密室

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遺体発見

探偵、鈴井博之はガチガチに緊張しながら依頼人の家に向かっていた

別に依頼人が大金持ちであるわけでも、プロレスラーのような強面というわけでもない

というのも、今回の依頼は「ストーカーに関する調査」ということもあり、依頼人の家の近くにその「ストーカー」がいるかもしれないと、警戒していたからである

幸いストーカーらしき人物は家の近くにいないようで、楽に家の近くに行けた。

何故か、1つだけ、足跡が付いていた、誰かと依頼人が一緒にいるだろうか

足跡というと昨日から雪が降っていて、今日の10時まで雪が降っていたため、地面には4~5センチほどの雪が積もっていた

その雪で付いた足跡の1つだけであった。

それも家の中に入っていく足跡のみ、誰かが入っていったのだろうか

まあ、いいかと思いつつ、玄関のチャイムを鳴らした

誰も出ない。

いや、おかしい、誰かが入る足跡はあるにもかかわらず。

出る足跡は一つもないのだ。

鈴井は嫌な胸騒ぎがした。

そう思って、ドアを開けようとしてみるが、開かない

何故だろうと呆然しているて。

ぱっと、玄関のドアについているすりガラスから中を覗いてみると

なんと、人が倒れているではないか、焦って何度もドアを開けようと突進していると

ドカン、と音がして、開いた

なんと、そこには血を流して倒れている依頼人がいるではないか

急いで呼吸と脈を計るが

「死んでる…」

驚きながら警察を呼んだ

事件の概要編

数分たって、警察が到着した

事件の概要を軽く説明すると

被害者は中居美鈴さん、25歳で依頼人で

死亡推定時刻は午前11時ごろである

刑事「あなた、被害者とはどういう関係で?」

「彼女から依頼を頂いた探偵です、今日から依頼についての調査を始める予定だったので」

刑事「依頼…と言うと?」

「具体的に言えばストーカーの被害があったようで、それに関するストーカーしている相手の調査のようでした」

刑事「足跡がどうとか言ってたけど、あなたがきた時の状況を教えてもらっていい?」

これまでの概要を話すと

刑事「それって…あんたが犯人じゃない限り密室殺人じゃないか!」

「ボクはやってませんよ!」

刑事「犯人はみんなそうやって言うんだよ!」

「第一、動機ありませんから…」

刑事「それはいいとして、窓も全部鍵がかかっていたし、ドアの内の鍵を閉める部分には指紋が被害者のものしか付いていなかった。
よって、ここは鍵の密室と、足跡の密室の二つの密室ができていたわけね…」

そうだ、考えてみればこれはおかしいぞ、刑事さんの話に準ずると窓が全部閉まっていたということは犯人はドアから出たことになる、しかしドアには鍵がかかっていたしそれが突破できたとしても足跡が無いのはおかしい


今回の事件の容疑者はまず、探偵である鈴井貴之、そう僕自身である
まあ自分がやってないのが一番自分で分かっている、第一動機ないし


そして、2人目の容疑者は被害者の元カレであり、僕が受けた依頼の「ストーカー」だったようである白石大輝
「なんでストーカーまがいのことなんかしてたんですか?」と聞くと
白石は「復縁したかったからですよ、なんだか今の彼氏がいるとかどうとかで…」

「で、死亡推定時刻の11時ごろはなにをしていたんですか?」と聞くと
「寝ていたんです、家で」
アリバイは残念ながら成立しないようだし、動機も十分だ


3人目の容疑者は被害者の今の彼氏である、大田慎二、特徴は非常に身長が高く、185cm近くある
彼には動機があり、被害者から金を借りていて、返すように急かされていたことである


「死亡推定時刻の11時頃は何をしていたんですか?」
「家でゲームをしていました」
こちらもアリバイは成立しない


4人目の容疑者は道園すみれ、被害者の女友達で最近大きな喧嘩をしたようでそれによる動機もあるようだ

「死亡推定時刻の11時頃は何をしていたんですか?」
「家でゆっくりしていたので、アリバイはないですね」
そう、全員にアリバイがないのである…

解決編

ん?…これは…

「刑事さん、犯人が分かりました、3人を呼んでください」

ーーーーーーー
刑事「呼んだよ、で、犯人は誰?」

「まあ順を追っていきましょうよ、そうすれば犯人は出てきます

まず、犯人はどうやって現場を脱出したのか、ということです

足跡は家の中に入る1つしかありませんでした。

よって、犯人は家を出なかった…

と、言いたいんですけど、窓は全部閉まっていましたし、僕が玄関の前で呆然と立ち尽くしていましたから、それは無理です

僕の推理では、犯人は自分で付けた家に入る足跡に合わせて後ろ歩きをするということです。

これなら犯人は1つの足跡で現場から出入りすることができます」

刑事「でも…なんでそんなことを?」

「単に捜査を混乱させたかっただけじゃないでしょうか?

でもこればっかりは犯人に聞いてみないとわからないですね

そして、何故、現場には鍵を掛かっていたかですが

これは被害者が犯人が戻ってくるのを防ぐために鍵をかけたと思われます。

何故か、それは誰かが手袋か何かで指紋を付けないようにした場合、元から付いている指紋は少し擦れて、綺麗な形が残らないからです

つまり、『被害者が、犯人が戻ってこないようにドアを閉めたとしか考えられないのです』」

刑事「はぁ…なるほど…で、犯人は?」

「犯人は……大田慎二です」

大田「待ってください、なんで僕なんですか他の二人は」

「まず一人暮らしの若い女性です、間違いなくドアに鍵はかかっていたでしょう

元彼氏でストーカーの白石はまあ玄関のチャイムを鳴らしたところで必ず入れてくれないでしょうし、

道園は被害者と最近大喧嘩をした、どうやったところで中には入れてくれないでしょう

よって、他の二人は家に入る手段がありません」

そして、大田は崩れ落ちた

大田「お金が…」

「あ、そういうのいいんで、時間かかりますし」

大田「は?そういうのって聞くもんなんじゃ」

「あーすいません僕聞かない派なんです」

大田「聞かない派?なんじゃそりゃ?どういうことですか、それ」

刑事「あーもういいから行くよ」

大田は刑事に逮捕され向かっていった…

密室

今回はかなり簡単めです
最初は最初だからね
多分途中でトリック分かると思います

密室

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2014-03-03

Public Domain
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  1. 遺体発見
  2. 事件の概要編
  3. 解決編