*星空文庫

ハムの人

海砂 南夏 作

特にありません。

ハムの人

 「ハムの人」って呼ばれてるおじさんがいてね、でも最近見かけなくて、ちょっと心配なんだ。

(それは、どんな人なの?)

 普通とくらべたらおかしいんだけど、悪い人って感じじゃないよ。ちょっと太ってて、いつもピンクの、首がだらんってなったTシャツを着ててね。

(そのピンクのTシャツが、「ハムの人」って呼ばれている理由なの?)

 ううん。そうじゃなくって、おばあちゃんが買いものに行くときにほら、ガラガラ引いてるのあるでしょ?あれにね、いっつもハムの箱をいっぱい乗せて歩いてるの。バッグのじゃなくて、台だけのやつ。それに紐でゆわえてあるの。

(どうして、それがハムの箱だって分かるの?)

 分かるよー!だってハムの人、お昼になると公園でね、そのハムの箱を開けて、ナイフを持って、ハムを切って、それをね、パンにはさんで、おいしそうに食べてたもん!

 ミカにもちょうだい、って言うとね、「これは子供の食べるものじゃないよ」って言ってくれないの。けちだよね!あんなにいっぱいあるんだから、一口くらいくれてもいいのに。

(それは、ハムなの?「ハムの人」がそう言ったの?)

 うーん…おじさんは、言ってたかな?わかんない。でもハムだと思うよ?それもすごく新鮮なやつ。ちょっと赤いのがついてて、生っぽかったけど。それにおじさんがあんなにおいしそうに食べてたんだから、あれは絶対ハ

『ハムの人』

特にありません。

『ハムの人』 海砂 南夏 作

特にありません。

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更新日
登録日 2014-03-04
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