RAVEN THE CLEVER

黒? いいや、ちょっと違うなあ
そうこれは虹色にも輝く美しい身体
なのに…どうしてだろう?
蔑まれ憎まれ口叩かれてばかりで

ボクは烏に生まれて幸せさ
ああ、下等動物(人間)は何もわかっちゃいない

ボクらを見つけたらビックリして逃げるのもいるし
砂利を投げてきたり脅かしてくるのもいる
襲ったりしないのに…
ボクは飯(ゴミ)を食べてるだけじゃないか!
攻撃してきたヤツの顔は忘れない

仲間は家族も同然 毎日鳴いて(コミュニケーションして)いるんだ
好きなコのために戦う時だってあるさ
卵を守るためなら何だってする 強行手段をとるかも
そしたら下等動物(人間)は怖がってボクらの味方をするときさえあった

ボクは烏に生まれて幸せさ
ああ、下等動物(人間)は何もわかっちゃいない

地球に生まれ
親がいて
愛をもらい
ご飯を食べ
成長し
学び習得し
戦って血を流し
鳴いて
友がいて
親になり
子を産み育て
教え伝え
老いていき
やがて…

ボクらと人間(ヒト)は同じ道を辿っているのに
姿形が違うだけで酷い扱いをされるなんて間違っている

気づかない人間(ヒト)は哀れだ
しかし知能をもつ彼らは何かを生み出し 何かを犠牲にする
ボクらには決してできないものがたくさんある

唯一自慢できることは自由に空を飛べること
ときどきボクらと同じく飛んでいる人間(ヒト)もいるみたいだけど

烏に生まれて本当に幸せなのだろうか…

RAVEN THE CLEVER

RAVEN THE CLEVER

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-03-08

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