秋空の彼方

秋空の彼方

アタシの心を表すかのような 曇り空
今にも 泣き出しそう
こういう時は気分一新するような曲を聴くべきなんだろう
それでも
寝不足を引きずった 気だるさを抱え
心の中を代弁してくれてるような歌を
少し小さい音で聴きながら
自分の歩く足音も 聴いている
少し肌寒い 冷たい空気の中
いつもと同じ道を
いつもよりゆっくりと歩く
こうして歩みは前に進んでいるのに
足音とは裏腹に 心だけは前に行こうとしない
何かを考えているわけじゃない
何も考えていないわけじゃない
ただ・・・からっぽだった
不意に気を緩めたら 泣きそうで
くちびるをきゅっと結んで
足元だけを見つめていた
道すがら出会う人と交わす
挨拶と作り笑顔が わずらわしかった
小さな穴に入って 閉じこもってしまいたい
そんなフレーズが 頭の中でぐるぐるする
こんな気持ちで 人に放った言葉が
ダイレクトに自分へ返ってくる
悲しいような 寂しいような
切ないような 苦しいような
悔しいような・・・なんとも言えない感情
きっと 答えなんてない
出口なんてない
自分でどうにかしなければ 
どうにもならないこともわかっている
それでも
今は 自ら作ったループの中で動けずにいる
降り始めた霧雨だけが アタシをやさしく包んでくれていた



【注】
自ら・・・みずから
霧雨・・・きりさめ

秋空の彼方

秋空の彼方

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-05-24

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