。うん。

クリフ「最初からそのつもりですよ・・・さ、こんどこそ、いこっか?えっと」

クレア「クレアだ。改めましてよろしく。」

クリフ「そう、クレアさん。こっちだよ」


そういって本日二度目の柵の飛び越え。心機一転元気よく飛び越えようとしたら
急所にあたって芋虫を噛み潰すはめになったのである。痛いよね。一応、女だから、しらんけど。
[newpage]

ずっと同じような家ばかりで見飽きたぞ。ここは新築分譲でもしているのかってくらいだ。
家よりもっと向こうとなると山か空か森かが見えるだけ。都会育ちには新鮮ではあるものの。
教会を出て右にずっと進んでいくと見えるらしい町長の家。屋敷並みの広さかとおもいきや。普通だった。意外


クレア「もっと独裁誇ってんのかと思ったわ。むしろ独裁しそうじゃね?独裁すべき??」

クリフ「そうなったらストライキだろうね」


ははっと微かに笑うも 何故か少し躊躇いが伺える。笑ってはいけないこともないだろうが。
強い住民たちの権力を身に染みつつ 扉を開ける。鍵は閉まっていない。不格好な。
中へ入るとまあそこそこ・・・ 広い とかいう以前に部屋と部屋の仕切りがない!?玄関から先は広々と部屋!1つ
誰だよ土地分譲した もしくは この建物建てた建築業者!経費けちらずにもっと矛盾回避くらいしてくれたまえ
春あけぼの ならぬ まだ寒さが残っているためか 暖炉がたかれている。ゆえに 窓が曇って外が見えない。
町長は・・・いない。仕方ない。出直すか・・・。

「君の目は節穴かね!?ここなのだよ!ここ!」


どこからか声が聞こえる。どこだ?後ろか?上か!・・・マリーさんでもあるまいし。

クリフ「あ、すいません。トーマスさん。クレアさん、椅子のところ」


あー・・。いた。ちっちゃくてみえなかった。ちょうど帽子をとっていたところらしく。
机の上に置いてある帽子は見えたが 肝心の本体は見えなかったのである。もしくは帽子が本体だったのか。
・・・恐るべし町長。町長なんてホラーチックなの。
[newpage]

トーマス「私がこの街の長である!トーマスなのだよ」


そこ強調するところかぁ?というツッツキはともかく。要件は手短に!さっさと済ませることにした。

トーマス「ふむ、ピート君にはもう会ったということ。
彼は牧場のお爺さんの長い付き合いをした友人でね・・・
継ぐ継がないの後継者争い以前にそんなことをする気を悪くしたようで」

クレア「・・・やっぱ俺田舎に帰ったほうがいいですかね?」

クリフ「クレアさんここが田舎」


あ、そうだった。あははと苦笑い。実家もどちらかというと都会にあったりするんだ。
ま、ここまで来たからにはもうピートくんに悪いとか言ってられないんだけれどもな。容赦はしない

トーマス「よし、わかった。正式に決めよう。牧場主は、君、ってことでいいのだね?」


意外にもまたしてもすんなり通りそうだ・・・。いいのか町長!いいのかミネラルタウン!?

トーマス「はい!返事は?」

クレア「OK牧場」


クリフくんが光の早さで不覚にも吹かれた。僅かな差で町長までもぷるぷるしてるし・・・。
今度こそ容赦も遠慮も亡き不意打ち。自分で言うのもなんだが爆笑ってやつだ。
狙ってないので全然すばらしき収穫とは言えないのだが
・・・・・そんな、ええ、、複雑だ。。。
[newpage]


クリフ「OK牧場にKOされたよ」

クレア「う、うるさいっ///ほんとのほんとに拳でKOされたいか!」

クリフ「冗談だよ冗談。ぷっ・・・」

クレア「本当でしょ本当!もー!絶対言わない!今度は絶対に」


あっけなくOK牧場され時間を持て余す二人は 来た道を戻り または 超え広場のベンチで一休み。
マリーとグレイはどうしているのだろうか・・・ いつもの日常を過ごしているのかもしれないな。
あーっ と ほとんどの体重をベンチへ身を任せもたれかかる。青空は青い。まだまだ日は高かった・・・。
空に比べ自分とはちっぽけだなぁ と たそがれてみるもしばらく。無言の状態が続く。
そういえば一応コイツはネクラッタだったんだ。夢中になれば結構気づかないものなのだが。
そうだな~・・根暗ね。最初のうちだけだったらいいんだけど・・・・・・。ちょい

クリフ「えっ!?あっ、何?僕の顔に何かついてる?」


彼も沈黙の中そうだと思い返していたのか。また少しもとに戻っている。リハビリが必要そうだ。
それはそれでこれで 客観的に見ればかわいい で 済む話なのだろうけれども!目の当たりにすると結構つらい。
言ってることがわからなくて真顔で は? と返された時のような 申し訳なさのようなやるせなさ。
別に。力なく答える。そして再び無言・・・ああ、空が青いぜ、、なあ空。おまえはどうしてそんなに青いんだいっと

クリフ「えっと・・・その、ごめんね?僕こういうの苦手なんだ」

クレア「知ってる」

クリフ「・・・・・・初対面なのにのめり込み早いんだね。いいなぁ。
それとももしかしてもう既に会ったことがあったりして」


ぷっ

クレア「なにそれ。運命の出会いとか言いたいわけ?
グレイなんかが言ったら大爆笑で返してあげたいけど。
君なら、どうしようかな、まんざらでもない。かな・・・なんちて」


てへへ・・・ちょいと困り顔ではっちゃけてみる。少し適当な返事だったかもしれない。
それでも俺の言葉には違いはない のだが。ははは と よく癖なのかおあいそ笑いで返す。それがない。
代わりに真っ赤になったり びっくりしたような そして 俺のしたとは 少し違う困ったような
とにかく くしゃくしゃの表情を点滅させて。

クリフ「わっ、わっ、そっそんなんじゃないよ!?勘違いしないでね!
本当の本当に僕ってば昇進署名の初対面の前では緊張しちゃう人見知りというか」


ぷぷっ 本日二度目のツボというか。おかしっ

クレア「そんな都合よく全て、とは言わないけど、いろんな人と面識あるなんて」

クリフ「でも!僕の人見知りは筋金入だから、一度面識があればかなり違うんだよ」

クレア「へえ~・・高性能なんだね」

クリフ「イヤミなこと言わないでよ・・・結構大変なんだから」

クレア「ああ、ゴメンゴメン。大変だな。そんなてんぱる程の醜態晒しちゃってさ」


もう!と怒り出すクリフ君。そしてもう許したのか また無邪気に笑い出す。
俺のわるーい、いつものくせだ。人を怒らせるとか挑発するとかそのあたり。
クリフと同じく 俺もまた難癖があるとしたら この煽り という癖なのかもしれないな・・・。
初めてではないにしろ 改めて認識させ直されたところだ。人とこうして話すのは なんだか久しい。
OL時代はコンピューターとしか相手がいなかったからな。主にキーボードの入力作業苦来だったが。悲しいな
[newpage]

クリフ「でもさ・・・よかったね。」


今までとは気を取りなおしたかのように フフッ、と、儚げに赤くくすむ。そういえばもう夕方だった。
ついでに描写こそはしなかったものの・・・町長の視界もそのスーツの色とおそろいに真っ赤にしてやった。
・・・軽くである。あまりにも適当すぎるもので、かるー、く、斧で一振り。ほーら、軽い軽い~


クリフ「町長さん全治1ヶ月だって。回復早いよね。」

クレア「この町の日数に換算すると・・・10日か。
あの怪我の重さにしてはなかなか早いほうなのかもな。頭から血だらだらだったし」


・・・ほのぼのにあるまじき 情勢である。頭からトマトに言い換えたほうが良かったか。
もう一度見覚えのあるきた道をたどり続ける。しっかし民家がやけに少ないことだ。過疎っている。
後ろのほうで奥様方が ああ忙しい忙しい と呪文を唱えながら自宅へ帰っているのだろう。
一緒に並んで帰ればいいものを 何故順番に間を空けながら一列づつになっているんだ?
わからない。たまに時折ある奇妙な現象一部だ。他にも00時丁度にこの町の人は行動していたりとかな
後ろを見つめて芋虫を噛みしめる。甘エビのような味がしそうだ。うえっ
それに気づいたクリフくんも俺が向いている方向を確認するとあー・・納得。

クリフ「また夕方までおしゃべりしてたんだろうな。あのマダムたち」

クレア「平和でいいじゃないか?今度また挨拶に行こうかな・・・」


距離が意外とあるもので こちらには気づかれなかった。
整備された道に障害物は無いため 見えにくくもないんだけど。

クレア「明日からいきなり牧場仕事か~・・なあなあ。なんかおごってよ」


初対面さながらブラックジョークはアメリカン直伝なのだ!そんな文化ないんだけど

クリフ「いいけど倍返しね」

クレア「うわっ、グレリンと同じようなこと言っちゃったよ!」

クリフ「グレ・・・りん?あー・・キモッ」


ふぁっ!?クリフ君、ちょっと腹黒かったよ一瞬!横目見がちでどこを向いたさっき
すぐさまいつもどおりのおあいそスマイルに戻る。なんなのこのこ・・・

クレア「真に受けちゃいかんよ。付き合いたてのバカップルでもあるまいし」

クリフ「いきなりグレイ落とすなんてやるじゃない。この街中の話題になること間違いなしだね」

クレア「嘘か本当か曖昧すぎて怖いよ!?変な噂流さないでくれよ頼むから、な?」

クリフ「言わないよ。面白そうだけど」


イカン!この子間違いなくダークネス!悪魔や!小悪魔ちゃんだっ
スペル封じにバッチリグリモア装備して マカジャマオンしないとマズイ
そんなスキルないんだけどな。恐喝 って代わりの技ならあるかもしれないが。俺は覚えないぞ
どうにかこうにか奢ることに否定はないようなので ありがたーくその場に話を乗せておくことにした
もしかしたら2倍どころか3倍10倍と請求されるかもしれないが。そこまで魔王じゃないと信じたい
[newpage]
昨日と引き続きお世話になります。ミネラル宿屋。追い出されたことはとてもとても・・・トラウマです。
ところで、トラウマが真ん前で堂々とウェイトレスなさっているんだけど。目合わせたくない。きまづい
そんなこともお構いなしに ただいま と元気よくクリフ君。そこだけは明るいのね。
おかえり とこちらもまたまた元気に 看板娘が気持よく返す。常に明るいと思うよ君は。
一方の俺は 俯いて 無言。空気になりたい。 彼の後ろに背後霊のごとく付いて回る。気持ち悪いと自負している。
入り口扉からすぐ右にあるテーブルに座ることにする。カウンターはおあずけだ。
お昼のメニューからまたしても夜のメニューへと切り替わる間。
宿屋の客は少しばかし早い夕食を取ることになっているそうだ。見た感じ

ラン「はい、おまちどう!」

手っ取り早く足早に持ってきた夕食は・・・カレーだ。くさい。まず昨日もカレーじゃなかった?

クリフ「いただきまーす」


悪びれる様子もなく 無邪気にいただくクリフ君。飽きないのかな
昨夜ほど酷くもない具合に食べざまだ。前回はいかにも荒れていたのか?内心
やっぱり隣に座る俺氏は空気。そんな空気はそっちの連れの子はどうする?
と、そうなるよな。やっぱ。。さあどうする

クリフ「この子おごりで」

クレア「はいい!?」


むしろ奢られちゃう!?引っかかったな!だがしかし
本当に所持金もう250Gどころじゃないんですムリです
あっと口を手で抑えてやっちまった。クリフ君どうなさった。食べこぼしはティッシュで!

クリフ「間違えた。僕が奢る方だったよ。何年ぶりかなこんなことって」

ラン「自分の宿泊費すら危ういのによくやるよね」

クリフ「そのときはそのときだよ。まだ1年くらいもつと思うから」

ラン「楽観的というかなーに考えてるんだか・・・了解っと。で、何にする?」


視線が俺にまた向けられる。そうだった。つまりなんでもいいというわけだね
ここは堂々と一番高いワインでいこうじゃないか!といっても1000円とか2000円もするような
高級な品物ではなさそうなんだけど・・・ちょっと悪いかなという罪悪感でお腹いっぱいになるわ。
・・・ま、安いからいいよね?ならば!!

クレア「オレンジジュースで」


ガクリ。おいおいそう堂々と肩を落とすでない。中の黄色いフリルの服がズレて少々ハダける。
むしろウェイトレスさんがズゴってどうするんだ。俺だってガッカリだよ。
まずお酒は飲める年にはなったものの 未だに苦かったり辛かったりして好きではない。
酔っ払う心地よさを覚える前に 味でノックアウトされているんだな。

ラン「そんなオレンジジュースって子供を甘やかす訳じゃないんだから・・・」

クレア「他に飲みたいものがないんだよ~・・一応これも注文じゃない?贅沢いわない!」

ラン「そうだけど。私がどうこう言える立場じゃないんだけど今は。わかったわよ」


渋々了解してダッドさんに注文を伝える。と同時に他のお客も入ってきた。
夜の宿やいわゆる酒場の開店である。であえであえーっ
[newpage]
白髪のオッサンにダンディなおじさま、変わった髪色をした長髪のお姉さんその他いろいろ。
賑わってまいりました。ミネラル宿屋ならぬ酒場。酔っぱらいだしたら大変だなこりゃ。
ここの人たちって結構キャラ濃そうだもの。触らぬ神に祟りなし!の精神で気を引き締めよう・・・

クリフ「そんなさっきの話聞いて遠慮なんてしなくてもよかったのに・・・」

カレーをペロリと完食し終えた後にセットのサラダをムシャムシャと。
水はからっぽ。どうやら一気に食べるタイプらしい。ワイルドだろう。
交互に食べないと消化に悪い影響を及ぼすんだとか?夢中になってたら そうなるもんなのか。
俺はオレンジジュースを一口ずつチョボチョボ飲みだす。味わいたい派なんです。
・・・なかなかフレッシュだった。リアル柑橘。とれたれしぼりたてだな。

クレア「昼だったらクッキーとか食べたかったんだけど・・・もしくはサラダとかサッパリしたものがいい」

クリフ「それでもおやつみたいなものだからそこまで負担にもならないよ。
クレアさんって結構ガッツリ肉!とかいいそうなのにね」

クレア「気分によるな」


そっけなく流してまたゴクリ。早く飲もうと覚えば飲めるのだがそれはなんとMOTTAINAI!
気分という表現はあってるっちゃあっているのだが 肉は最近食べていないという方が正解だろう。
数ヶ月単位で食べたいものの種類はゆっくり変わる。しかし魚は生に限る。焼くのは本当にまれだ。
塩焼きという響きもたまらないな!となると魚の種類による・・・鮎、最高だね。
そうグルメについてこだわっていると腹に答える。追加注文っていいのか?これって

クリフ「・・・食べかけだけど、サラダ、いる?夜は飲み物しかないからね」


くいっと見せるのはトマトがないサラダ。キャベツときゅうりが少々残っているのみだった。
俺は別に食いかけだろうと 冷めていようと 潔癖症でもないので 構わないのだが。
その気遣いとやら。ありがたくいただこうではないが。それだけで気持ちが満腹だ。
こちらもまた鮮度がやけに高く感じる。味覚に関してはあまり自信はないのだが。
言われて食べればそう信じこむくらいに舌が単純なのだ。ある意味幸せなのかもしれない。
たとえば・・・プリンに醤油かけて食べればトロだとか?さすがに味覚音痴ほどでは
なかったようで中途半端ながら。その方法は残念ながら通じなかったのだが。
このサラダの味付けはシンプルにまよねぃ~ず・・・ドレッシングではなく。
ふと親父がケチャップと混ぜて野菜スティックを食べていたな。色がピンクのようなそんな色になって
正直今思い出したり食べたりなんてすると気持ち悪くなる。
そのなんとか調味料とやらは 現在進行形にてあまり好きではない。親父共々な
そう思うと まよねぃ~ず が なんだかとてもマシに感じてきた。プラッシーボ!効果ってやつか?違うな

[newpage]
バリバリと野菜を摂取していたところ。背後から衝撃が襲ってきた。何事!?
振り向くと座り込んだ人が、さっきのダンディおじさまである。ジェフさんとどっちがいかすだろう。
少々目を回している。どうやら誰かに跳ね飛ばされたようで、椅子にぶつかってきたのだ
あー・・こりゃ、やばいよ、クリフ君。揉め事 所謂 死亡フラグだ。そんなフラグはへし折ってください。
とはいえそんな行動力もなく いきなり逃げられない状況も複雑に絡み合ってか しばし様子を見てみる。
突き飛ばした犯人は ヘンテコリンお姉さんだ。実に見事な長身が印象的である。
言われてみるとモデルと頷いてしまいそうなグンバツのプロポーション!
しかし淫らにでかければいいというものではないぞ!?貧乳は個性だ!能力値だ!個体値なんだっ!
スリムボディを生かせていない なんともさっぱりとした ノースリーブの襟付きジャケットは紫色に怪しい。
中は普通の白いノースリ・・・下着透けなかったか?一瞬
下は動きやすそうなデニム生地で出来た短いズボンをはいている。ダンスでもするのだろうか
彼女はガッハガッハと酒を一飲み。相当酔っ払っていやがる。めんどくさいことになりそうだ本当に。

「こんの カレン様に飲み比べで勝とうだなんて 30年早いわよ おじさま!」


どうやらカレンというらしい。前髪だけ金髪で後ろ髪は茶髪という
クリフ君にも負けじ劣らずな個性豊かなキャラである。むしろ見比べてみると本当に似てるんじゃないかと

クリフ「わかるかんじ?遠い親戚に繋がりがあるみたいなんだけど・・・実際のところどうなんだろうね」


疑惑が浮上した。曖昧なんだけれどもはたまたプラッシーボ!効果が発動。
もうそうでいいよ。むしろそのほうがスッキリするのでね。なるほどなるほど
まあ彼女もそのジョジョのように奇妙な 髪型と服装とまあ おとなしくしていれば美女であることに違いない。
笑いすぎて細待った切れ長の瞳が徐々に開けていく。少々落ち着いてきたようだ。
翡翠の瞳はダンディおじさまから椅子へ、そして俺自信へとゆっくり向けられて映り込む。まずいっ

カレン「ん~・・?あなた見慣れない顔ねぇ」

クレア「え、あ、俺クレ」

自己紹介ほどでもなく手短に名前だけ名乗ろうとするもそれすら止められる。びしっと手のひらを向けられ。

カレン「いい!今聞いても記憶に無いから」

なんじゃそら。判断も鈍っているのか。そういってカレンさんはまた片手に酒を飲み始める。
少々頭に痛みがきたのかもう一方の手で前髪を色っぽくかきあげ頭をわしづかみ。明日には二日酔いでダウンだろうな
はらほれろ~・・と、それだけではすまず。このオッサンを倒しておいてまだやる気満々なようで。

カレン「そこのクレっていったっけ?アタシと飲み比べなさい!」

やはりそうなったか。酒はあまり好きではなのだが・・・飲めなくはないな。チューハイ程度なら
火照るくらいにぽわぽわとするくらいだぜ!・・・勝てる気がしない。ぶっちゃけ帰りたい。そろそろ
周りに助け舟を横してもらおうと確認するも 先ほどの白髪のオッサンもダウンしちゃってるし
長い白髪である。格好が和服とはなかなか珍しいな。最近アニメだのマンガだので更に勢力を上げてきた
ジャッパニーズという国の出身なのだろうか?それともただの文化が好きなだけなのか・・・
ちょっと失礼。カウンターの左隅で酔っている。近づいてお顔を確認。ふむ・・・ジャッパニーズフェイスだ。
少し黄色みがかかった肌色をしているようなのだが今はゆでダコのように真っ赤っ赤だ。
ちなみにその絶滅しきった頭もなかなか・・・ゲフンゲフン
さて、と、配置に戻るとしよう。結局やるしかないのか!?すんごい自信ないんだけど・・・クリフくーん
君のいとこなんでしょ?見た感じ要するに。なんとかしてくれよ。。

クリフ「クレアさんガンバ♪」

クレア「おうっ!」


ガッツポーズ。じゃない!完全にどうにかする気はないらしい。そうだと思うよ。
負け戦ながら終わらないと帰れないので 仕方なく参加することとなってしまった。はあ
[newpage]

先ほどのテーブル席から舞台を変えてカウンター・・ならぬど真ん中のテーブルへ移動。
ランちゃんやダッドさんは最初は 俺の店でやめてくれ オーラ はだしてはいたものの観念したのか
今ではあれ?今日の一大イベント的なものよ。とあとから来た客に対しての接客は最早開き直っているご様子。
せめて被害が甚大になる前に食い止めようと監視はしているようだが、果たしてー

カレン「ルールは簡単!このワインを何本飲めるか数えるの
牛乳やオレンジジュースはだめよ!あなたさっき飲んでたみたいだけど
まさか未成年ってことはないでしょうね?童顔っぽい中身はしてるようだけど外見はむしろ20代後半?」

クレア「20です」


憤慨だな。中身は子供であることには違いないだろうけれども。ま、まさか、老け顔!?
ドン引きリアクションで唖然とするカレンさん。そこまでびっくりすることもないだろうに・・・。

カレン「じゃあオッケーね!準備の方は?」

クレア「構わないよ」

カレン「レーッツ!ショータイム!」


きゃっほー!と、先行をとったのはカレンさん。相当手慣れてやがるな。出遅れた俺も渋々飲みだす。
濃度はなかなか濃い目なんじゃないかな?あまり飲んだことはないけど。値段の割にうまいな・・・
苦くも辛くもそこまででもなく。むしろ甘みがある。ぶどうジュースじゃね?もしかして
飲み物を提供した責任者であるダッドさんをチラリ。やけにじーっとみてくるな。どうした?

ダッド(クレア、この勝負、勝ってくれよ?負けない限りアイツ出て行かないんだよ)

客としてアイツという表現はどうかと思うが 厄介となると話は別のようだ。
意味深なセリフを放つダッドさん。最初はただの応援かと思ってはいたものの
数杯飲んでいてわかった。これ。紛れも無く入れ物変えただけの ぶどうジュース だ。
カレンさんに出された方のワインをひったくって チビリ と味見してみると一目瞭然
あっ、見るって感覚は使ってないんだけど。味覚ね味。なんだかとても酒臭い・・・
またダッドさんを見ると確信した。この人 策士 というか 不公平だ。いかにもアルコール濃度変えてやがる。
後ろに飾ってあるワインの数々はただの見せもののオブジェクトというわけではなかったようで。
カレンさんの顔色はとても赤い。むしろもうやめたほうがいいんじゃないかと思うくらいに赤い。
それでもケロってしている(当然)クレアさんとやらに負けじと またさらに飲みだす精神っぷり
ワイン王であることに執着しすぎている。恐怖を感じるぞ。一体其処までしてどうして・・・
せめてフリだけでもときっつそうに(水っぱらで)してみるとフフンと得意げに。あらやだかわいい
おそろいにスペースダウンを図る。だがしかし、どんどんと更にまたヒートアップしていくではないか!
ちょっと、となりで見ている俺止める義務あるよな!?見てるだけじゃなくて止めてください協力してくれ!!
クリフ君が重い腰をあげて合いの手を差し伸べるものの それをフリのけるカレンさん。まだまだぁ!
やれやれとクリフ君呆れますけれども 粘ってくれ! 頑固者はこれだからなのかも
俺自信も酒ならぬジュースを机に置き直して 説得を試みる。それでもかとやめない飲酒。
ようやく口を開いたダッドさんからするとカレンが始める飲み比べとやらは
負けたほうが勝った方の分のワイン代も一緒に払う という事例が常のようで
それも含めて酒に対する愛とやらも混ざりに混ざって このような怨念を生み出しているとのことらしい
・・・わかった。この事態をいともたやすく簡単に終わらせることのできる方法を!それは

クレア「もう飲めないムリですギブアップ」


飲み比べを辞退することだ。簡単だろう?その分犠牲が掛かるも倒れられるよりかはマシだ。

カレン「ええ~もう終わりィ~?じゃあアタシの勝ちね!うーん、本日も無敗の帝王カレン様のレジェンド」


ろれつが回っていない・・・このようだと記憶も快く飛んでいってくれそうだ。
・・・お代のほうが飛んでいきそうなんだけれども。あの、250Gなんで、、その

「カレン!探したぞ」

・・・あ、新たなニーズか!?ひい
カラン。とあるカフェチックなベルが客の登場を模様する。使徒だ

[newpage]

「世話掛けちゃったね。すぐ回収しますんで。すいません」

クレア「魚家さんソレ魚なんすか」

「魚家じゃないから!鶏屋だから!って君初めて見るよね?あらら~・・」


だってホント魚家なようななりしてるもんでつい・・・青いエプロンにすんごい古臭い
土色の縦にせんが幾つか入ったズボンと オレンジ一色の靴に
まんま緑色をしたタートルネックの袖がふっくらした上
何より気になるのが する必要がないんじゃないか
と思える白いハチマキと 今どきない逆三角形の形をしたメガネ。
ほら、魚家さんだろう? 今どきスーパーにいったとしてもなかなか見ないだろうけれども。
カレンさんの知り合いなのだろうか?そういうと名前を名乗ることすら忘れて
千鳥足の彼女のもとへ駆け寄っていく。
なんだ彼氏か・・・まずは自己紹介以前に爆発しようか爆発。ちゅどーんって。

「ほら、カレン!そんな床で寝転がってないで帰るぞ。サーシャさんかんかんだぞ?」

カレン「なによぉリック~・・別にアンタあたしの彼氏でも兄貴でも幼な馴染み
なんだからつべこべいう資格なんてないでしょも~・・・・・ひっく」

リックといった青年は口うるさくも説得を続けるも
あまり効果はないようだ・・・。
もうだめだこりゃ。文章がいつも異常に酷くこわけてるわ。
しまいには頑固に居座り続けようとしだしちゃうし。
机にみっちり張り付いています。よれよれなんだけど
これだけは離さん!の一点張り。貼るはサロンパ・・・うん。
変わらない現状に一旦切りをつけて ジェフさんのもとへお題を払いにいく。
お、これは、助かった感じか!ジェフさんはうんともすんとも言わず 一言 36300G。うおっ!?
しかしリックはちっともためらいを見せず どん と 40000Gを出す。すげえ!
金持ちにはそう見えないんだけどな。むしろ魚家さん。・・・鶏屋さんってのもどうかと。
それはともかく念のため確認してみる。250Gなんで。

クレア「なあなあ、それって俺の飲んだ分も入ってる感じ?」

ジェフ「お前の飲んだ分は3300Gだ」

クレア「・・・なんだか一杯食わされた気がします」

ジェフ「当たり前だ。あいつ自分自身の飲み代が払えなくてお手上げだから
相手を挑発してまで飲み比べなんて誘導させるのがいつものことだからな」


うわあ・・・そうだったのか。別に釣られたわけじゃない。ただ流されただけなんだけど。
どちらにせよ 巻き込まれ挑みにいったところで 関わったことには変わりないんだよな。
奢らせたはずが 逆に奢らせられかけるハメになるとは。たぬきのどんでん返しって恐ろしいものだねえ。
[newpage]
なんとか支払うはめにはならなかったものの リックには悪いな・・・後からちょいと本人から聞いた話
サーシャさんってカレンさんのお母様からあの子最悪100000Gは飲んでるだろうとGを渡されたらしい
相当信頼されているんだな。この宿屋にはレシートというものはないので 経歴詐称してもバレにくい。
しかしまあ律儀にその金額通り 申し上げて残りの金は返しているらしい。一部おこづかいといってそのまま
渡されることはいつものことなんだとか。連れがやらかすたびに金がもらえるって複雑なんだけど。
綺麗サッパリ後腐れもなく リックはよれよれのカレンを抱えて 宿屋をすいませんと後にした。
・・・あのあと なにもないだろうな!?車に連れ込んでああだこおだなんて

むにっ

クレア「ふにゃっ!?」


後ろから急に誰かからほっぺたをつねられる。しかも両手同時に。誰ぞ!?

「なんかつねりたくなった。そんだけだ・・・ただいま」


真っ先に見えたのが 少し高い位置を見上げてUMA。からの?グレイだ。遅い帰宅である。どうしたことか
ベルがならないように ゆーっくり 音も気配もなく入ってくるところがまるで
バスケのできない黒子である。
たまにはおちゃめなところもあるんだな・・・グレリングレリン。そして意味がわからないよ。
もとのテーブルでやっと開放されて安堵に浸っていたクリフが見た瞬間
嫌そうな顔をしてちっと舌打ちするところを見てしまった。・・・見なかったことにしておこう。
それにグレイもまたシンクロして嫌そうな顔をする。
おまえら 同じ部屋に住む者同士 仲良くしろよ

ラン「あっ、おかえりー。今日は遅かったね。なにかあった?」

客足もようやく落ち着き ウェイトレスの仕事もヒマになったランちゃんが対応にあたる。
しっかしこの二人やっぱり似ているなぁ。絶対親戚に違いないよ。絶対に

グレイ「ああ、特に何も・・・」

ラン「ウッソだぁ!おじいさんに叱られてマザーズヒルの丘で一人しょげてたんでしょ」

グレイ「・・・だったらなんだよ」

ああ、スネちゃった。否定はしないんだな。意外とやっぱり かわいいところあるじゃん。
・・・グレリングレリン。やっぱきもいんかな?クリフ君の口癖が移りそうだ。
そんなクリフくんはそろりそろりと ベルを鳴らさない勢いではたまた二階へ上がっていく。
そこまで嫌いなのか・・・もう仲良くしろとは生意気しないから せめて普通にしていてもらいたいな。きまづい
以下会話は二人でキャッキャしている 近親相姦なそうなので任せておいて・・・
今回はクリフ君ルートでいってみるか!なんて人生をゲームっぽく客観的に見てみたりして
こっそりと彼の後をついて二階へ上がってみることにした。木の匂いとミシミシ音がいかにも宿屋っぽい。
[newpage]

クリフ「なんだ、ついてきたの?」


二階へ行くかと思いきや階段の途中。ふとピタリと急停止する。ぽふん とぶつかる俺氏はびっくりしたぞ。
電気は暗い。誰もまだ上にはいないということか。それがまた妙な雰囲気を日持ちだしている。
下は相変わらず賑わっている。あと数時間ほどで閉店するだろうにも構わず人で溢れかえっているのだ。

クレア「お祭り事とか嫌いでしょ、君」

クリフ「・・・そうでもないよ?屋台とかは結構好きだけど」

クレア「人混みとか」

クリフ「それは勘弁かな」

クレア「やっぱり」


短い文章が淡々と連なる。そっけない。でも、それだけでよかった。それで、十分だった。
きっと彼はグレイだけではなく 人全体に警戒をしている。・・・観察力ないことがまるわかりだな。
そのくらいわかるっちゃわかるんだけどー・・うーん・・・なんだろうな。この感覚。

クリフ「どうにかしなきゃとは思っているんだけどね・・・」

クレア「展開は・・・まあそういうこったな」


結局デフレスパイラルのごとく 負の連鎖が続きに続き しまいには もとの位置に戻ってきてしまう。
これを・・・人生経験の多い君たちは嫌というほどに わかっているだろう。お察しください。

クレア「最初はうまくいかないものさ。むしろ自分一人だけじゃ厳しいだろ?
ってなわけで!・・・ちょいちょい、俺がその人お見知りってやつをどうにかする手伝いくらいはするぜ」


クリフくんは呆気にとられたように目をまんまるに見開く。あらやだかわいいパート2
振り返った格好のまま固まる。しばらく数秒後。言葉をか弱く絞り出す。

クリフ「そんなこと、言われたことあったな。最初のほうだったけど。アイツが言うんだよ。
生意気に上から目線でさ。はあ?で返したけど。それからいがみ合いのケンカばっかり
内容以前にソッチのほうが気になってね、でも、」


一時ながら押し黙る。アイツとは?誰なのかと聞き返すタイミングを見失う。
その相手はグレイ、なのか?だがそうだとしても違和感がしてならない。そしてようやく時は動き出す。

クリフ「今思うと目の前では言えないけどチャンスだったんじゃないかなって
もうそんな機会ないかと思ってた。でも、まさかね」

またしてもクスリと。しかし先程までとはまた少し変わってちょっとさみしげに感じた。
肩がなんだか落ちているような・・・なにより笑みというものが儚かった。ただそれだけで
なんと言い返せばよいのやら。無言で押し黙る気はまんざらでもない。・・・こともないな。
[newpage]

クレア「少しでいいさ。君が変わっていく様を見てくのもまたそれはそれで面白そうだし
・・・とかいっちゃって。人間観察は本当苦手なんだけどな。まずその言葉辞退抵抗があるというか」

クリフ「僕は好きだけどね、人間観察。その後どう行動するか予想できたり特典盛り沢山だよ。」

クレア「うえー・・まさに! 計画通り。キラッ ってやつかしら?そういうのイヤだわ」

クリフ「・・・もしかして引いちゃった?」


ホロリと涙目になっている。気づいて!そんな辛めにあたったつもりはないのだけど
ここは冷静にクレアさんらしくクールぶってみる。むしろそれが性ってもんだ。

クレア「いや、全然?」


・・・ちょっと呆気なさ過ぎたな。内心正直動揺しまくっているんだけど。

クリフ「なんてね。いいよ別に引いたって。そのほうがスッキリして助かるし」

クレア「うわっ、むしろそう言っちゃうほうがドン引きだわ!
ところどころ業界の裏道とかいくつか知っちゃってる感じっしょ!?ドンだなあ」

クリフ「・・・」

クレア「おう、どうした」

クリフ「もし、そうだとしたら?」

クレア「ない。ワイルドそうだけど悪いのと絡むほど根性なさそうだし」

クリフ「正解」


とまあ冗談の言い合い?見なおしてみると ほんとのほんとうに 奇妙としか言い様がないな。そっけないのか
それでも、不思議と、とても意味があるようにかんじた。自分でも何を言っているんだか。
俺じゃない、この彼とやら、実に興味深い人間ということは確かなのか・・・?
馬鹿にする気など特に深い意味はないのだが クセでつい面白いと感じると鼻で笑ってしまうクセがつく
・・・そして、一瞬、視界がゆるぐ。めまいというやつか。しかし目の前は真っ暗にはなってはいない。はて

クリフ「クレア・・・さん?」


彼が何十にも見える。どんどん増えてひいふうみい・・・こいつぁ重症だ。我ながら。

クレア「ざまあないな・・・」


そして膝をつく。せめて階段から転げ落ちないよう段差に捕まることがやっとだ。コレは一体

クリフ「・・・もしかして、ぶどうジュースじゃなかったんじゃないかな?
ワインって一応言われたらその通りのものを持ってくるようにはするはず。
・・・・・・濃度は低くても、お酒はお酒だからね」


そういうことか。後から酔が急に回ってくる体質ってやつか。これはまあ厄介なことだ。
そんなに強いられて酒を飲むことはなかったからちっともそんなことには気づかなかったぜ。
しまいには立つこともままならない・・・声だけは少し出るものの張りは出せない。

クリフ「・・・家まで送っていこうか?」


はいもいいえも選択肢なんてものはなく。コクリと頷くことしかできなかった。
[newpage]
先ほどのリックのように肩を貸しながら わっせと運んでいくという方法もあったのだが・・・
千鳥足ならぬ立てないとなっちゃ 厄介中の厄介だった。まさにお手上げ侍。
体力には自身がないといいつつも 俺一人を背負うくらいの余力はあるらしい。
・・・おぶられてるところなんて あまり見られたくないのだが。
彼の背中に顔を埋めていても 身なりはバレバレ。顔隠して尻尾隠さず っていうのか?
1階にいるグレイ、ラン、ジェフとその他客大勢の視線がキツかった・・・。
最初ランちゃんが心配そうに気遣ってくれるも状態が状態なものでわー・・とにかく呆然
少しばかりなんとも難しい表情で睨まれたものの ちょっと想像を絶します。恥ずかしいんです。
その後に続きグレイ、ジェフがランの様子を見て こちらに目を向けるも心配しながらまた複雑そうな。
何が言いたい・・・ 何が言いたいのだ!?いまいち大事ですよ!時と場合でPTOとやらがあるじゃないか。
そしてその他客大勢がこちらへ 視線を釘付けにする。ひそひそと なにやら話し声が聞こえるものの
耳を瞑るどころか穴まで突っ込んで あーあー聞こえない聞こえない! もちろん小声である。
恥ずかしがる俺に構い頭を使って練ったのか せめて罪が軽くなるようにニコリと一言

クリフ「お持ち帰りで」



ふぁっつ?

グレイ「はあああああ!??」


真っ先に突っ込んだのがグレリン及びUMA。いかにもツッコミ役だもんな。そうじゃない?
そうじゃない!そうそう、英語でいうとテイクアウトね・・・どうでもいい!
彼の後に続いて皆までもが奇声を挙げる。感極まり サッカーワールドカップでもあるまじき 盛り上がりようだ。
酔っ払ってんじゃねーぞ!どっちもどっちだ。そんなことしたら俺は 逃げたいんだけれども足が動かない。
・・・ハッ!まずいのまずい。俺ピンチ!!
問い詰められて更に厄介になる前に カランとベルを鳴らして速やかに退散。
わかる。イタズラ心で物心とはいえ小悪魔ちゃんがやらかしたくなる気持ちもある。

クリフ「同年代の男の子と女の子がそれっぽーい感じにみせると皆そうだって決め付けるよね。
簡単に疑うこともなく勘違いしちゃってさ。早とちりで。笑っちゃうよ・・・」

クレア「悪魔め・・・君が噂を流すんじゃない・・・むしろ噂を作るのが君なんだよ」

クリフ「そこまで悪いことしたつもりはないんだけどな」

クレア「ううん!むしろ俺より悪だ!だって俺なりきれないチョイ悪だもん!オッサンな!」

クリフ「侵害だなぁ・・・言われてみればオジサンかも」


僅かな余力で後ろから首を腕でガッチリ!のつもりにホールドして 抵抗してみせるもお手上げ侍。。
全然閉まっていないんだな。すると片手で振りほどかれ 頭をポンポンされて 手のひらで転がされる様だ。
・・・・・・でも、悪くはなかった。心地よい懐かしさを感じる。
あたりは一面真っ暗闇。今日は野犬の遠吠えは聞こえてこない。女神様の一件がこうをなしたのか。
代わりに虫の鳴き声があちこちから聞こえてくる。なかなか落ち着くではないか。
今はまだ安全だとしても後々いろいろと不利になってくるらしい。体制を建て直しようやく牧場へ向かうことにした。


あの金髪の娘は誰だい!?茶色い子はクリフ君だよね?まさかへえそうだったんだ知らなかったなぁ!

あいつらまだ会ってすぐだろ?・・・ないない。ゲームでいうと勘違いされてアハハってところだろ。

ゲームゲームそんなのばっかり!とか言ってる割には握ってる拳が震えてるわよ?お兄ちゃん♪プププ

あーあー 聞こえない聞こえないっと・・・・・・


バックのギャラリーたちがあらぬ妄想を爆発なり期待されてはいるものの
特にやましーい!事もなく・・・奴らの思惑通りにはいきませんでしたとさ。ざまぁ!
淡々と家まで送り届けてもらった。いやほんと色気どころか味気もなく。。
何か多少話しくらいはとは思っていたのだが当の本人はいいからいいからと遠慮の連打
遠慮というかなんというか・・・そして逃げるようにさっききた道を戻って行き
闇へと去っていったのだった。すっと溶けこむようにあっという間に。あっけなかった。
そして翌朝・・・どこかで鶏がうるさく鳴いている。さわがしい。いずれ俺も飼うことになるのだろうけど
こんなにうるさいとなると渋るぜ。あいにく夜型なんだ。牧場仕事だって疲労さえ増えなければ闇夜の中でだなあ

「ワン!」

「うわっ」

ベッドの下。つまり床からなにやらまたしても曲者!恐る恐る覗いてみるとそこにはー・・

「犬だな」

赤いスカーフをまいた犬だ。ミニチュアダックスフンドのようなタレミミをした茶色い犬。
とてもかしこそうだ・・・どこかのだれかさんとは違って。つい最近昨日だったかどこかでみたことあるような

「ピート君みたいだなオマエ」

そう、ピート君。青い帽子に赤いスカーフ、とんがり前髪が特徴的なあのこだ。
よーく見れば見るほど彼に似ているような気がしてならない。あの子は別にむしろアホそうなんだけどな。失敬

「くーん」

「ああ、ごめんごめん。まずは食べんと頭回らないんだって」

そのへんからパンをとりだして一口。そのへんったらそのへん。どこかとはあえて言わない

パクリ

・・・犬ころが、じっとパンの方を見つめている。もしや

「・・・なんだよ」

「わん!わん!」

「ダーメ!一日一個しか配給されないんだから」

[newpage]


やると思ったか?残念!あいにく俺はそこまで出来た人類ではないんでな
・・・わかってくれ。500円もとい250円。そして無一文。
俺だって今を生きるので精一杯なんだからさ・・・一日くらいなら食べなくても平気だけどな

「たとえ少しのカロリーでも・・・うん・・・?」

特にパンを見てもなんともない。なんという感覚なのだろうか。いうなれば
明らかにココへ来てから腹が減るという概念がどこかへいってしまったような確信。
あるんだろうよ?あるだろうさ!まだ人間をやめたつもりはないのだから
食いかけのパンをもう一度見てみる・・・やはり、食欲が湧いてこない、、食べることは義務なのか?

「また食いかけだけどさ・・・いるか?いるよな。ほらよ」

やった。しまった。悪になりきれなかったぜ。またしても・・・悔やむぜ。だが

「わんわん!」

さっきより元気に吠えている。こいつもまた絶食何日目くらいなのだろうか。
ここで暮らしていたおじいさんが亡くなってからろくにエサをやる人もいなくなったのだから
そのへんの草か野生植物でも拾って食ってたのかなあ・・・ひもじいぜ
・・・やはり、なりきれなかったのだった。できる限り余裕がある限りに限るが
おれにできることくらいならコイツになにかしてやろうかと思ってしまったりもする
やれやれなのだ。早速昨日うめたカブの種に水をやるべくジョウロを取り出し外へ向かう。
早い・・・もう目が出ている。普通一日やそこらなんかで生えることはないはずだ。
このカブ遺伝子操作してやがるな?人類はついに1日やそこらで芽を強制的に出させる植物を開発したのか!
・・・昨日のことを思いだせ。たしかこの街では一日のスピードが以下略!
今こうしている間にも時間は刻一刻と迫っているのだ!老化も!まだ二十歳です!
クレアさんピーンチ!ふう
18マス分水をやるとまあまあ疲れたような。はい?それだけで??
我ながら自分の体力の少なさにうんざりするわ・・・やっぱりこの街にきてからいろいろとおかしい
対策するにもどうすればいいのかもわかるわけもないのでピート君が言っていた出稼ぎに山へ行くとする



「こらー!それ俺の収入源!くうなって、こら!」

出落ちである。山へ行く最中、後ろから犬がついてきたんだよ。まあいいかと放っておいたら
案の定、収入源である野生植物や色草を見つけた矢先。犬が目の前に飛び込んできてパクリ
一点だね転々!飼い主のおじいさんの墓へ一緒に埋めてやろうかこの犬・・・!!
[newpage]

「犬をつかみます。・・・おとなしくしてますね?で、この犬を・・・こうします」

ボチャン!

全くもって反省の色なんてものもなく!女神の泉は特に野生植物が沢山生えているにも関わらず!
ガツガツと食い散らかすものでもう我慢の限界ときたもんで
女神の泉におそなえものを致しました。動物愛護団体から苦情が来そうだがなあに、フィクションですから、、
厳しくも愛があるしつけよ!猫は叱ると逆ギレするからこうもしないけど。めっ。。

ぱんぱかぱーん

女神様「いらないわよ~こんな犬」

ぺいっと投げ返された。あぶねえ!暴力反対!せめて地面にひょいとしてもらえたらな、と、、
確かに、犬なんて投げ込まれても、食べれないこともないがおいしくなさそうだし・・・
ぶっとばされた犬は死にそうな顔をしている。そりゃそうだ。コレでもう大丈夫だろう。
立派なトラウマである。えっへん。さーて・・・と

クレア「体力回復してくれ」

女神さま「犬投げ込んでおいてそれはないんじゃないのクレアちゃん
それと体力を回復したいならそこの温泉につかったほうが早いわよ」

クレア「・・・なるほど。温泉か。でも時間が勿体無いので回復を」

ひょい、と、実体化したのであろうか?女神様は地面に降り立ち俺をひとつかみして持ち上げる
俺はアイテムじゃないぞ。意外にも馬鹿力だったのであった・・・はて、これは

女神様「贅沢言わない!」

ブンッ

クレア「うあーっ!?」

ぶんなげられた。犬と言い人といい容赦無いぞこの女神。これで地面にたたきつけられたら毎日
犬どころか馬を投げ込んでやるからな。覚えとけよ。ちくしょい!
[newpage]

ボチャーン

クレア「ぷっは」

・・・狙ったまとも逃がさない。なかなか正確なるジャイロボールであった。・・・いい湯だな
いったとおりなんだか体力だけでなく疲労も回復しているような感覚に問う。イエスイエスイエス!
うむ、そのとおりらしい!キリッ しかし、どうにも着衣水泳ならぬ着衣温泉は気持ち悪い。
衣類がへばりついて勘弁だ。一旦戻って着替えるとする。バスタオルは建物の中に親切にも置いてあった

クレア「準備万端オッケー!では・・・とおっ」

追伸 バスタオルは遠慮して一枚のみにしておく。迷わず頭だろ。こうしなくちゃ温泉じゃないね
・・・すぽぽぽーんかもしれない。いいや、湯につかるから大丈夫だろうと、そこ変な妄想掻き立てない!
このまま一時間もすれば時期に回復するであろう体力、と、疲労。体は嘘をつかない。かもしれない。
だがしかし!ここまでゼーハーいいながら登るというのもめんどくさいというか女神様に回復してもらえたらなと
ですがはたまたしかしやっぱりココに来るまでがめんどくさいので結局女神様に回復してもらっても
変わらないんだな・・・きっと。はあ・・・うとうと・・・このまま湯船に水没しそうだ・・・・・・

クレア「zzz」

ワン!ワン!ガウガウ!!

何やら外にいる犬が騒がしい・・・また泉に投げ込んでしつけしてやろうか・・・それよりまず眠い
このうたた寝を邪魔するものどころか邪魔できるものは何人足りともいるはずもなく・・・ぐう

「うわっ、わっ、わわわあ!??」


バシャッ
一気に埋めていた顔をあげる。曲者!

クレア「誰だっ!?・・・はっ」

人だ・・・人がいた・・・囲いはあるんですよ。でも。なんでかな。なんでその・・・
一部だけ見てくれともいわんばかりに開いているのかなぁ!??
この建物建築したやつ誰だよ!なんで凹なことになってるんだよ!建てた奴もノゾキじゃん!
それより誰か・・・であえであえーっ!!

[newpage]
浅い浅い森のなか 一件だけある小屋に 凄腕の大工さんがおりましたとさ

「ゴッツさん、こんにちは。またおじゃましてます」

あ、郵便局の人だ。青い青い制服を着たはながでっかーい郵便局員がやってきたぞ。

「おう!」

一方のこの「おう」しか言わない毛むくじゃらのオッサンは相変わらずおうおうしてるおっおっ

「はい、今日もこの町は平和すぎて、警察いらないですよね。こんなんじゃ」

「おう!」

「おう!じゃなくて・・・ちょっとは否定してくださいよ;ボク警察なんですから一応
おかげで郵便局の人と見ず知らずの人や観光客に毎回間違われてボクのハートはー・・」

おっおっ、気づかれたぞ~・・それよりも警察だって!郵便局員の人じゃなかったんだ!
なんだなんだそれなら話が早い!おいおい警察のお兄さんかおっさん!

クレア「こいつをムショにぶち込んでやってくれないか?」

眉間にシワが。というか痙攣しまくりですとも。先ほどノゾキの犯人を素手で取り押さえたところ。
犯人は逆三角形の今どきありえない特徴的なメガネに橙色の長髪と魚家のだっせー格好をしたチャラ男ですかね
ぐいぐいと押しますとも。やめろよー?だと??弁護の余地なし!コノコノコノくらえクロスチョーップ!!

「あの・・・ちょっとよくわかんないです」

・・・ふぁい?

[newpage]

クレア「だーかーら!ノゾキですって!コイツ露天風呂覗き見したんですよ!もう懲役ものじゃね!?
あー俺バーズィンなのにぃ~一生に深い傷おっちゃったよ~賠償責任と損害賠償だね~オラオラ金よこせや」

「女の子がそんな事言っちゃいけません!むしろアナタが危ないです」

しまった。初対面だったそう言えばこの人。ブチギレすぎて頭いってたな。危ない危ない
・・・俺がかよ!?ちょっと言葉覚えたてでおかしい人っぽいかもしれないけど!
ボッコボコにしたての覗き魔が知り合いだったのか。弁解の余地を求む。このやろうめ

「ハリスさーん!助けてくださいよ~」

ハリスというのかこの郵便局員は。なにをいうか!覗き魔め
ポカンともう一太刀食らわせてやろうか?ばくれつパーンチ!

「リック君・・・どしたの?」

覗き魔はわんわん泣き出す。情けないぞ!リックン危うし
少々おつかれのようで。動揺するとそうなるのか。とても苦笑い気味である。
正直こんな変な野郎どもおさらばしたいよな。ですがそこは警察なのでまあがんばってくれたまえ。

リック「どうしたもなにも冤罪ですよ!」

クレア「ほざけ覗き魔!風車にぶち込んで鶏のエサにしてやろうか」

ハリス「待って待ってそれしたらむしろ君が捕まっちゃうから。まず説明してくれないかな?」

リック「ハリスさーん!そんなもう捕まえる証拠をくださいって言ってるようなもんじゃ」

クレア「えっと、犬のしつけのために泉に投げ入れたら女神様が出てきて
それでそれで、俺が温泉に投げ飛ばされてそのままいい旅夢気分に浸っていたところをー」

ハリス「ハイストップ。ちょっと女神様が出てきたところからよくわかんないです」

あれっ。ちょっとタンマ。突然言ってるところを止められちゃったんで
何話してたか忘れちゃいました。ええと、なんだっけ。ああそうそう。

クレア「コイツ痴漢です!」

リック「ふぁいいい!??」

ハリス「この街に電車は通ってないよ君」

はっ・・・そうだった・・・そうじゃない、なんだっけ?思い出せない・・・
俺の頭は叩くと今日一日のことを忘れるかもしれないくらい低容量なんだよっ!ぱーんって

[newpage]

ゴッツ「おう!俺んちは裁判所じゃねえぞ」

キエアアアアアシャベッタアアアアアアアアアアアア
おうさん喋った!俺流の王さんが!おっおっおっさんがwww

ハリス「すいません。ちょっと場所変えようか」

くいっとドアのほうを示すハリスさん。確かに。ここでは分が悪い。

リック「いやいやいや!本当に俺何もやってないです!むしろ被害者だから!」

クレア「うっうっ・・・恋人にも見られたこと無いのに・・・(恋人どころか初恋すらねーけど)」

リック「ちょっとぉおお!??」

ハリス「ぼくんちでいいかな?お父さんいるけどまあ大丈夫でしょう」

ふっ・・・計画どおり。犬がまたしてもキャンキャンうるさいがなあに。女神の泉。

ゴッツ「騒がしいぞ!こんなせっめえ部屋に何人も押しかけやがって全く」


部屋じゃなくて空間んんん!看板からしてこの人が大工のゴッツァンなんだろうけど
いや、家建てれるのはすごいよ!?でも・・・部屋割りぐらい適当に割り振っといてくれよぉ!!
デザイナーがいるよね。多分。何十年かけてこの人が勉強したとしても発展は見込めないと思われ

ハリス「じゃ、いきましょうか」

クレア「おう・・・あ、移っちゃったぜ。てへぺろ」

リック「はなせー!俺には愛する妹か弱き母がぁ!」

ムショでせいぜい後悔するんだなタマゴ野郎。捕獲時にも離さなかった大量のかごにはいったタマゴ
その内の一つが床に打ち付けられて割れた。生・・・ではなく半熟・・・ゆでたまごでもない
これは・・・

「温泉卵」

めんつゆと一緒にいただくのはミソだよな。あーあ。こぼすなんてもったいないっと

[newpage]


ハリス「ちょっと待ってください・・・この床に落ちて割れたタマゴは・・・温泉タマゴ」

クレア「だな。それがどうした?あ、ちなみに俺クレアな」

ハリス「このタイミングで自己紹介ですか!?あ、はい、私ハリスです。どうぞよろしく・・・」

リック「あんたも乗ってるじゃん!だから俺は覗きしようとしたんじゃないって!
この皆で食べるいつものおやつ温泉卵を作ろうしたらたまたま鉢合わせちゃっただけなんだって」

クレア「じゃあなんだ?タマゴ持ってる奴は皆ノゾキしても捕まんないの?じゃあ俺も
鶏かったらタマゴリュックに入れてのぞきしよ~っと♪あ、温泉卵作るんで、ちょっと
おじゃましますね~ww全裸でしたかwこれは失礼wグヘヘグヘヘ」

ガシャン

ハリス「クレアさん逮捕」

クレア「ファーック!!!」

なんでだよぉ!?こいつが言い出しっぺじゃん!で俺が悪乗りしただけじゃん!
やらないよ?男の裸なんてぐろいやん!二次元で十分ですわ!三次元反対!!
え、うそ、まじで?言ってみただけだって。そうだ、理由を聞こうじゃないか。
これもまたノリとかだったら女神の泉のノリだかんな?ぼちゃーんって

ハリス「リックさんの日常はまずいくつもの温泉タマゴから始まるんです・・・
本当の本当にこれは大マジなんです。毎日女の子の方々から苦情を受けるんですけど
いつものことなんでボクももういいっかなんて諦めておりまして」

クレア「・・・」

ハリス「いやあ。いきなり逮捕してくれなんて食い詰められるものでビックリしちゃいましたよ。
リックさんいつも言ってるじゃないですか。温泉卵作るときはまずノックをして建物の中に
女の子がいないか確認って。別に男の子だったら全然構わないんですけどねえ」

リック「なーぜか、男の子のときだけ発覚するんだよ。わっかりやすいのかなあ。
このまえグレイ君なんか男同士だってのに顔赤らめちゃってゆでだこみたいに・・・ムギさんだよね?
ムギさんだよ~サイバラさんってよりムギさん似だったよ、いやあ、ポプリには及ばないけどなかなかのかわい」

クレア「リーガアアアアル!!!」

女神の泉どころじゃなかった。ハリスさん、リックくん、アウトー。メガトンキック一発な

ハリス「わーっ」

まずは一人

リック「ぎざーっ!」

あとは二人

はい、終了!お疲れ様でしたー
・・・終わったわ。この町。既に犯罪者まみれだったぜ
[newpage]

牧場物語 ミネラルタウンの変人たち1

ある嵐の夜。
一人の少女が浜辺に倒れていました。
その少女を村に運び解放してくれた謎の少年。
気がついた少女の前に少年の姿はなく、
荒れ放題の牧場があるだけでした。
「ここなら何か出来そうな気がする」。
少女はこの町で生きてゆく決心をするのですが・・・

牧場物語 ミネラルタウンの変人たち1

育てよう!結婚しよう!遊ぼう!

  • 小説
  • 中編
  • 青春
  • 恋愛
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-06-28

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

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