奇妙な悪魔物語

奇妙な悪魔物語

第三話無法者② どうぞお楽しみ下さい!

第三話 無法者②

奇妙な悪魔物語 第三話 無法者②


サタナキアがルキフグスと合流した。

二人で姿勢を低くして大きな窓ガラスから外の様子を見ている。
依然としてルキフグスの感じ取れる生命反応は変わらない。息を飲み、敵の姿を探す二人。変わらず敵の姿はどこにもなかった。
そこでルキフグスはしびれを切らし、別の考え方をしていた。それは敵の能力は何かに変身できるものではないか?だとすれば我々は既に敵を見ているのではないか?と
[なぁ?もしかして俺たち既に敵を見つけてるんじゃないのか?]

[............実はね、僕もそう思っていたところさ]

その考えをしたものの、何に?がわからなかった。現に人だけでなく、物すら落ちていなかったのだ。だが、生命反応はそこらじゅうに感じる。
だが、サタナキアには心当たりがあった。
それはさっきのカモメだ。

[なに?さっきのカモメがあやしい?何故そうおもう?]

[カモメが敵とは言わないけどね、さっき君から連絡を受ける直前。砂が降って来たんだよ]

[砂?]

[そう、このシナ海のど真ん中で、辺りのどこに島何てある?何処にもない。ありえない事なんだ。砂が降ってくるなんてね。カモメから落ちた砂なんだ]

サタナキアの顔は既に何かをわかりかけている様だった。
だがなかなか結論を話さないサタナキアに痺れを切らしたルキフグスは眉間にシワをよせてキレぎみに言った
[だから何が言いてんだよッ!オメーはよッ!]

するとサタナキアは言った
[二人のいた場所と僕がいた場所、そしてボートの後ろ側に生命反応が集中してないかい?]

ルキフグスは再び生命反応を読み取る。サタナキアの言う通り二人のいた場所。サタナキアのいた場所。そして船の後ろ側に生命反応は集中していた。[だから何だってんだ?]

[砂だよ砂。実はあのカモメね、僕が一瞬目をそらしたすきに消えたんだよ。そして代わりに砂が降ってきた]

その言い方はまるでカモメが砂になったような言い方だった。
[あそこをよく見てもらいたい]
とサタナキアは二人が消えたほうを指差しルキフグスに双眼鏡を渡した。
ルキフグスは双眼鏡を除きこみ、二人の消えた方を見た。そして何かを見て
[まっまさか!?]と顔色が悪くなる。
そこには二個の10㎝程の砂山があった。

[わかったかい?]

双眼鏡を外し、目にてをやるルキフグス
[あぁ、つまり二人は砂に変えられたと言う事か?]

[確信は持てないけどね....けど、生命反応あるんだろ?きっと後ろと僕がいた場所の生命反応はカモメの物。そして、前にあるのが二人の反応。]
そしてサタナキアには大体の敵の居場所も掴めていた。それは二人が消えたすぐ近くだと。
サタナキアは敵の能力を分析していた。そしてこう考えた。敵は何らかの方法で二人を砂に代えた。そして自分も。カモメに乗って移動する時は、生命反応を最小限にするため自分を砂に代えた。そして、砂の状態だと移動ができない。と
それをルキフグスにも伝えた。
[なるほどな、やっぱりお前は頭がきれるな....]

[いいえ、まだ感じんな事がわかりません。それはどうやって敵は二人を砂に代えたのでしょう?]

それを聞くとルキフグスは軽く笑った。そして立ち上がった
[よーく見てろよ?要はどうやって砂に代えたのかわかればいいんだろ?]

[何をするつもりだ?]

[俺が今から二人が消えた場所に行く。きっと敵はそこにいて我々を待っている。俺がそこに行けば敵は俺を砂に代えるだろ?]と言い地面を蹴って一直線に走った!

[待てっ!バカッ!]
サタナキアには敵がそう簡単に能力を我々に見せるハズがないと踏んでいた。むしろ行ったところで何も起きず、逆にこちらの隠れ場所がバレると思った。今むやみに飛び込むのは明らかに危険だった。
[よーーく見とけッ!]

何も起こらないッ!そうサタナキアは頭の中で思った。

だが、サタナキアの予想を裏原に、ルキフグスが二人が消えた場所に足を踏み入れた瞬間。姿が消えた。いやッ!目を凝らしてよく見るとそこには砂が落ちているのが見えた!

[バカなッ!能力を見せやがった....砂に触れると砂になるのか........?]
とサタナキアが驚いていると、3人が消えた場所にそこらじゅうから砂が集まり始めた。その砂はみるみるうちに人の形になっていく。そして完全に人になった。肌の色も目の光もある。そして喋り出した。
[バカだなぁ、さっきのメガネ。だってよ?俺も考えてたんだぜ?どうやってテメーらを砂に変えるかをよぉ?なのに突っ込んできて、あいつバカなのか?]

その敵を睨み付けるサタナキア。サタナキアには理解できなかった。敵が自ら姿を現した訳が
[何故姿を現した....?]

[何故?そりゃぁてめーを拷問するためだろうが?だからテメーを一人残した。知ってるぜーベルゼブブ63世からの生活費だって?そいつは俺がもらってやるよ]

[誰からの情報だ........?]

[教える、と。思うか?]

はぁー、とため息をつくサタナキア。ぐっと拳に力を入れて前に突きだす。
[ならこっちも拷問を開始する]
さっきまでの動揺した顔つきから一気に顔が変わった。その顔には拷問すると言う一つの行動を胸に決めた雰囲気を出している........


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次回!変幻自在な能力....サタナキアを襲う

奇妙な悪魔物語

ついに敵の正体を突き止める。サタナキアとルキフグス

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • アクション
  • ミステリー
  • 青年向け
更新日
登録日
2014-04-24

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